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2020.10.18

クイズ!松永久秀が戦いで燃やしちゃったものって何?答えはなんと東大寺のアレ!

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大河ドラマをきっかけに、主役同様に注目を集める歴史上の人物がいます。今回の『麒麟がくる』では、斎藤道三しかり、松永久秀しかりといったところでしょうか。美濃のマムシと呼ばれた斎藤道三の非情極まりない行為を本木雅弘が好演しましたが、松永久秀のヒールっぷりも吉田鋼太郎の怪演で目が離せなくなりました。さらに、したたかに立ち回り、寝返るなどの悪人面だけではない、冷静沈着な状況判断や茶道に精通する教養など、賢者の一面を見せる松永久秀にも俄然興味が湧いてしまったのです! 

悪役と呼ばれた松永久秀は、13代将軍足利義輝を裏で糸を引いて討ち果たした後、同党であった三好三人衆と主導権争いを起こします。そして永禄10(1567)年の「大仏殿の戦い」では、三人衆を討ち取るために火を放ち、あろうことか大仏を焼失させてしまったのです。最近では放火したのではなく、両軍いずれかの失火が原因だったという説もあるようですが、そういう風評が立てられる人物だったということですよね。火のない所に煙は立たぬと言いますし……。恐るべし、松永久秀!

クイズの答えは、「奈良の大仏」でした。 

悪魔に魂を売った? 寝返り、裏切り、織田信長にも立ち向かう!?

松永秀久の悪行は、長年仕えてきた主君である三好長慶を精神的に追い詰め、死に追いやったという説から始まりました(最近の説では関連は否定)。戦乱の世は、いつ何が起こるかわからない時代。下克上も珍しいことではなかったのです。さらには三好勢に加担し、裏で糸を引き、足利義昭を暗殺するも、今度は三好三人衆との権力闘争へと発展します。もはや誰が味方で、誰が敵かわからなくなるのが松永久秀という男です。次なる主君である織田信長をも主導権争いに利用します。悪役もここまできたら、主役級。『麒麟がくる』では、この悪態っぷりが、今後どんな風に描かれていくのか、興味津々です!

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2度の戦火に見舞われた奈良の大仏

奈良時代に国家の安寧を願い、建立された大仏は、戦乱が繰り返される世の中にあり、2度も戦火に見舞われます。一度目は、平安末期の「治承の兵火」。平氏政権への抵抗が大きくなり、12月、平重衡の軍勢と衝突した際に焼失してしまいます。そして、二度目が松永久秀と三好三人衆の戦いです。これには多くの人が悲しみ、織田信長や徳川家康も勧進許可を出し、献身的な協力のもと復興を願いました。江戸時代に入り、元禄4年(1691)、遂に124年の歳月を経て、大仏の修理は完了。その翌年には大仏開眼供養が盛大に営まれました。現在、私たちが拝む大仏は、これらの苦難を乗り越えてきたもの。だからこそ、人々は、特別な思いで手を合わせるのでしょう。   

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