Gourmet
2020.10.30

365日使って「辿り着いた」私の頼れるパートナー、調理道具たち

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初めて自分で包丁を買ったのは、一人暮らしを始めた時でした。実家であれば、台所にあるのが当たり前であった「調理道具」というものに、初めて向き合ったのです。
あれを作りたいから、すりおろし器を買わなきゃ、と毎月のお給料日にスーパーや100円均一のお店で、ささやかに揃えていったのを覚えています。
驚いたのは一つの道具に対してこんなにも種類があったのだという事!選択肢がありすぎて、今でもまだ選ぶのに苦労しています。

お料理を仕事にしている人は、たくさんの調理道具をお持ちの方がほとんど。恥ずかしながら、私はあまり買い足すことはなく持っている道具は少ない方です。
しかし、一つ一つ思い入れは深く、たくさんのご飯を生み出してくれた働き者ばかり。もし、これから買い揃えたい方、買い替えたい方に、胸を張ってご紹介できます。

まずは無くてはならない包丁から。

グローバル 三徳包丁

調理道具がお好きな方なら一度は見たことがあるのでは?とても有名な包丁です。オールステンレスで継ぎ目が無く柄の所まで洗いやすく衛生的。
もう何年もトップバッターとして毎日愛用しています。この一本があれば、お肉、お魚、お野菜もすっと切ることが出来、普段のお料理に困りません。ネットショップやキッチン用品専門店でも取り扱いが多く、誰かに紹介した時に手に入りやすい事もありがたいです。
正直なことを言うと、購入したばかりの最初の使い心地は忘れてしまいましたが、きちんと砥いでいれば切れ味は良いまま。逆に言うと、どんな良い包丁でもメンテナンスはきちんとしなければいけません。

砥石は「三養 三面砥石」を使っています。砥石なんて何を買って良いかわからないという方におすすめします。三養商会さんはyoutubeで包丁の研ぎ方もレクチャーされています。 

■ご購入はこちら⇒ グローバル 三徳 刃渡り 18cm G-46

ル・クルーゼ ココットロンド

お鍋でもあり、炊飯器でもあり、グリル皿でもある、ココットロンド。うちには22cmと18cmのサイズがあり、あとは楕円形のオーバル、廃盤になった片手鍋を持っています。
本当に働き者のル・クルーゼ。結婚祝いに頂いてから、すぐに虜になり色んなお料理に挑戦するようになりました。そう、ル・クルーゼは何か作ってみましょうか、と思わせる魔法のお鍋なのです。
我が家では10年以上毎日、炊飯とお料理に使っています。土鍋も大好きなのですが、気忙しい日常に使うにはル・クルーゼは割れないという安心感があり助かります。

ぴたりと閉まる蓋で無水調理に近い形になり、洋風の煮込み、和風のお惣菜、どんなジャンルのお料理でも美味しく仕上げてくれます。肉厚な鍋肌のおかげで火のあたりが柔らかく、そっと弱火で優しく加熱する味を教えてくれたのはル・クルーゼでした。そして保温性も高く、火を止めても冷めずに待ってくれるので食べる前にもう一度温めるなんてことをしなくて良いのです。
そしてもう一つの魅力といえば、絶妙な色の種類。代表格はオレンジですが、私が使っているのは深い緑色、白、栗色。インテリアによく馴染むのでディスプレイしています。装飾品に欠ける我が家の唯一の彩りです。

■ご購入はこちら⇒ ルクルーゼ ココット ロンド ホーロー 鍋 IH 対応 20cm オレンジ

和平フレイズ 肴七味 卓上鍋

我が家では新入りなのに、すっかり名脇役としてアシストしてくれるこのお鍋。蓋は裏返せば、鍋肌にぴったりはまる収納の良さ。ステンレスで軽く、キャンプにも連れて行くお気に入りです。冬のお鍋料理にもちろん、お湯が沸くのが早いので、パスタや麺類を茹でたり、素材の下茹でにとても便利。大きな蒸篭もこのお鍋にセットしています。豪快にお味噌汁をメイン料理にした時も、なんだか食卓を格上げしてくれるんですよ。
すっきりとした美しさも気に入って、ついつい眺めてしまいます。

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シャトルシェフ

常日頃から、シャトルシェフの存在はもっと知られるべきだと思っています。それどころか一家に一台あった方が良いのでは?とさえ。特にお忙しい人はぜひ検討してはいかが?
パスタ鍋のような縦長のフォルムは見た目よりずっと大容量ですし、私は中サイズを買いあんまり役に立つものですから、特大サイズを仕入れ2つ持っています。
シャトルシェフの良さは内側のお鍋を沸騰させ、保温鍋にセットすると半日は熱さを保ってくれます。言うなれば、大きな魔法瓶を想像してくだされば良いでしょう。
その間、電気も火も使いませんのでとってもエコ。燃料が最小限で済むので、こちらもキャンプによく持っていきます。きっと災害時にも役立つと信じています。
和樂webでご紹介したカレーは煮れば良いだけなので、シャトルシェフに材料を入れて沸騰、保温鍋にセットをして出かけています。帰って来たら、よく煮込まれた熱々のカレーが出来上がっているのです。ゆっくりじっくりと火が入るので素材が荷崩れもしません。

筍を茹でたり、塊肉を煮込んだり、微妙な温度でもちゃんと保ってくれるので甘酒を作ったり、年末はおせちを作る時にも必須の道具です。お味噌作りで大豆を煮る時にもシャトルシェフを使うと甘みを上手に引き出してくれます。タネを明かせば、うちで作るお味噌の美味しさはシャトルシェフのおかげなのです。

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ブラウン ハンドブレンダー

初めてハンドブレンダーを知った時に、なんて便利なものがあるのだろうと驚いたものです。私は小さな頃からミキサーの刃が怖く、部品を分解し洗うのも億劫でした。
しかし、これはお野菜を煮たお鍋の中に直接ブレンダーを入れてポタージュ状に出来るのです。洗う部品も一つだけ。初めて使う前は「これでお野菜が潰せるなんて本当かしら」と半信半疑だったのが思い出されます。今ではもう一般的ですが、十数年前は画期的な調理器具でしたよね。
季節のお野菜をル・クルーゼで蒸し煮して、ブレンダーでポタージュを作る、早朝冷えきった台所を湯気で温めるお料理の楽しみです。それに、とっても手をかけたように見えないかしら?工夫したように演出してくれるのがハンドブレンダーの良い所です。

私は一期一会のポタージュと呼んでいますが、野菜室を点検して、白いお野菜だけ、赤いお野菜だけ、と残り野菜を色で揃えてポタージュにすることも。滋味たっぷりの栄養スープの出来上がり。食欲のない人にも一口だけでもと勧めやすいでしょう。
優しくて温かいものが胃に入る、その幸せは代え難いものです。

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道具と向き合うことは、自分の生活に向き合うこと

物が溢れ、選択肢が増えているからこそ、自分にぴったりの道具を手に入れるハードルは高くなっています。
現状の暮らし、使用する頻度、サイズ、そして何を作って食べたいか。
道具と向き合うことは、自分の生活に向き合うことかもしれません。今回ご紹介したものは、私の毎日のお料理を助けてくれて、豊かな食を演出してくれています。あなたにも良い道具との出会いがありますように。

わたしのレシピ

和樂webにて、おいしくて一年中食べても飽きない、それでいて気軽にトライできるレシピを公開しています。
ぜひレシピもお読みください。

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今井真実の「辿り着いた」レシピ