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2019.05.17

東京・目白の日本庭園へ、カルガモの子育てを見にいこう!

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古くから身近な存在であった「鴨」は、日本美術や工芸のモチーフとして数多く用いられてきました。


狩野探幽『芦鴨図』 紙本墨画 慶安3(1650)年 21.3×27.3㎝ メトロポリタン美術館
@The Metropolitan Museum of Art, Charles Stewart Smith Collection, Gift of Mrs. Charles Stewart Smith, Charles Stewart Smith Jr., and Howard Caswell Smith, in memory of Charles Stewart Smith, 1914, 14.76.61.61

鴨、家鴨、合鴨の違いって何?

鴨は、生物の分類で、カモ目カモ科マガモ属に属する鳥類の総称。日本ではカルガモや鴛鴦(おしどり)が通年を通して見られ、真鴨(まがも)や小鴨、大鴨などが冬の渡り鳥として知られています。
単に鴨といった場合は真鴨をさすことが多く、家禽化したものが家鴨(あひる)、家鴨と野生の鴨を交配したものが合鴨(あいがも)。英語ではいずれも「Duck」と称されています。


『鴛鴦香合』 白磁 平戸焼 寛政12(1800)年 5.4×8.3㎝ メトロポリタン美術館
@The Metropolitan Museum of Art, Gift of Mrs. V. Everit Macy, 1923, 23.225.87a, b

春の風物詩、カルガモの引っ越し

春になると、カルガモ親子の引っ越しが各地で話題になりますが、その発端は昭和59(1984)年。東京・大手町の三井物産ビルの池から皇居の和田倉堀へ引っ越すカルガモの親子の姿がニュースで紹介され、一大ブームとなりました。

現在、カルガモ親子の様子が見られる場所として注目を集めているのが「豊島区立目白庭園」。JR目白駅から徒歩約5分、JR池袋駅より徒歩約15分の距離にある、入場無料の池泉回遊式の日本庭園です。


2019年4月25日に誕生した目白庭園のカルガモのヒナ

カルガモの新名所、豊島区立目白庭園

今年2019年は、4月25日(木)に、令和生まれのカルガモのヒナがお目見え。5月7日の時点で確認できたカルガモの親子は1組ながら、毎年数組みられることから、これから新たなヒナが誕生する可能性があるそうです。


園内で子ガモを連れて散歩する様子(2018年撮影)

カルガモの子育ての様子は夏まで見られるそうで、最新の様子はWEBサイトやSNS(facebook)で随時更新中。また「目白庭園フォトコンテスト2019」(~2019年10月31日)も開催されています。
詳しくはこちら


カルガモの親子(目白庭園フォトコンテスト2018 グランプリ作品)

ただし、カルガモへの餌やりや接触は厳禁。ヒナたちを驚かせないよう、優しく見守ってあげたいものです。

豊島区立目白庭園とは

雑誌「赤い鳥」由来の木造瓦葺平屋建ての数寄建築の「赤鳥庵」や、六角浮き見堂がある、池泉回遊式の庭園「豊島区立目白公園」。都会にありながら、四季折々の自然を満喫できる、都会のオアシス的存在です。

住所 東京都豊島区目白3-20-18
開園時間 9:00~17:00(7月・8月は19:00まで)
休園日:第2・4月曜(祝休日の場合は翌日休)、年末年始(12月29日~1月3日)
入園無料 ※赤鳥庵は有料で各種会合などに利用できる(要事前申し込み)
公式サイト facebook

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通称TAKE-G(たけ爺)。福岡県飯塚市出身。東京で生活を始めて40年を過ぎても、いまだに心は飯塚市民。もともとファッション誌から始まったライター歴も30年を数え、「和樂」では15年超。日々の自炊が唯一の楽しみ(?)で、近所にできた小さな八百屋を溺愛中。だったが、すぐに無くなってしまい、現在やさぐれ中。