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狩野派

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まるで狩野派美術館! 二条城を埋め尽くす大迫力の障壁画

狩野派ファンなら一度は行きたい二条城。徳川家康によって江戸時代に造営されたお城ですが、その二の丸御殿の内部にある1016面もの障壁画を手がけた絵師集団こそ、当時勢力と実力をふるっていた狩野派一門なのです。広大な二の丸御殿の部屋に、それぞれの役割に合った障壁画をプロデュース。狩野派の手腕に驚嘆すること間違いありません!

狩野派の渾身作! 二条城を埋め尽くした障壁画

狩野派狩野探幽 二条城二の丸御殿大広間 江戸時代 画像提供/元離宮二条城事務所(撮影/福永一夫)

狩野派一門を率いたのは、桃山画壇の巨匠 狩野永徳の孫である狩野探幽(たんゆう)。最初の御殿「遠侍(とおざむらい)」から2番目の「式台(しきだい)」、公式の対面所である「大広間(おおひろま)」までは、金屏風に虎や松が猛々しく表現されています。これは、御殿の主である将軍の権威を、視覚的に示しているのです。

幕府に近しい大名との対面に使われていた「黒書院(くろしょいん)」に進むと、そこにはやまと絵の伝統を感じさせる季節の情景が描かれています。松にも優美さが加わり鑑賞的な空間に。四季を描き分け、訪問者をもてなしていたのです。

最後の御殿「白書院(しろしょいん)」は、将軍の居室。限られた人しか入ることのできないプライベートな空間です。ここまでの、金地に濃厚な彩色から一変し、白地に墨と淡い色で描かれた安らぎを感じる水墨淡彩画に。

このように、障壁画の意味を知って鑑賞すると、部屋の用途によって題材や筆致を変える、狩野派の空間プロデュース力に感心させられます。模写障壁画とはめ替えている部分もありますが、その空間の迫力は往時のまま。 天井や杉戸など、隅々にまで絵が施されていて、まるで狩野派美術館のようです。手前から奥にかけて様式が変わっていくニの丸御殿の障壁画はもちろん、建築や彫刻に至るまで、時間をとってゆっくりじっくりと鑑賞したいものです。

◆二条城
住所 京都市中京区二条通堀川西入二条城町541
公式サイト

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