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2021.02.12

素っ裸になれるのは夏限定?江戸時代の春画から「性行為の旬」を感じてみた

この記事を書いた人

日本には四季がある。しかし、文明の発達により、季節の移ろいを感じる機会が減ってしまったと感じるのは、私だけでしょうか。それは性行為にも言えることです。

真冬でも部屋を暖めることのできる現代は、一年中裸になって愛し合うことができます。しかし、空調の発達する以前は、性行為にも「季節」がありました。そのことを江戸時代の春画から読み解いていきたいと思います。

季節に合わせて性を楽しむ

まだエアコンなんてものがなかった時代は、性行為にも季節の風情を感じるものでした。

寒い冬は、裸はお預け

気密性のほとんどない江戸時代の住居。冬の寒さは大変厳しいものでした。素っ裸になって行為に及べば、凍えてしまったでしょう。

男女が裸になるのは、冬はお預け(中にはしていた猛者もいると思いますが)。そのかわり、炬燵(こたつ)に入ってこっそり営むなど、スリリングな楽しみを見出していたようです。小さな炬燵で肩を並べれば、自然と2人の心の距離も縮んだことでしょう。

春画は、着衣で行為に及ぶ男女がほとんど
画:歌川国貞

夏だ! 裸の季節到来!

江戸時代は現代より気温が低かったと言われており、素っ裸になれるのは夏限定だったと想像されます。衣服を着たまま……というのも風情がありますが、やはり肌と肌が直接触れ合う心地よさは格別です。

全裸になった男女。蚊帳に入っていることから、夏であることがわかる
画:歌川国貞

こちらも調度品などから、暑い季節だと推測できる。※局部をトリミングした際、背景も切れてしまいました。ご容赦ください
画:喜多川歌麿

きっと、夏を迎える喜びもひとしおだったはず。いつでも裸になれる現代と比べれば、その有難さは桁違いでしょう。

番外編:人の目は気にしない?

現代に比べ「プライバシー」という意識が低かった江戸時代。一般庶民の家には夫婦の寝室というものもありませんでした。そのため、子どもがいる家庭では、子どもの横で行為をするしかありません。

ここでは紹介できませんが、子どもをあやしながら行為に勤しんでいる春画も発見! 今より、生活の中に性行為が溶け込んでいたことがわかります。

行為中の声が丸聞こえ!屏風一枚隔てただけの「割床」は吉原でも当たり前だった?

失われた季節感に、想いを馳せて

春は花見、夏は海、秋は紅葉、冬は雪……。日本に暮らしていると、季節の移ろいを感じながら生活することができます。しかし、本来「旬」がある農作物が一年中手に入るなど、技術の発達やグローバル化により、私たちの生活は昔ほど季節を感じにくくなっているのでないでしょうか(もちろん便利で助かります)。

「最近恋人とマンネリ……」なんて話も聞きますが、江戸時代のように性行為にも「旬」があれば、マンネリ化することもないはず! あなたも今日から性行為に「四季」を取り入れてみてはいかがですか?

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アイキャッチ画像:喜多川歌麿
※本記事の画像は全て、メトロポリタン美術館所蔵の作品をトリミングして使用

書いた人

「下ネタは人類の共通言語だ」をモットーに、下ネタを通して日本の歴史の面白さを伝える。中の人は女子校育ちの耳年増。男の目の届かない花園で培った下ネタスキルを活かしたい。