「襲ってきた敵と友達になる」合気道の聖人・塩田剛三の神業に世界が驚愕!

「襲ってきた敵と友達になる」合気道の聖人・塩田剛三の神業に世界が驚愕!

目次

身長154cm、体重46kgといえば、女の子の身体である。

しかし、この記事の主人公は男性。そんな人物が、プロレスラー並みの肉体を持つ男を格闘技で組み伏せるとしたら、誰しもが驚愕するに違いない。

塩田剛三という合気道家が存在した。彼の肉体は先述の通りの数値で、とても強そうには見えない。が、本気を出したらどんな大男でも確実に悲鳴を上げてしまう技を次々と繰り出す。相手が2人だろうと3人だろうと、或いは5人だろうと構わない。襲ってきた者をみんな投げ飛ばすか、地面に這いつくばらせてしまう。

有名格闘家もその威力を認めざるを得ない、塩田剛三の神業。極東の島国の不思議な格闘技が、人類最強の高みへ上り詰めたその瞬間を世界は目撃していた。

マイク・タイソンも注目した「神業」

1990年、ひとりの世界的プロボクサーが来日した。

マイク・タイソン。当時は「世界最強」の称号を欲しいままにしていた男だ。東京ドームでのタイトルマッチの数日前、マネージャーのドン・キングを連れて塩田剛三の養神館へ見学に訪れた。

タイソンは決して粗野な男ではない。それどころか誰よりも慎重で、なおかつ嘘のつけない性格だ。もともとは内気な性分で、無意味な虚勢を張ることは決してしない。

そんなタイソンが、塩田の技に目を見張ったのだ。

実は塩田と面識のあるプロ格闘家は、誰一人として塩田の演武に疑いを持っていない。「あれはヤラセじゃなくて本物だ!」ということだ。

塩田の腕を掴んで引っ張っている男が、次の瞬間になぜか悲鳴を上げている。それは塩田が絶妙な手の返しで相手の手首関節を極めているからだ。短刀を持って突進してきた相手には、「我が友来たれり」の要領で当て身の反撃。相手は成す術なく反対方向へ吹き飛ばされる。

警視庁所属の武道家も、「塩田先生の合気道は最高の逮捕術」と口を揃える。こちらが武器を使わずに相手を行動不能にしてしまう武術は、厳しい銃規制が施行されている日本において何よりも重要なスキルだ。

ロバート・ケネディのボディーガードをねじ伏せた!

ジョン・F・ケネディ大統領の弟で、のちに自身も暗殺されるロバート・ケネディ上院議員は来日経験がある。

その際に塩田剛三の演武を見学した。あまりにも見事に相手を投げ飛ばす技に、ロバートは疑いを持った。

「これはヤラセではないのか?」

ならば、自分のボディーガードを塩田と組ませればいい。

195cmの雄大な肉体を持つボディーガードは、塩田の前に正座のような姿勢で正対した。大男のアメリカ人の両腕を掴む塩田。すると次の瞬間、ボディーガードは悲鳴と共にその場へ突っ伏してしまったではないか。

私のボディーガードが、まるでピンに留められた蜘蛛のようになってしまった。

ロバートはこの瞬間、塩田に対して一切の疑いを持たなくなった。

塩田の「観察力」

関節技をかける際に重要なのは、重力とテコ、そして人間工学の把握である。もっとも、そう偉そうに書いてはいるが筆者はグラップリングの試合ではやられっぱなしである。何でも字面にすれば簡単だ。実践するのは極めて難しい。

だが長年この競技をやっていると、結局は観察力がモノを言うのではないかと考えるようになった。

どこにどう力を入れれば、相手の腕が上手く曲がるのか。人間には、どんなに筋肉があっても絶対に「切られてしまう」動作が存在する。この「切られてしまう」とは、たとえば相手が自分の両手を握り合っている状態でいかに彼の腕を伸ばしてやるか、ということだ。これは力任せでは非常に難しい。つまり、切れない。

ところが、少し動作を工夫すれば案外簡単に相手の腕を切ることができる。こういうことがいつでも誰とでも100%の確率でできるのが、塩田剛三という男だったのではと筆者は考えている。

そしてその技を実現させているのは、彼が元来持つ驚異的な観察力だ。

塩田は若い頃、金魚鉢の金魚を凝視してその動きを観察した。金魚から下半身の動きを学んだのだ。これと同じく、塩田は人間の動きを観察し続け、やがて「絶対に失敗しない技」を習得するに至ったのではないか。

「友達になったつもりで」

幸いにも、塩田は20世紀後半の人物である。

そのおかげで、彼の演武の映像が数多く残っている。

こちらに突撃してくる男に対して、塩田は「友達になったつもりで」と説いている。下手に相手の攻撃から後ずさりしたら、むしろやられてしまう。ナイフを振り回す暴漢にしても、そのナイフから距離を取ろうとすれば何もできずに刺される一方だ。だからこそ、暴漢を親友のように見なして距離を詰める。直後、当て身を食らった暴漢は足元で大の字になっている。

塩田は平坦な表現による解説を敢えて心がけていたが、それがむしろ「技の難しさ」を表している。演武を見学する門下生たちの顔は真剣そのもの、しかし難解なパズルを目の当たりにしているかのような表情でもある。

そんな塩田の演武は、今でもインターネットで視聴することができる。世界中の格闘家が、塩田の技を見て参考にしているほどだ。

偉大なる格闘技の聖人は、現代に至るまで多大な影響をもたらしている。

「襲ってきた敵と友達になる」合気道の聖人・塩田剛三の神業に世界が驚愕!
この記事をSNSでシェアする
この記事をSNSでシェアする