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2019.09.26

沖縄「やんばる野外手帖」とは何か?畑人×料理人でその日限りのごちそうを五感で味わう

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歴史ある泡盛醸造所が、今日の食卓

案内されたのは、赤瓦の屋根が美しい「津嘉山酒造所」。沖縄で唯一、戦前からの建物で操業する名護市の泡盛醸造所だ。昭和3年ごろに建築された昔ながらの佇まいを残す古民家が本日の「食卓」。

「津嘉山酒造場」。現在も泡盛造りが行われている

木造建築の母屋は、色鮮やかなやんばるの野の花々や、草で彩られたスペシャルな空間に設えられていた。

テーブルコーディネートもシチュエーションに合わせてとことんこだわる

この日のシェフは、やんばる島豚が楽しめる名護市「島豚七輪焼 満味」オーナーでもある、満名匠吾さん。肉のみならず、生産者の思いを大切に、野菜など食材が持つ美味しさを最大限に引き出した料理を提供している。

満名匠吾さん。ジャンルを超えた味の追求を惜しまず、沖縄料理と焼肉を融合させたオーナーを務める「島豚七輪焼 満味」は連日大盛況

やんばるの畑人たちが心をこめて育てた野菜たちを使用

そして料理にあわせるのはもちろん、泡盛。津嘉山酒造所の「国華」と、やんばる野外手帖ならではのスペシャルとして、この日はなんと、「山原島酒之会」の島袋正敏さんが携えた24年ものの古酒も登場。

津嘉山酒造場の「国華」。従業員2人で、仕込む泡盛は香り高くやさしい味わい

島袋正敏さん。存亡の危機となっていた琉球在来のアグー豚の復元にも貢献。やんばるの有名人!

美味しい古酒はそのまま放っておけばでき上がるわけではない。
「泡盛を美味しい古酒に仕上げるためには、『仕次ぎ』という作業を行います」と、島袋さん。「15年もの、10年もの、5年ものを用意し、古いものから順に、その1割ずつを次に古いものに継ぎ足していくんです。世界の蒸留酒のなかで、仕次を行うのは泡盛だけ。沖縄ならではの文化です」。戦前は100年ものの古酒もあったという。

山原島酒之会では、「100年古酒」を育てていこうというプロジェクトも行っている。島袋さんは、「自分の孫に100年ものの古酒を飲ませるために」ていねいに古酒を育てている。

地元の文化を伺い知ることができる機会を設けているのも、やんばる野外手帖ならではの魅力だ。

書いた人

薬膳アテンダント。国立北京中医薬大学日本校卒業、国際中医薬膳師資格取得。食文化ジャーナリスト、さばファンの団体「全日本さば連合会」にて広報担当「サバジェンヌ」としても活動中。http://www.yuruyakuzen.com/