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伊藤若冲の名画も!光と緑に恵まれた 風景画の美術館@静岡県立美術館

「当館を代表する作品になった若冲の『樹花鳥獣図屛風(じゅかちょうじゅうずびょうぶ)』。プライスコレクションの作品とよく似ていますから、ここにもあるのかと驚かれる方も多いですね」学生時代に静岡県立美術館でこの若冲の作品と出合ったことで、日本美術の道へ進んだという学芸員の石上充代さんの案内で、その運命の作品を拝見。

「兎や犬など身近な動物から、仏画に登場する白い象、空想の鳳凰など、さまざまな鳥獣や植物がぎっしり混在していて、いくら見ても飽きません。サイズ感や遠近法など不思議なところもたくさんありますが、それを含めての表現力と存在感。初めて見たときの、なんだこれ?という驚きをいまだに感じます」_Q3A3963
目の前にしたときに感じる「好き」とか「面白い」「心地いい」「これ欲しい!」など、何かしら感情が沸き起こる作品は相性が合うということ。見る人にとって何度でも見たくなる魅力を秘めている作品なのだとか。

静岡県立美術館があるのは、富士山を望み、市街地を見下ろす日本平北麓の森の中。周辺の歩道には国内外の彫刻家による作品が設置され、入館料不要で入ることができる1階ホールにも所蔵作品の展示が。「開かれた美術館」として1986年に開館、隣の県立中央図書館とともに市民の憩いの場になっています。s_スクリーンショット 2017-02-09 16.23.54
コレクションは17世紀以降の山水画や風景画が多く、なかでも富士山をモチーフにした作品は秀作揃い。「室町時代に描かれた『富士三保松原図屛風(ふじみほのまつばらずびょうぶ)』は、金の雲で大胆におおわれていて迫力満点のにぎやかさ。いっぽう応挙の『木賊兎図(とくさうさぎず)』は一見〝静〟の表現ですが、今にも兎の鼻がピクピク動きそうなリアルさが魅力。

富士三保松原図屛風

(ふじみほのまつばらずびょうぶ)
六曲一双 紙本金地着色 各137.5×329.4㎝ 室町時代(16世紀) 静岡県立美術館
s_スクリーンショット 2017-02-09 16.21.02

円山応挙『木賊兎図』

(まるやまおうきょ とくさうさぎ)
掛幅装 絹本着色 104.5×42.0㎝ 天明6(1786)年 静岡県立美術館
円山応挙 木賊兎図

伊藤若冲『樹花鳥獣図屛風』(右隻)

(じゅかちょうじゅうずびょうぶ)
六曲一双 紙本着色 右隻137.5×355.6㎝・左隻137.5×366.2㎝ 江戸中期(18世紀) 静岡県立美術館
s_伊藤若冲 樹花鳥獣図屏風(右隻)

「首都圏の美術館のように何時間待ちというような混雑はしないので、ぜひじっくりご覧ください」

静岡県立美術館

住所/静岡県静岡市駿河区谷田53-2 地図 
TEL/054-263-5755 
開館時間/10時~17時30分(展示室への入室は午後5時まで)
休館日/月曜(祝日の場合は翌日)、年末年始、展示替え期間等
観覧料/収蔵品展300円、企画展は展覧会により異なる 
ホームページ/http://www.spmoa.shizuoka.shizuoka.jp

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