和樂

Museo Paradiso! 日本美術は世界最高の知的エンターテインメントです! 和樂編集長 セバスチャン高木

今月号の表紙は、ポップでキュートな尾形光琳のトラ(約300歳)が目印!

今月の見どころ紹介、懺悔録

みなさん、こんにちは。和樂編集長のセバスチャン高木です。元和樂公式キャラクターのアンドリュー橋本から今月の見どころ紹介という大役を引き継いで、早今回で3回目となりますが、私、みなさまに重大な告白をしなければなりません(涙目)。

その告白とは、実はもう何年も前から、もう一度言います、もう何年も前から、この今月号の見どころ紹介は、私、セバスチャン高木が和樂公式キャラクター、アンドリュー橋本の名を騙って書いていたのです。

半年前のことです。はじめて私の名前で今月号の紹介を書いたところ、数人の方から「さすがアンドリューに鍛えられただけあって文体とか似てるんだね」と言われたり、「セバスチャンもアンドリューと同じノリなんだね」と声をかけられました。そりゃそうだ!だって書いているのはどれもこれも私なんですから。ベストセラー作家だってなんとなく書いている文章で「あ、あの人だ」ってわかりますよね。それが一介の編集者が書くものですから、そりゃあ書き分けなんてできないですよ! 

ですがそのたびに、私の壊れやすい繊細なギザギザの心に良心の呵責が芽生えてきました。そして、今月、もうこの秘密を心の奥にしまっておくことができなくなってしまったのです。みなさん、今まで嘘をついていていてすみませんでした。これからはアンドリューを名乗ってウケを狙うだけの原稿を書くのはきっぱりとやめたいとおもいますので、どうぞご容赦のほどよろしくお願い申し上げます。

Museo Paradiso!(美術館天国)ってなんだ?

では、さくっと懺悔も終わったところで今月号の紹介とまいりましょう。6月30日発売の和樂8月号の大特集は「ニッポンの美術館大研究」。キャッチにMuseo Paradiso!(美術館天国)とつけてみました。Museo Paradiso!どっかで聞いたことがありませんか?そうそう、あのイタリアを代表する名作映画の「ニューシネマパラダイス」、その原題が「Nuovo Cinema Paradiso」なんです。

今も目をつぶるとあの主人公のトトと映画技師のアルフレードの姿が脳裏に浮かび上がってきます。トトがなんともいえない愛情を込めて「アルフレード」とよぶ声。そして、ラストシーン!ネタバレになってしまいますので詳しくは書きませんが、もうまさに「Cinema Paradiso!」と叫びたくなってしまうくらいの名ラストです。今回の特集は、みなさんがページをめくり終わった後思わず「Museo Paradiso!」と叫んでしまう、そんな特集を目指して編集しました。

なんとなく高尚で固いイメージのあった日本美術ですが、今そのイメージが変わろうとしています。昨年、記録的入場者数で日本中の話題をさらった伊藤若冲、大英博物館でまさに開催中の北斎展は、アートに目の肥えたロンドンの人々の間で未だかってない評判となっています。

そう、日本美術は美しくて、ポップでモダンで心が浮き立つもの。少しだけ視点を変えてみると、史上最高の知的エンターテインメントとして見ることができるのです。美術館は日本美術が描かれた時代の息吹、歴史や流行、絵師の技と心にふれることができる最高の場所!ね、これはまさに美術館天国!ですよね。

今回の特集では、私たちにとって史上最高の知的エンターテインメントである日本美術をとことん味わうための美術館を大研究しました。ただの美術館ガイドではないので注意してくださいよ!

では、特集の中身を見てみましょう。

五大絵師の名画大調査と日本美術ミステリーツアー

はい、まずは知りたいのはなんといっても今大人気の絵師の名作がどの美術館にあるか?ですよね! ということで、伊藤若冲、葛飾北斎、尾形光琳、円山応挙、狩野永徳、和樂的に言うと日本美術の五大絵師の名画の所蔵先を大調査しました。しかも!北斎の代表作「神奈川沖浪裏」を4美術館で見比べたり、今号の表紙モデルともなった尾形光琳の虎を見つけたり、狩野永徳と長谷川等伯の巨木絵を対決したりと、知って楽しい読んで楽しい見て楽しいという構成になっています。

続いては「日本美術の七不思議ミステリーツアーへようこそ」です。日本美術の七不思議ってなに?という感じですが、これがあるんですよ不思議なことが。たとえば大人気の若冲の葉っぱはなんであんなに穴だらけなの?とか沖縄や中国まで描いちゃった北斎って何を見て描いたの?とか。ね、こんな知のミステリーへの旅、出かけたくなりませんか?

さらには、「旅先としての美術館」の楽しみとして熱海のMOA美術館を徹底解説したり、美術館巡りのもう一つの楽しみであるミュージアムグッズを紹介したりと、ただのガイドでは終わらない和樂流美術館大研究をお楽しみください!

人気のメッセージ付箋が一度に3個もついた!

和樂名物の付録は今月も飛ばしています。その名も「日本美術名作三大メッセージ付箋」(ちょっとおおげさ?)です。このメッセージ付箋、今回で第四弾となりますが、前回までの三作はどれも好評で、いろんな方から「あの付箋だけ販売してよ」と懇願されたほど。私、冗談抜きで販売を考えましたが、それよりもいい考えが浮かびました。そう、単品で売るよりも付録として一度に3つつけちゃえばいいじゃん!ということなんです。で、本当に付箋を3つつけちゃいました。

では、人気絵師の数ある名作の中から何を基準に選んだかといいますと、それはずばり「かわいい!」かどうか。若冲のハハチョウも、北斎の小岩さんも、雪佳の犬もどれもこれも「かわいい!」ですよね。こんな付箋でメッセージを伝えられたら、「ズキューン!」もうなんでも言うこと聞いちゃうこと間違いなし! ですから仕事で失敗したことや、家族への打ち明け話など、これを使ってTake it easy!でいきましょう! 私も早速今日、すごーく嫌なお願いを副編集長の典が帰ってから付箋に書いてデスクに貼っちゃお!っと思ってるんです。みなさんも実例を和樂のtwitter@warakumagazineまでどしどし送ってくださいね。

なぜ今神話と器とコーヒ-なのか?

第二特集は「神話と器とコーヒ-と」という旅の提案です。え?神話と器とコーヒ-?なんか組み合わせ間違えてない?と疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、まったく間違えではありません。

今回私たちが旅先として選んだのは出雲と松江。出雲は今も人々の暮らしの中に神々が息づく神話の町。また、城下町である松江は、出雲とともに、柳宗悦やバーナードリーチが好んで訪れた日本屈指の民藝の町としても知られています。神話に彩られた民藝の町で一杯のコーヒ-を味わう。もしかして、そんなことからはじまる旅があってもいいんじゃないかなという思いから、いつもとはひと味違う旅の提案をしてみました。うーん、違いのわかる雑誌、ですね。

さらにこの号は、年に一度の和樂商店開店!ということで、和樂のインテリア番長wakoちゃんが出雲で仕入れたとっておきの器も誌上で販売していますのでこちらもお楽しみください。このお店、完全に編集部が仕入れから発送までをするという手弁当な商店。私もみなさんに手紙をせっせと書いてますよ! もうこれが楽しいのなんのって。ぜひぜひご来店お待ちしております!

ニッポンの夏、日本美術の夏

さて、ニッポンの夏といえばやっぱり怪談でしょう。和樂で怪談と言えばそれは幽霊と妖怪の日本美術になりますよね。幽霊と妖怪ってどう違うの?という疑問はまずは横に置いて、円山応挙や河鍋曉斎、あるいは、上村松園といった名絵師たちが描いた幽霊と妖怪の絵を楽しみましょう。そこにはこわーいだけではない、美やおかしみをたたえたアートとの出会いが待っているはずです。この夏行きたい!幽霊・妖怪画展覧会ガイドも必見ですよ。

のっけからの懺悔でどうなることやらと思っておりましたが、そろそろ今月の見どころ紹介も終わりに近づいてきました。6月30日発売の和樂8・9月号も「日本美術の民主化」を目指して飛ばしに飛ばしています。まずはお近くの書店で手にとっていただければありがたく存じます。

また和樂では、FacebooktwitterinstagramLINEなどでスタッフたちが最新の美術展情報、とっておきの旅の提案、日本文化にまつわるあれこれ、本当にどうでもいい話などをアップしています。よろしければこちらもフォローのほどよろしくお願い申し上げます。

和樂編集長 セバスチャン高木

今月号のほかの企画は目次からもどうぞ。

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