編集部が大胆予想!2018年日本美術トレンドTOP10【後半】

編集部が大胆予想!2018年日本美術トレンドTOP10【後半】

目次

近年、日本美術の展覧会への関心がますます高まってきています。過去3年をみても、2015年琳派イヤー、2016年若冲イヤー、2017年国宝&運慶イヤーと冠され、一大ブームを巻き起こしてきました。続く2018年は、日本美術にとってどんな年になるのか…

編集部では、勢いがある2018年の展覧会予定をふまえ、日本美術トレンド10を大胆予想しました。トレンドを先取りして、注目展覧会に備えましょう!

2018年日本美術トレンドTOP10【前半】はこちらから!

6 日本美術は世界で大人気!

伊藤若冲は今年も美術界の話題を独占しそうな勢い!と言ってもこれは日本ではなく海外でのこと。名画「動植綵絵」を中心とした展覧会がこの秋、「ジャポニスム2018」の一環として、フランス・パリのプティ・パレ美術館で約1か月間開催されるのです。

南天雄鶏図伊藤若冲「南天雄鶏図」(動植綵絵30幅のうち)宮内庁三の丸尚蔵館

「動植綵絵」が海を渡るのは2012年以来で、渡仏を考える若冲ファンもいそうですよね。

世界で日本美術が注目されていることは、ビュールレ・コレクションの印象派や、オディロン・ルドン、クロード・モネらの絵からもわかります。今年は、日本美術と世界のつながりに、いっそう注目が集まりそうです。

【展覧会情報】

ルドン-秘密の花園

会場:三菱一号館美術館
会期:2018年2月8日~5月20日

至上の印象派展 ビュールレ・コレクション

会場:国立新美術館
会期:2018年2月14日~5月7日

モネ それからの100年

会場:名古屋市美術館
会期:2018年4月25日~7月1日

7 仏像ファン大移動

東京国立博物館の「運慶展」に60万人を超える入場者が押し寄せたように、仏像ファンはお目当ての美仏が展示される好機を、決して見逃さないようです。

2018年の仏像展の幕開けとなる、東京国立博物館の特別展「仁和寺と御室派のみほとけ」には仁和寺の「阿弥陀如来坐像」「薬師如来坐像」、葛井寺の「千手観音菩薩坐像」などの国宝が集まり、早くもヒートアップしています。それに匹敵する話題を集めているのが、東日本大震災復興祈念特別展として東北歴史博物館で開催される「東大寺と東北-復興を支えた人々の祈り」。国宝「弥勒仏坐像」「重源上人坐像」や快慶作の重文「地蔵菩薩立像」など東大寺の復興にまつわる寺宝が出陳します。それともうひとつ、興福寺の国宝「木造金剛力士立像」などが1月~3月にパリの国立ギメ東洋美術館で展示されるのです。仏像ファンは今から大移動のスケジュールを組んでおいたほうがいいかも…。

【展覧会情報】

東大寺と東北 復興を支えた人々の祈り

会場:東北歴史博物館
会期:2018年4月28日~6月24日

8 民藝ブーム再び!

民藝運動に参加した作家のうち、今年はふたりの大きな展覧会が予定されています。まずは北海道立近代美術館の棟方志功展「わだば、ゴッホになる。」。ゴッホの「向日葵」を見て衝撃を受け、画業への道を突き進んだ志功は、柳宗悦らに注目されて民藝運動の指導者らと交流。以後の作品に多大な影響と刺激を受けました。もうひとりは陶芸家・河井寛次郎。パナソニック 汐留ミュージアムで開催される「没後50年 河井寛次郎展-過去が咲いてゐる今、未来の蕾で一杯な今-」で、陶芸の力や用の美のなんたるかを再認識できることでしょう。

【展覧会情報】

「わだば、ゴッホになる。」棟方志功展

会場:北海道立近代美術館
会期:2018年2月3日~3月25日

没後50年 河井寛次郎展

会場:パナソニック 汐留ミュージアム
会期:2018年7月7日~9月16日

9 日本美を工芸で堪能!

春日大社には平安時代以降に奉納された美術品や甲冑、刀剣など日本の工芸技術を今に伝える名宝が良好な保存状態のまま残され「平安の正倉院」と称されるほど。奈良国立博物館の特別展「国宝 春日大社のすべて」では、国宝「金地螺鈿毛抜形太刀」「蒔絵箏」「赤糸威大鎧(竹虎雀飾)」など約200点の名宝を公開。サントリー美術館で開催される「琉球王国の美(仮称)」は、琉球時代の工芸の伝統を伝える貴重な機会です。

【展覧会情報】

創建1250年記念特別展 国宝 春日大社のすべて

会場:奈良国立博物館
会期:2018年4月14日~6月10日

琉球王国の美(仮称)

会場:サントリー美術館
会期:2018年7月18日~9月2日

10 美人画人気が沸騰!

浮世絵をはじめとした美人画は、日本美術で確固たる地位を築いていたのですが、最近は、特に日本画の正統派の美人画が話題に上る機会が減っていました。

上村松園上村松園「序の舞」重要文化財 絹本着色 昭和11(1936)年 東京藝術大学

近代美人画の最高傑作として名高い上村松園の重要文化財「序の舞」は制作から80年近くが経過し、保存状態に問題が生じてきたために本格修理を実行。表装も軸装から額装へ変更され、美しくよみがえった「序の舞」が、東京藝術大学大学美術館の展覧会「東西美人画の名作 《序の舞》への系譜」で初めて一般公開されることが決まりました。この展覧会では、明治中期から昭和の戦前期の東京と関西における美人画の展開を、松園のほか菱田春草、鏑木清方らの名作とともに紹介することでも話題になっています。

また、大正ロマンの美人画で有名な竹久夢二の展覧会が東京ステーションギャラリーで開催されるなど、2018年は美人画に要注目です。

【展覧会情報】

東西美人画の名作《序の舞》への系譜

会場:東京藝術大学大学美術館
会期:2018年3月31日~5月6日

竹久夢二展(仮称)

会場:東京ステーションギャラリー
会期:2018年5月19日~7月1日

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