大倉集古館が5年ぶりにリニューアルオープン!「桃源郷展」展覧会レポート

大倉集古館が5年ぶりにリニューアルオープン!「桃源郷展」展覧会レポート

虎ノ門~神谷町の閑静な高台エリアにあって、道路際からもひときわ目立つ異国風の東洋建築の建物・大倉集古館。

2014年以来、約5年間もの長期にわたって休館していたので、今回のリニューアルを聞いて「待ってました!」と喜んだ美術ファンの方も多いのではないでしょうか?(かくいう僕もその一人。2014年はまだ普通にサラリーマンをやっていたので5年という時間の重みを改めて実感しました!)

では一体、この5年間でどこが変わったのでしょうか?早速リニューアルされた館内の様子を取材させていただくことができましたので、簡単にみどころをレポートしてみたいと思います!

※記事内における「名品展」「桃源郷展」での展示作品については、特別な許可を得て撮影しています。

大倉集古館とは?なぜ長期休館していたの?

大倉集古館についての基礎知識をおさらい

大倉集古館(しゅうこかん)とは、戦前、一大で巨大企業コンツェルン・大倉財閥を作り上げた大倉喜八郎(おおくらきはちろう)が日本初の私立美術館として1917年に創設した東洋美術を専門とする美術館です。設立後、1928年に父・喜八郎が亡くなると、大倉財閥を2代目トップとして継いだ喜八郎の長男・大倉喜七郎(おおくらきしちろう)がさらに拡大発展。以来同館は東洋美術の殿堂として100年以上の歴史を刻んできました。

館外に鎮座する大倉喜八郎の立派なブロンズ像。1915年に制作され、100年以上美術館を見守っています。フレンドリーなアルカイック・スマイルを見ていると、つい隣に座って喜八郎と一緒に記念写真を撮りたくなってしまいますよね!

ちなみにこのブロンズ像、100年前はこんな気さくな感じじゃなくて、聖人を祀った祭壇のような重々しい展示となっていたようです。

引用:「大倉集古館要覧」/国会図書館デジタルアーカイヴより

「古」いものを「集」めるという意味で「集古館」。いわゆる「●●美術館」という一般的な名称ではなく、「神宮徴古館」「泉屋博古館」みたいに、ちょっと古風で通好みの響きがします。

同館で特に東洋の古美術を専門に絵画・彫刻・工芸・墨跡・染織など幅広いジャンルの美術作品を収集。日本美術だけでなく、中国・朝鮮・インドといった東アジア全般の古美術が非常に充実しており、2019年現在、同館では国宝3件、重要文化財13件、重要美術品44件を含む約2500件の美術品を収蔵。リニューアルオープンと同時に開催中の「名品展」でも展示されている国宝「普賢菩薩騎象像(ふげんぼさつきぞうぞう)」は同館の至宝として特に有名です。

重要文化財・如来立像/大倉集古館の正面玄関を入ったところに鎮座する、中国北魏時代(5世紀~6世紀)の巨大な如来立像。三国志でも有名な劉備玄徳の生まれ故郷、河北省涿県から出土しました。裏側の光背部分にも無数の仏像が彫り込まれています。

また、旧大倉財閥グループ傘下の企業は、現在でも各分野で健在。大成建設、サッポロビール、日清オイリオグループ、リーガルコーポレーション、帝国ホテル、帝国劇場など、日本経済を代表する有力な企業がたくさんあります。また、大成建設の前身・大倉土木は鹿鳴館をはじめ、帝国ホテル、歌舞伎座など近代の日本の名建築の数々を手掛けたことでも知られています。

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