Gourmet
2019.09.03

新米の季節到来! ご飯のお供は「京都のちりめん山椒」がオススメ

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日本の辺境・異境を物ともせずに旅に出る和樂スタッフが、「自分史上最高のご飯のお供」を、自前のお茶碗に盛ってプレゼン。故郷を思い出す味、取材で知った味…個性あふれる和樂スタッフの生の声をお楽しみください。

第1回「手づくり処 いち川のちりめん山椒」

選・編集長 高木史郎

ごはんのおとも

「京都の知人から『だまされたと思って食べてみて』と言われて、ここのちりめん山椒を食べてみたら、本当にだまされちゃいました」

と笑いながら高木編集長がすすめるのが、こちらの一品。「手づくり処いち川」は、昭和63(1988)年に、ある主婦が京都・嵯峨野にある自宅で始めた、ちりめん山椒の専門店。今でこそ京都土産として定着しているちりめん山椒ですが、昔はそれぞれの家庭で炊かれていたもの。ちりめん山椒が大好きなお子さんのために炊いていたものが近所の人にも伝わり、店を構えることになったとか。子供の口に入れても安心・安全なものを、という信条があるので添加物を一切使わず、じゃこの選別や山椒の実を枝から外すところまですべて手作業。つくり置きはしないで毎日炊き上げています。調味料は京都産のものにこだわりますが、おじゃこの味が引き立つように、味つけは“さらっと”。ここが高木編集長の心をつかんだよう。

ごはんのおとも

「口に入れると普通なんですよ、大きな感動や驚きはない。でも、そこがいい。仕事柄、京都には毎月のように足を運んでいて、おそらく僕は“京都中のちりめん山椒を食べ尽くした男”かもしれないと自負しているわけですが、人の記憶に残ろうと意図された味には心が動かないんですよ」

「美人は3日で飽きる」の名言はご飯のお供にも通じるのかもしれない、と話しながらひらめいた編集長。「目立つところはなくとも、“何かがある”って思わせてくれるものが、長いつきあいになるんだよね」

◆手づくり処 いち川
住所 京都市右京区嵯峨広沢御所ノ内町35−12
公式サイト

新米特集 全10回

第1回 ちりめん山椒
第2回 ふくやの明太子
第3回 生あみ
第4回 養肝漬
第5回 いか塩辛
第6回 細切り柚子昆布
第7回 金糸瓜の粕漬
第8回 特白とろろ
第9回 牛肉茶漬
第10回 かえりちりめん