Travel
2016.04.06

建仁寺・東福寺・龍安寺など。京都の禅寺で一斉拝観【2016年特別公開】

この記事を書いた人

 平成28(2016)年は、臨済宗を開いた臨済義玄禅師の1150年遠諱と、日本における臨済宗中興の祖でありユニークな禅画で知られる白隠慧鶴禅師の250年遠諱にあたります。

 禅宗(臨済宗)にとって重要な意味を持つ今年は、様々な記念行事が企画されています。
 そのひとつが、京都国立博物館で4月12日(火)~5月22日(日)に開催される特別展「禅 ―心をかたちに―」。(東京国立博物館では10月18日~11月27日)

 この特別展開催に合わせて京都では、「春の京都禅寺一斉拝観」が実施されます。
 内容は、京都市内を中心にした本山をはじめとする禅宗寺院(約60か寺)で、通常非公開の伽藍や寺宝を特別公開。坐禅会や写経体験・法話などの催しも盛りだくさんで、かつてないスケールになる模様です。

写真は、大徳寺の国宝『唐門』と重要文化財『法堂(はっとう)』の狩野探幽(かのうたんゆう)筆天井画『雲龍図』。『唐門』はもともと豊臣秀吉の邸宅・聚楽第にあったとされ、日光東照宮の日暮門のひな型となったもの。『雲龍図』は鳴き龍・八方睨(はっぽうにら)みの龍として知られている。

速報‼️京都の禅寺で一斉拝観、やってます!【特別公開】

「春の京都禅寺一斉拝観」

期間:平成28年4月12日(火)~5月22日(日)
※対象箇所により公開期間・事業実施内容が異なります。 公式サイトで各寺院をご確認ください。

見どころたっぷり「春の京都禅寺一斉拝観」
その一部をご紹介します

建仁寺 開山堂

建仁寺開山堂左上/栄西(ようさい)禅師の廟所(墓所)である開山堂。右上/開山堂・客殿の障壁画『松鶴波図』は原在中(はらざいちゅう)筆。左下/同じく『龍虎図』は加藤文麗(ぶんれい)筆。右下/同じく『白梅群禽図』は原在中筆。
期間/4月12日(火)~5月22日(日)
詳しくはこちら→「春の京都禅寺一斉拝観」サイト

大徳寺 法堂・唐門

前期4月12日(火)~28日(木)、後期5月11日(水)~22日(日)
詳しくはこちら→「春の京都禅寺一斉拝観」サイト

相国寺 法堂・方丈

相国寺左上/江戸時代に建てられた法堂。右上/方丈庭園。左下/伊藤若冲に画を学んだ相国寺第115世維明周奎(いみょうしゅうけい)が描いた方丈梅の間の襖絵『老梅図』。右下/鳴き龍、八方睨みの龍として有名な狩野光信筆の天井画「蟠龍図(ばんりゅうず)」。
期間/4月12日(火)~5月22日(日)
詳しくはこちら→「春の京都禅寺一斉拝観」サイト

大徳寺塔頭 玉林院

大徳寺玉林院左上/重要文化財である玉林院(ぎょくりんいん)方丈の外観。右上/方丈・檀那(だんな)の間の襖絵は狩野安信(かのうやすのぶ)による『竹林七賢図(ちくりんしちけんず)』。左下/同じく『四愛図(しあいず)』。右下/方丈室中(しつちゅう)には狩野探幽の最後の作とされる『山水図』が。
期間/4月12日(火)~5月22日(日) ※休止日/4月16日(土)・28日(木)、5月7日(土)・10日(火)・16日(月)
詳しくはこちら→「春の京都禅寺一斉拝観」サイト

妙心寺 三門

妙心寺左上/重要文化財の三門は、正面の柱の間の中央の3間が通路になっている「五間三戸」の二重門。右上/三門楼上(上層)は須弥壇(しゅみだん)を中心に、鮮やかな彩色画に彩られている。左下/楼上には十六羅漢像のほか、様々な仏像が。右下/天女や来迎図(らいごうず)、飛龍図などの天井画に目を奪われる。
期間/4月12日(火)~5月22日(日)
詳しくはこちら→「春の京都禅寺一斉拝観」サイト

東福寺 法堂・禅堂

東福寺禅堂法堂左上/昭和時代の木造建築で最大のものとされる本殿(仏堂・法堂)。右上/堂本印象(どうもといんしょう)の手による法堂の天井画『蒼龍図』。下/重要文化財の禅堂は、南北朝時代に造られた現存最大最古の禅堂。400人以上の僧が修行できるとか。
期間/4月29日(金)~5月22日(日)

東福寺塔頭 退耕庵 

東福寺退耕庵 差し替え 花頭窓からのぞむ庭左/花頭窓(かとうまど)から眺めた方丈庭園。中/苔におおわれた南庭「真隠庭」。右/安国寺恵瓊(あんこくじえけい)が創建した茶室『作夢軒(さくむけん)』は、上に「忍び天井」、隣に「伏侍(ふせざむらい)の間」などが隠されている。豊臣秀吉の死後、ここで石田三成(みつなり)や宇喜多秀家(うきたひでいえ)らの豊臣方が関ヶ原の謀議を行ったとされる。
4月12日(火)~4月18日(月)
詳しくはこちら→「春の京都禅寺一斉拝観」サイト

龍安寺 蔵六庵と「龍頭龍尾図」

龍安寺左上/重要文化財の龍安寺(りょうあんじ)方丈の内部。右上/龍安寺垣(がき)をめぐらせた茶室『蔵六庵(ぞろくあん)』。露地には徳川光圀(みつくに)の寄進といわれる「吾唯足知(われただたるをしる)の蹲踞(つくばい)」がある。左下/特別展示の『龍頭龍尾図』は狩野探幽の養子・洞雲(とううん)筆。右下/かの有名な「龍安寺の石庭」も見逃せない。
期間/4月20日(水)~4月30日(土)
詳しくはこちら→「春の京都禅寺一斉拝観」サイト

真如寺

真如寺左上/「大雄殿(だいおうでん)」と称される法堂。右上/「大雄殿」の内部。左下/客殿の襖絵『四季草木図』は原在中筆。右下/同じく原在中が手がけた客殿の襖絵『西湖図(せいこず)』。
期間/4月12日(火)~5月22日(日) ※5月15日は特別拝観休止(半僧坊大権現の御開帳・庭園公開が行われる)
詳しくはこちら→「春の京都禅寺一斉拝観」サイト

「春の京都禅寺一斉拝観」を楽しむために

一斉拝観で訪れることができる寺院の一覧表PDF

拝観しながら情報を得ることができるスマホアプリ「京都禅寺巡り」