「鮨 青木」の伊達巻。レシピと美味しさの秘密をご紹介!

「鮨 青木」の伊達巻。レシピと美味しさの秘密をご紹介!

目次

おせち料理に欠かせない伊達巻。黒豆や数の子、かまぼこなどと同様、祝い肴(口取り)のひとつです。もとは豆腐でつくられていたという伊達巻ですが、今は海老や魚のすり身を入れてつくることがほとんど。そこで、毎日すり身入りの卵焼きを焼いている鮨店こそ伊達巻を教わるのにふさわしいはずと、寿司の名店「鮨 青木」のご主人に教えていただきました。

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銀座と西麻布に店を構える「鮨 青木」。ネタのよさ、仕事の丁寧さはもちろん、江戸前の伝統の中に、銀座らしいどこか華やかな雰囲気を感じさせる名店です。おせちの時期には、自家製の卵焼きを伊達巻に仕立てています。

伊達巻レシピ

1 車海老と芝海老を洗ってから殻をむく

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生の車海老と芝海老を洗う。10㎝くらいの車海老は頭を取り、殻をむいて、竹串などで背ワタを取る。芝海老も頭と殻を取っておく。

2 海老を裏ごししてひと晩寝かせておく

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伊達巻1本に対して、車海老と芝海老合わせて正味400gになる分量を裏ごしする。海老に弾力があるので裏ごししにくいが、ときどき網の目の方向を変えるなどして、かたまりができないように気をつける。裏ごしした海老のすり身はすぐに使わず、冷蔵庫でひと晩寝かせるとうまみと粘りが出てくる。

3 大和芋と海老のすり身、卵を合わせる

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寝かせておいたすり身はすり鉢に入れ、さらにまんべんなくする。塩をひとつまみ入れると、一度締まった感じになる。5㎝角の大和芋をすり、海老のすり身と混ぜて、硬さが出るまでさらにする。砂糖175gを、3、4回に分けて入れるとたねがゆるくなってくる。一気に入れると分離するので注意。卵10個を割り、黄身をつぶし、白身を切ったものを、3回ほどに分けて入れる。白身のコシがないと焼き上がりが悪いので、混ぜすぎない。酒70㎖、味醂70㎖、醬油少々を3に入れる。泡を出さないように混ぜるが、混ぜすぎてはいけない。

4 鍋にたねを流し最初は強火で焼く

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「鮨 青木」では、「玉板(ぎょくばん)」と呼ばれる卵焼き鍋を使っている。カッと熱くなるまで温めたら、サラダ油をまんべんなく塗り、たねを3回ほどに分けて流し込む。最初は強火で焼き色をつける。次に、弱火にしてふたをし、蒸し焼きの要領で30分焼く。このとき換気扇などで空気の流れができると火が動いて焼きむらができるので注意する。

5 菜箸で返してもう片面も焼く

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表面が乾いたら竹串を周りに差し込んで回転させながらはがし、菜箸で底をはがしてひっくり返す。新たにたねを入れ、その上にのせる。卵焼きに木のふたをして、周りを焼くために上から押す。また鍋の周りに付いた部分をはがし、菜箸を底に入れて取り出す。焼いている時間は40分ほど。

6 焼き上がった卵焼きを鬼簾で巻き6時間以上置く

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焼き上がった卵焼きは、熱いうちに鬼簾(おにす)で巻いてひもで縛り、6時間以上置く。2時間ごとにひもを締め直し、直径を小さくしながらかたちを整える。

「鮨 青木」伊達巻の秘密

伊達巻1本につき、10個使用する卵は、奥久慈卵の赤玉。ひとつひとつ割ってから、黄身をつぶし、白身を切ります。白身のコシがなくなると、焼き上がりが悪い、つまりやわらかさがなくなるので、切るだけにしておきます。混ぜすぎは禁物です。しかも、ふわふわのスフレにするわけではありませんから、泡立てないように気をつけます。

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どっしりみっちりした卵焼きこそ、伊達巻の身上です。また、車海老と芝海老、2種類使うのは、それぞれの海老がもっているうまみと甘みを引き出したいから。

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「玉板」と呼ばれる卵焼き鍋は、鏡のようにピカピカ。くもりのない鍋肌が卵焼きのなめらかな表面をつくります。顔のそばに持ってきて、カッと頰が熱く感じたら適温。サラダ油を塗り、油が粒々になってきたら、ぽってり、どろりとしたたねを流し入れます。

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返せるくらいの硬さになったら、周りを竹串ではがし、底に菜箸を入れて持ち上げます。これを木のふたにのせ、玉板には新たにたねを流し入れて焼きます。下がやわらかいうちに、先ほどの卵焼きをその上にのせると、玉板の立ち上がりより厚い卵焼きができました。これをもう一度返して、ふたで押しつけ、周りにも火を通して色をつけます。

砂糖がたくさん入っているので、焦げやすいところにも注意が必要。換気扇がつくりだす空気の流れでさえ、ガスの火をたなびかせて、焼きむらができるそうです。

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顔で鍋の温度を測ったり、プロの技には驚くばかり。焼くのは相当難しそうなのですが、見ているうちに、おせちの中でもとりわけつくってみるべきなのはこれではないかと思えてくるほど、伊達巻は魅力的です。

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