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2020.12.02

クイズ!『名水百選』第一号はどこ?ヒントは踊りで有名なあの町!

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水道の蛇口をひねればいつでもどこでも美味しい水が飲める日本って世界でも珍しい国ですよね。日本の国土の四分の一は山だと言われています。森林が多く、木々を伝わり恵みの雨を蓄えることで、豊富な地下水を育む日本はまさに山紫水明の国。

クイズの答えは岐阜県にある『郡上市八幡町』でした。

郡上市八幡町?どんな町なんだろう


町に湧き出る清水を生活用水に

郡上八幡は、長良川の上流に位置する風光明媚な山里であり、奥美濃の山々から流れ出でた吉田川、小駄良川(こだらがわ)を加えた3つの河川が合流する水の都です。

水の都!

町中に湧き出る清水は、かつて連歌の宗匠として知られ、この地に滞在していた飯尾宗祇が愛用したことから『宗祇水』(またの名を白雲水)と名付けられました。この水が昭和60年に環境庁が指定する『名水百選』の第一号に選ばれたのです。

ここ郡上八幡では、今も湧き出る清水を3つの槽に流し、最初に流れる水を飲料に、次の槽で野菜などの洗いものに、最後に食器洗いなどの生活用水に使用しています。美しい街並みは人々の昔ながらの暮らしの賜物と言えるのです。

なんてすてきな生活〜

日本一長い盆踊りと呼ばれる郡上おどり

郡上八幡は、毎年7~9月の夏の夜に30日間にわたって行われる『郡上おどり』でも有名な場所。毎年約35万人の観光客がこの小さな町を訪れます。中でもお盆の4日間は徹夜踊りと言われ、朝まで踊り続ける人々の熱気であふれかえります。

また、町の中心には、木造で再建された日本最古の天守閣である郡上八幡城がそびえ、天気の良い秋の早朝には、雲に覆われることから天空の城とも呼ばれています。城下町は今も江戸の風情を残す趣のある街並みが続き、重要伝統的建造物保存地区に選定されており、歩く人々を一瞬にして江戸時代へとタイムスリップさせてくれます。

へえぇ〜見に行ってみたい!


冬の風物詩は清流の川で行う『寒ざらし』

江戸時代から受け継がれた伝統の染色技法で作る「郡上本染」。この郡上本染の手法で描かれた鯉のぼりの糊を真冬の冷たい清流で落す「寒ざらし」は冬の風物詩となっています。凍るような寒さの中、冷たい清流で洗うことで、色鮮やかな発色となるのです。手間暇をかけて生み出す手仕事の美しさは、厳しい自然や環境の中で育まれていくのですね。

街中には、コンビニも有名チェーン店も流行りのカフェもない代わりに、店先で鮎の塩焼きや五平餅が食べられるなど、昔ながらのファストフードも楽しめます。激しく変わりゆく日本の風景ですが、こんなにも美しい日本の風景に出合うと、便利さだけを追い求める生活に少しだけ疑問を覚えてしまいます。郡上八幡の風景は、物を大切にして暮らしてきた日本人の心を思い起こさせてくれました。

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書いた人

旅行業から編集プロダクションへ転職。その後フリーランスとなり、旅、カルチャー、食などをフィールドに。最近では家庭菜園と城巡りにはまっている。寅さんのように旅をしながら生きられたら最高だと思う、根っからの自由人。

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我の名は、ミステリアス鳩仮面である。1988年4月生まれ、埼玉出身。叔父は鳩界で一世を風靡したピジョン・ザ・グレート。憧れの存在はイトーヨーカドーの鳩。