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2020.09.01

土鍋の目止めの方法。新しい土鍋を買ったら必ずやるべき基本の手順を解説

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土鍋や陶器のうつわを買ったらまず行いたいのが「目止め(めどめ)」です。うつわに開いている小さな穴を塞ぎ、ヒビ割れや水漏れを防ぎます。大切な土鍋や陶器を長く使えるようにするために必要な目止め。今回は「土鍋の目止め」の手順を初心者にもわかりやすく解説します。

所要時間: 約2時間(+乾燥に1日程度)

目止めとは何か?

ガスの火にかけた鍋の底は「熱衝撃」と呼ばれる温度差が生じて膨張します。

以下の図の低温で焼いた土鍋(A)は焼きが甘く、土の中に隙間があるため、熱衝撃をうまく逃せます。しかし(B)のように高温で焼き締めた土鍋は、逃げる隙間がないため割れてしまう恐れがあります。

土鍋の断面

日本では縄文時代から土鍋が使われてきましたが、その時代の熱源は薪や炭火のやわらかな炎で、熱衝撃のインパクトがおさえられていました。一方、現代はハイカロリーで点であたり続けるガスの炎。おろしたての土鍋が割れてしまうのは、ガスの炎による熱衝撃のインパクトのためです。ですからおろしたての土鍋は、弱火でおかゆを炊き、土の細かな隙間にデンプン質をいれながら、焼いて火に慣れさせる必要があります。この作業が「目止め」です。

目止めの効果、なぜ最初にするのか?

目止めをすることによって以下のふたつを防ぐことができます。

(1)ヒビ割れを防ぐ

(2)水漏れを防ぐ

土鍋を長く使うために「目止め」が必要なのです。

目止めに必要なもの・道具は?

・土鍋
・ガスコンロ
・ふきん
・水(土鍋の8分目くらい)
・米(お茶碗に軽く1杯程度)
※米がない場合、片栗粉(大さじ2杯程度)でも代用可能です。

土鍋の目止めの方法を図解!


以下からひとつずつ、わかりやすく解説します。

1.土鍋にヒビがないかチェック

大きなヒビは目止めで防げない場合があるため、まずは買った土鍋に大きなヒビ割れがないかまんべんなく調べます。

2.土鍋を水で洗って、拭いて、乾かす

土鍋を水洗いして、ふきんで拭いて水分をとってから、半日以上しっかりと乾かします。
土鍋が見た目に乾いているように見えても、底部に水分が残っていることが多いです。
水分が残ったまま火にかけると、ヒビ割れや破損の原因になることも。

3.土鍋でゆるいおかゆを炊く

土鍋にお米と土鍋の8割が浸かるくらいの水をいれて、ゆるいおかゆを炊きます。火加減は弱火で、1時間ほどじっくりと炊きましょう。
お米に含まれるデンプン質が、見えない隙間を埋めてコーティングしてくれます。

4.土鍋をしっかり冷ます

おかゆを炊いたら、火を止めて、土鍋を冷まします。

5.土鍋を水で洗って、拭いて、乾かす

土鍋が冷めたら水洗いして、おかゆのぬめりを落とします。水洗いが完了したら、土鍋をふきんで拭いて、一晩乾かします。
2と同じように、土鍋を十分に乾かすことがポイント。
破損の恐れがあるため、焦って使わないようにしましょう。

目止めをして、土鍋を長く使おう

目止めは少し手間がかかりますが、土鍋を長く使うために欠かせない作業です。乾燥に時間がかかるので、買ったらすぐに目止めをして、翌日からご飯を炊くのがおすすめです。そして土鍋を長く使うためのもうひとつのポイントは「よく乾かすこと」。土鍋を火にかける前、洗ったあと、戸棚にしまう前、ひとつひとつの手順の間で、きちんと乾燥させましょう。

目止めが終わったら、ごはんを炊いてみよう

土鍋でおいしくごはんを炊く方法はこちらの記事で解説しています。

土鍋ごはんの炊き方を解説!

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