Culture
2020.02.11

子どもも楽しめる歌舞伎座ギャラリーとは?アクセス・料金・楽しみ方・魅力も紹介

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東京・東銀座にある歌舞伎座。テレビで、その姿を一度は見たことありますよね。では、歌舞伎座の中に「歌舞伎座ギャラリー」という、歌舞伎の道具や舞台の秘密を見るだけでなく、触っても楽しめる場所があるのはご存じでしたか?
最近は「Switchインタビュー」のロケ地にもなりました!お子さんも楽しめるという歌舞伎座ギャラリー、実際に取材してきました!

歌舞伎座ギャラリーへはエレベーターで5階へ!

歌舞伎座ギャラリーは2013年、新歌舞伎座開場と共にオープン。「しる、みる、ふれる、やってみる」をテーマに、歌舞伎を身近に感じてもらえる展示を行っています。歌舞伎を好きなご年配の方々から、ご家族連れやお子さま、学生さんの団体など、幅広い世代が訪れています。東銀座の改札から直通、歌舞伎座タワーの5階に向かうと、梅の枝がお出迎えしてくれました。10時からオープンしているので、昼の部の開演前にさくっと楽しむのもおすすめです。

入場料金は600円(各種割引あり)ですが、3分間の歌舞伎見学がついたコース、約30分のイヤホンガイド解説が聞けるイヤホンガイドつきのコース、どちらも楽しめるセットコースと、全4パターン。生の舞台をちょっと見てみたいなあという方には見学コースがぴったりですよ!

受付でチケットを買ったら、いざ入場です。

ギャラリー内はフォトスポットもたくさん!映像など撮影NGなものもありますが、ほとんどは撮影可。貴重な道具とともに「映え」な、ここだけしか撮れない写真が撮影できます!入り口ではトリックフォトが撮れますよ!

本物を作る嘘の本物!小道具や大道具にワクワクが止まらない


入ってすぐにあるコーナーは舞台で使われている小道具の展示が。大きな馬が大迫力です!こちらは乗って写真撮影ができますよ。意外と大きい!これに乗りながらお芝居するなんて大変ですね。

舞台で、黒衣(くろご)さんが、何かついた棒を操っている姿、どこかで見たことありませんか?歌舞伎の舞台ではよく出てくるこの棒、毎度重要な役割を果たします。1月に歌舞伎座で演じられていた「連獅子」では蝶々が出てきます。ひらひらと飛ぶ様子はまるで本物!歌舞伎座ギャラリーでは「ひらひら」を持って体験することができます♪

実際持ってみると棒の長さに驚くかもしれません。透けるような薄さで、繊細なディテールはついまじまじと見てしまいます。


ショーケースには舞台上で使われる動物の小道具も。11月に上演されていた「髪結新三」で大活躍の「鰹」も展示されていましたよ。
小道具は実際に舞台で使われているもの(扱いにはご注意くださいね!)。それを証明するようにこんなキャプションも……。

二月大歌舞伎に出演予定なんだとか。公演が見たくなりますね!

別の部屋では駕籠や舟に乗ることができます。また、歌舞伎の舞台で使われる多彩な「音」を出すアイテムが特別展示されています。波の音や雨の音、かえるやスズメの声など、この小物からあんな音が!?とびっくりすること間違いなし!音を実際に立ててみることもできるので、歌舞伎を支える裏方さんの技術力のスゴさを感じられますよ。


ご案内してくださった松竹株式会社の佐藤さんは「駕籠を持ってみるのもおすすめですよ」とのこと。重さに驚かれるお客様が多いのだとか。それを持って舞台上を縦横無尽に駆け回る役者さん、すごい体力です。

「細かいところまで見られるのが歌舞伎座ギャラリーの大きな魅力です」と佐藤さん。実際に舞台で使われているものがこんなに細かく作りこまれているなんて!職人技はまさに日本の伝統技術です。


他の部屋では「赤姫」と呼ばれる、女形のきわめて華やかな衣裳も展示されています。


着物の生地、刺繍の細やかさは言葉を失う美しさです!こんなにまじまじと見られるのは歌舞伎座ギャラリーならでは。

この衣裳や小道具が舞台の上でどう光り輝くのでしょうか?舞台がより一層楽しみになりました。まだ歌舞伎を見たことがないという方も、きっと興味が湧くはずですよ♪

「ヒノキ舞台」が踏める!華やかな舞台に足を踏み入れよう


イベントも行われる「木挽町ホール」には小ぶりの舞台が設置され、『楼門五三桐』という演目の華やかな舞台装置が再現されています。この舞台、よくよく見ると板が穴だらけ……。なんと、改築前の歌舞伎座で使っていた本物を移築したんだそうです!伝説の今は亡き名優やテレビでおなじみのあの方々が若いころ実際立っていた舞台だと思うと緊張してしまいました。
極彩色の山門は華やかでもしっくり調和していて、古のすぐれた色彩センスを感じることができます。短いながら花道もあり、千両役者気分が味わえます♪
傘などの小物もありますので、写真を撮ってばっちり決めてみては?

向かって左側には「下座音楽」という、御簾の裏に隠れた演奏場も再現されています。ここはいわば歌舞伎のオーケストラピット。大太鼓や小太鼓など、おなじみの和楽器から一風変わった鈴まで、それぞれ手に取って体験できます。
御簾ごしに客席がどう見えているかもわかります。まさに歌舞伎の裏側体験!ぜひ忘れずにのぞいてみてくださいね。

観光にも◎歌舞伎座ギャラリーは学びながらも楽しい場所♪

歌舞伎座ギャラリーではイベントもさまざまに開催中。「歌舞伎夜話」は、歌舞伎俳優のここだけのトークが聞けると、毎回即完売する人気イベント。また、2019年6月から「銀座木挽町 謎掛心中噺」と題した謎解きを開催中。歌舞伎座ギャラリーの入場券もついているお得なセット。ここだけの特別な謎解きが楽しめ、こちらも好評を博しています!友人や家族で謎解きしてみるのも楽しそうですね!

「いきなり歌舞伎座に行くというのはハードルが高いと思います」と佐藤さん。幕見席という、気軽で手ごろに楽しめる席がありますが、当日券しかないので挑戦するのは多少気合が必要ですよね。歌舞伎座ギャラリーはお子さんも楽しめる、まさに「しる、みる、ふれる、やってみる」場所。歌舞伎への第一歩として、または東京見物のさいに、ふらりと立ち寄れる楽しい場所。
スケジュールに書き込んでみれば、きっと楽しい出会いが待っていますよ!

歌舞伎座ギャラリー


10:00~17:30(最終入館は17:00まで)
住所 東京都中央区銀座4丁目12番15号 歌舞伎座タワー5階
お問い合わせ電話番号 03-3545-6886(直通10:00~17:30)

※イベント開催、貸ホールなどがある際は開館時間が変更になる場合があります。歌舞伎座ギャラリーのホームページなどでご確認ください

通常入場料金 600円
特別入場料金 
・観覧室コース(3分間の歌舞伎見学つき):800円
・イヤホンガイドコース(日本語/英語、約30分のイヤホンガイド解説つき):1,000円
・セットコース(観覧室、イヤホンガイドのセット):1,500円
入場券販売 歌舞伎座ギャラリー切符売場(歌舞伎座タワー5F)

歌舞伎座ギャラリー