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4,5月号2026.02.28発売

美の都・京都で出合う うるわし、工藝

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Fashion&きもの

2026.03.22

手仕事の粋を尽くした贅沢なユーモアを堪能|美しさと楽しさと!工芸品のような「春バッグ」【2】

お出かけ気分が高まる季節、ハイブランドからも見ているだけで心が潤うような確かな職人技が生きる新作バッグが百華繚乱です!縁起のよい吉祥文様が手摺りされた麗しい京都の唐紙との競演もお楽しみください。

【ヴァレンティノ ガラヴァーニ】繊細な手仕事に心高まる花冠のビーズ刺繡

バッグのフラップ部分やライニングなどもすべて手作業で縫い合わせた、手の込んだつくり。バッグ「ドゥ ヴェイン」[縦12×横23.5×マチ3㎝/アジャスターのストラップ付き]¥528,000(ヴァレンティノ インフォメーションデスク〈ヴァレンティノ ガラヴァーニ〉)
唐紙の文様「信夫」はシダ科の植物。繁殖力の強さから、子孫繁栄や多福を呼ぶとされる。

昨年秋に誕生し、この春夏より多彩なバリエーションを揃え、華々しく進化を遂げたショルダーバッグ「ドゥ ヴェイン」。自由な発想に加え、メゾンの精神を表す華麗な素材使いと秀逸なデザインは、瞬く間に世の女性を魅了しました。

シンプルなものから装飾性の高いものまで、さまざまなラインナップが揃いますが、特に和樂が注目したのは、リネン素材の本体に、花冠の形にガラスビーズを手刺繡した可憐なデザイン。花のひとつひとつに色のグラデーションをつけて、陰影を表しているところからも、実に細やかな作業がなされていることがわかります。さらにバッグを縁取るアンティークゴールドのビーズには、宝石のようなカット加工を施し、より輝きを放つ効果を与えています。

そしてフラップを開けると、現れるのは、ロマンティックなピンクのサテン地!どこまでも夢を見せてくれる工夫に、胸のときめきが隠せません。

Close-up!


赤だけでも細やかにビーズの色を変え、立体感を出す技術に感嘆!

【ブルガリ】ジュエリーの名品が華麗なるバッグへと昇華

表には、マザーオブパール、ローズクオーツ、ライトアメシスト、ライトマラカイト、ジルコニアストーンが丁寧に配されている。バッグ「ディーヴァ ミノディエール」[縦9.3×横10×マチ3.9㎝]¥1,518,000(ブルガリ・ジャパン)

アール・デコ時代に流行した、口紅といった身の回りのものを収める小さなバッグが「ミノディエール」。“ブルガリ”では、メゾンを代表するジュエリーコレクションから着想を得た、イブニングバッグコレクション「ブルガリ アイコンズ ミノディエール」を完成させました。140年以上にわたるハイジュエリーの制作技法を応用して生まれた優美な姿は、まるで小さな宝箱のようです。

たとえば、扇形のモチーフで知られる「ディーヴァ ドリーム」。バッグの鋳型からつくることで、彫刻的なフォルムを忠実に再現しています。真鍮とアルミニウムの本体には、ローズクオーツやライトアメシスト、ライトマラカイトといった石を手作業でセッティング。ネックレスのようなチェーンにも繊細さが光ります。ジュエラーだからこそ叶う精密なつくりは、まさに工芸品と思わせる貫禄を備えています。

Close-up!


開くと、片面にはお化粧直しのときに便利な鏡がセットされている。

【ロエベ】工芸の心をくすぐるムール貝に見立てたバッグ

美しく編まれたバスケットは、黒でもどこか軽やかな雰囲気に。付属のストラップでショルダーにしても。バッグ「シェル バケット」[縦20×横15×マチ10㎝/ストラップ付き]¥1,226,500/予定価格(ロエベ ジャパン)

まさか、バッグにこれほどの瑞々しさを感じるとは──!「工芸」がクリエイションの軸のひとつである“ロエベ”。この春登場したのは、なんと64個ものパテントのムール貝があしらわれた、手編みのレザーバスケットでした。

レザーの紐を、貝採りの網を彷彿とさせる丸い形に編んだのち、ムール貝のモチーフを上から重ねて。ムール貝の再現度も非常に高く、表面の凹凸はもちろん、開いたものと閉じているもの、両方があしらわれているところに注目。またつややかなパテントなのは“水揚げしたばかり”の姿を、厳密に表現したからだそうで、ブランドの大いなる遊び心が感じられます。

アートのような存在感でいながら、きちんと着こなしになじむ柔軟性をもちあわせているところはさすが。新しい挑戦を繰り返す姿勢もまた、伝統工芸の精神と同じかもしれません。

Close-up!


パテントのムール貝は全部で64個。なかには開いているものも!

【フェラガモ】優雅に揺れる羽根がファッションの自由を体現

フェザーでかなりボリュームがありつつ、バッグ本体は化粧品やスマホなど、パーティに必要な荷物が最低限入れられるサイズ感。バッグ[縦13×横13×マチ10㎝]¥539,000(フェラガモ・ジャパン)

贅沢に配されたオーストリッチフェザーに目を奪われて!今季の“フェラガモ”がコレクションのテーマにしたのは、メゾンが設立された1920年代。ファッションに対する自由な精神を体現する要素のひとつとして、当時盛んに用いられていた素材が羽根でした。

バッグ本体は、オーバル型のサテン素材のクラッチバッグ。2007〜2008年のアーカイブモデルを発想源としたデザインで、手首を通すストラップをつなぐ金具には、メゾンを代表する縦型の「ダブル・ガンチーニ」が取り入れられています。

密度の高いオーストリッチフェザーは、歩くたびにふわりと揺れ、手元をドラマティックに演出!華やかかつ解放感のあるムードは、今春もなお、心躍るものがあります。

Close-up!


金具を開けると、しっとり輝くサテン地が現れる。職人のこだわりが感じられる美しい仕上げ。

【セラピアン】日本の木版画にある色彩の移ろいをレザーで描いて

中央にジップポケットが付いた、2層構造。バッグ「ミニ シークレット バッグ」[縦18×横19×マチ12㎝/ストラップ付き]¥481,800(リシュモン ジャパン セラピアン)

切れ目を入れたナッパレザーを土台に、職人が色とりどりのレザーリボンを丁寧に編み込み、柄を生み出していく「モザイコ技術」を開発。“セラピアン”は、イタリアの伝統的な皮革技術を継承しながら、創造性豊かな表現に挑んできたブランドです。

この春は、日本の文化と縁の深い「ぼかしコレクション」を発表。英国人デザイナー、ベサン・ローラ・ウッドとのコラボレーションで、日本の木版画に描かれているような色彩の陰影と空の色を組み合わせ、デザインとして昇華させたといいます。

土台となるレザーにグラデーションをかけるだけでなく、編み込むレザーの配色をあえて不規則に行い、温かみのある夕方の空を表現。“ぼかし”の効果で、刻一刻と移り変わる空の様子が、より際立っているのがわかります。日本の細やかな色彩感覚を、再認識するコレクションです。

Close-up!


“ぼかし”効果を高めるため、編み込むレザーリボンの色を、細かく変えているのがわかる。

問い合わせ先

ヴァレンティノ ガラヴァーニ 公式サイト
https://www.valentino.com
ブルガリ 公式サイト
https://www.bulgari.com
ロエベ 公式サイト
https://www.loewe.com
フェラガモ 公式サイト
https://www.ferragamo.com
セラピアン 公式サイト
https://www.serapian.com

※本記事は雑誌『和樂2026年(4・5月号)』の転載です。
※価格表記はすべて税込です。
※価格は2026年2月28日時点の価格です。

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和樂web編集部


撮影/小池紀行(CASK) スタイリスト/戸野塚かおる 撮影協力/京からかみ 丸二 構成/湯口かおり、古里典子(和樂)
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※『和樂』2026年4・5月号 美術展カレンダーに誤りがありました。P.224で紹介しました、福岡県・久留米市美術館で開催中の「美の新地平ー石橋財団アーティゾン美術館のいま」の入館料は、正しくは一般1,500円となります。お詫びして訂正いたします。
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