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2017.03.07

和樂×東京手仕事×三絃司きくおか 国宝『風神雷神図屛風』の雷神が和楽器に!?

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国宝『風神雷神図屛風』の雷神が描かれた、粋な三味線に見惚れます

近ごろは和楽器と触れ合う機会が少なくなり、三味線の音色も歌舞伎や文楽の観劇中に聞くくらい、という人も多いのではないでしょうか。興味があっても自分で演奏することは夢のまた夢――。このままでは日本文化から三味線が消えてしまう!と立ち上がったのが、三味線専門の製作工房「三絃司きくおか」の河野公昭さんです。

「江戸時代までは、三味線はだれでも弾くことができる一般の娯楽でしたが、いつのころからか高尚なものと考えられるようになってしまって、弾く人が激減してしまいました。もっと楽器として、気軽に手にしてもらえるような三味線をつくって、子どもたちにも、海外の人にも楽しんでもらいたいと思ったんです」と、河野さんは小ぶりの三味線の製作を思い立ちます。さらに東京都の伝統工芸を支援する東京都中小企業振興公社の「東京手仕事」と一緒に、モダンなデザインの小三味線を誕生させて、パリの見本市であるメゾン・エ・オブジェなど海外でも発表し、話題に。今回は、そこに和樂が加わり、国宝「風神雷神図屛風」の雷神をモチーフにした特別仕様の小三味線を依頼しました。
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胴の周りに貼られた黒檀部分には、雷神がまとった肩布が金色で手描きされている。

一棹一棹、すべての工程が熟練の手作業で行われています。音響膜には動物の皮の代わりに丈夫な合成紙を使用。所蔵先である建仁寺の許可をいただいて、俵屋宗達の筆による国宝「風神雷神図屛風」の雷神を金一色であしらいました。躍動感あふれる絵柄の位置をミリ単位で調整して、胴に張り、胴の周囲は黒檀のツキ板を貼り、アクセントに雷神の肩布が描かれています。
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入手が困難な拳花梨。天然の模様が美しい

存在をひときわ美しく見せるのは、棹や糸巻きの材として貴重な拳花梨が選ばれていること。天然の木目を生かして、丹念に漆で拭いて仕上げました。
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本鼈甲でつくられた、贅沢な小撥

三味線の大きさに合わせて、撥も小ぶりのサイズでつくられていますが、贅沢な本鼈甲であることにもこだわりが。
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「三絃司きくおか」の熟練の職人技によって実現した、世界初の「雷神図小三味線」。沖縄の三線ほどの小ぶりなサイズで持ち運びも簡単。海外への特別な贈り物としてもおすすめです!
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和樂×東京手仕事×三絃司きくおか
飾り三味線「雷神図小三味線」
¥79,000+税
最大幅25×全長70㎝。約1.8kg。本体は拳花梨、絃は絹、小撥は本鼈甲。音響膜は合成紙。専用スタンド付属。日本製。[初回限定数3] ※追加生産を決定した場合はお届けまで50日ほどかかります。天然素材のため個体差が生じます。