「大好きなカップヌードルをこれまた大好きな縄文土器で食べる!しかも土器は瀬戸本業窯謹製。長年の夢が実現しました」と熱く語るのは、和樂編集長 高木。縄文DoKi★DoKiクッカーは、編集長の一方的な情熱に日清食品と用の美を追究する瀬戸本業窯が応えることで誕生しました。
カップヌードルを縄文土器で食べる。奇想天外に思えるこの企画、二つの歴史を紐解けば出合うことは必然だった!と思えてしまう、奇跡のコラボレーションなのです!
縄文土器、カップヌードルは日本食卓の革命!
縄文土器の登場によって縄文人は食料を煮炊きすることができるようになり、定住生活を送るようになりました。また、カップヌードルはそれまでの麺文化をまったく違う姿へと導きました。その意味では、縄文土器とカップヌードルは日本の食史上における二大発明といっても過言ではありません。
「お湯を入れて3分待てばおいしいラーメンが食べられる。しかも無駄をそぎ落としたカップの形。カップヌードルには用の美さえも感じます」(高木編集長)
カップヌードル専用。クッカー本体はカップヌードルが容器ごとぴったりおさまる形。
カップヌードルと瀬戸本業窯、用の美を極めた奇跡のコラボレーションの軌跡をご覧ください!
生まれて初めてつくった器、それは縄文土器でした
縄文DoKi★Dokiクッカーの制作を担ったのは、愛知県の窯元・瀬戸本業窯です。瀬戸は備前や信楽と並ぶ日本の六古窯のひとつとして、鎌倉時代から陶器をつくり始めた土地。今でも焼き物を「せともの」と呼ぶのは、この地が日本を代表する食器の産地であることを表します。
約半年かけて完成した「縄文DoKi★DoKiクッカー」。「瀬戸本業窯」は、約250年の伝統を持つ愛知県の民窯。平安時代、日本で初めて釉薬をかけた器、つまり水が浸みない食器をつくり、日本の器に革命をおこした伝説の地。
瀬戸本業窯の8代後継・水野雄介さんとまず考えたのは、クッカーの形です。新潟県の十日町市博物館から特別に借りた、国宝・火焔型土器のレプリカをもとに熟考を重ね、「カップヌードルを入れる本体と、火焔部分を分ける」ことや、「本体にカップヌードルを入れてお湯を注いだら、火焔部分をのせて蓋押さえにする」という形状が決まりました。
制作を手がけた水野雄介さん。瀬戸本業窯の8代後継。右奥には国宝・火焔型土器のレプリカが。
「火焔の形が難しいですね。ここだけで持ち運びできるよう、丈夫につくらないといけないし、大きすぎると安定が悪くなる」と、水野さん。土器の色やざらっとした質感を出すための釉薬も研究し、黄色っぽい黄瀬戸釉をベースに、鉄分の多い釉薬を吹き付ける方法に辿りつきました。手間はかかりますが、焼いた後に茶色いムラが出て、土のような質感が現れます。
左 焼成したのは、「窯のロールスロイス」と称される巨大ガス窯。「高温で長時間焼いたので、とても丈夫です」(水野さん)。右 完成したクッカーを登り窯に並べて。
こうして半年近くにおよぶ試作を重ね、完成したクッカーは、まさに現代の縄文土器!水野さんは「火焔型土器の複雑な形を再現するのは大変でしたが、縄文のものづくりに触れられて楽しかった」と話します。そして試作中に思い出した、と見せてくださったのが、3歳のときに粘土でつくった「縄文土器」。だれに教わったわけでもなく、身近な土で器をつくり、ぐるぐるの渦巻き模様をつけたというのです。
左 陶器は焼成すると13~16%ほど収縮する。それも計算に入れつつ設計図を書いて成形する。右 3歳のときにつくったという「縄文土器」
「縄文の形は人間の本能から生まれたものなのでしょう。たいていの造形は、縄文時代につくり尽くされている。僕らがやっていることは、太古の創造の繰り返しなんだなあと実感しました」(水野さん)
「縄文の美」を受け継ぐ21世紀の焼き物
こうして誕生した「縄文DoKi★DoKiクッカー」、制作過程だけでなく、ここがスゴイ!7つの秘密を解説します!
カップヌードル専用縄文DOKI★DOKI クッカー
価格:59,800円(税込)
[限定15個]
本体:最大直径約11.5cm×高さ約11.5cm
蓋 :最大直径約20cm
※陶器。施釉。日本製。食器洗浄機使用不可。
※職人の手づくりのため、形やサイズ、色は1点ずつ異なります。
詳しくは、「国宝応援プロジェクト “カップヌードル専用縄文土器”」特設ページへ!