日本文化の入り口マガジン和樂web
9月21日(火)
この世にて慈悲も悪事もせぬ人は、さぞや閻魔も困りたまはん(一休宗純)
日本文化の入り口マガジン 和樂web
日本文化の入り口マガジン 和樂web
9月20日(月)

この世にて慈悲も悪事もせぬ人は、さぞや閻魔も困りたまはん(一休宗純)

読み物
Art
2016.10.24

禅の悟りを表す「円」を3人の禅画の名手たちは驚くべき描き方をしていた

この記事を書いた人

ザ・ZEN対決!テーマは『円』

「円」は空、風、火、地を含んだ世界全体を表しているとされていますが、悟りの境地を説明したり、文字で表現したりすることが禁じられている禅において、「円」は悟りや真理の象徴で見た人の心を映し出すものでもあるのです。単純明快な形でありながら、最も理解することが難しい。そんな「円」を高僧や禅画の名手はどのように表現したのでしょうか。

沢庵宗彭筆・自賛
(たくあん そうほう)

大徳寺の住持となるものの3日で辞したという逸話を残し、漬物にも名を残す沢庵和尚。端正に描かれた円や賛の書は見事なもので、完全無欠の世界がそこに…。禅を極めた名僧は手書きとは思えない完璧な円を残しました。

沢庵宗彭筆・自賛『円相像』
(たくあんそうほう えんそうぞう)
一幅 絹本墨画
江戸時代 正保2(1645)年
145.6×44.9㎝
所蔵:大阪 南宗寺

白隠も描いた!禅とはを極めた悟りを表す『円』それぞれ

仙厓義梵(せんがい ぎぼん)

賛は「これくふて御茶まいれ」これを食べてからお茶にしよう。ということはこの円は餅?饅頭?悟りを表す円を食べるとどうなるのでしょうか。仙厓ならではの機知に富んだ円相の代表格です。

s_スクリーンショット 2016-10-24 10.09.37

仙厓義梵『円相図』
(せんがいぎぼん えんそうず)
一幅 紙本墨画/江戸時代(19世紀前半)/37.0×49.4㎝/所蔵:福岡市美術館

仙厓からはもう一作品!

未完成の円は秋の夜に輝く月。仙厓が80歳代になった断筆前の作とされ、得意とした滑稽見(こっけいみ)を抑え、しみじみとした趣で人生を振り返っているかのようです。

s_スクリーンショット 2016-10-24 10.08.29

仙厓義梵『一円相(仲秋明月)画賛』
(せんがいぎぼん いちえんそう ちゅうしゅうめいげつ がさん)
一幅 紙本墨画/江戸時代(19世紀前半)/40.6×56.7㎝/所蔵:出光美術館

白隠慧鶴(はくいん えかく)

白隠の円相図はまさに見る人の心を映す鏡のよう。賛はなんと遠州浜松(えんしゅうはままつ)の茶摘み歌。家族に対するメッセージを読み取ることはできますが、はたして白隠の真意は…

s_スクリーンショット 2016-10-24 10.08.58

一幅 紙本墨画/江戸時代(18世紀)/46.8×55.6㎝/所蔵:永青文庫

仙厓、白隠、沢庵の『円』が2016年開催の展覧会に展示されていました。

●仙厓の『円相図』『一円相画賛』

大仙厓展–禅の心ここに集う–
会場)出光美術館 地図
会期)2016年10月1日(土)〜2016年11月13日(日)
※『一円相(仲秋明月)画賛』『円相図』の
      展示期間は10月1日〜10月30日まで ※終了

入館料)一般→1000円/高・大生→700円/中学生以下→無料
※中学生以下は保護者の同伴が必要です。
休館日)毎週月曜日

●白隠・沢庵の『円相図』
禅–心をかたちに–
会場)東京国立博物館 地図
会期)2016年10月18日(火)〜2016年11月27日(日)
※白隠と沢庵の『円相図』の
    展示期間は11月8日〜11月27日まで

入館料)一般→1600円/大学生→1200円/高校生→900円
※中学生以下無料
※20名以上で団体となり当日料金より300円引き

休館日)毎週月曜日