はじめてでも何度でも訪れたい名店。この秋、京都旅で楽しみたい美味トピックスを集めました。今回は中京区にある「プラト・デ・ピコス」、「亀屋良永」、「スマート珈琲店」の3店をご紹介します。
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1日1客。心尽くしの隠れ家スパニッシュ 「プラト・デ・ピコス」
進取の気性に富んだ京都人、実は、スパニッシュテイストも大好き。そんな土地柄で、老舗のスパニッシュレストランで修業を積んだのちに、独立した小倉里延(おぐらりえ)さんは、これまでとはひと味違った方法で、スペイン料理の魅力を伝えています。
この日は女性4人で貸し切り。中央がシェフの小倉里延さん。町家などに宿泊してのケータリングも楽しい。
「1日1組のサロン形式とケータリングに絞ったのは、もっと気楽に、もっと親密に楽しんでほしいから」。クローズドな空間は、旅人には味わいにくいものだけれど、少人数の旅でも十分楽しめて、通気分も満喫。
パンセタと樋口農園の鷹峯唐辛子のパエリア。右が海老のアヒージョ、左が生ハムと鶏とヒヨコ豆の煮込み、コシード。
◆プラト・デ・ピコス
住所 京都市中京区室町通姉小路下る役行者町359-1 K’z室町 3F
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天保3年創業の老舗菓子司「亀屋良永」
2015年は琳派誕生400年。その年を記念して、老舗菓子司「亀屋良永」に、その名も「光琳」と命名された新作羊羹が作られました。
左/「光琳」 右/店舗外観
「京菓子は言葉にしなくても琳派の影響をたくさん受けています」と話されるご主人の下邑隆(しもむらたかし)さん。先代のつくった同じ銘の菓子が忘れ難く、今の時代に合うものとして新しい「光琳」を考案されたとか。題材はおなじみ「紅白梅図」で、小豆羊羹は水の流れに見立てたもの。暑さの残る9月までは、小豆の上は緑色の練羊羹、光琳梅は透きとおった琥珀羹と爽やかな色合わせで店先に並ぶそうです。この配色の妙にも、琳派のこころが宿っています。
落雁「大原路」。落雁と、中に配した、すはまの色で大原の自然を表現。
◆亀屋良永
住所 京都市下京区四条通油小路西入柏屋町17-19
公式サイト
京都の朝は名物喫茶店で! 「スマート珈琲店」
週末の寺町商店街は朝から熱い。観光客が行列をつくり、この店の開店を待つのです。名物のホットケーキはおやつに食べるとして、朝はフレンチトーストで始めるのはいかが。秘伝のレシピは3代目・元木章(もときあきら)さんの祖母直伝のもの。
フレンチトースト。ホットケーキのシロップはお好みで。「食パンは1日寝かせて水分を飛ばしてから使います。本来は前日に残ったパンをおいしく再利用するはずが、本末転倒ですわ(笑)」と元木さん。
洋行帰りのお客様から伝えられたレシピに元木家のアレンジが加わり、外はこんがりでカリカリ、中はしっとりの食感が生まれたとか。この独特な味わいはホットケーキの上をいく、と断言します。フレンチトーストと合わせるならカフェ・オ・レを。ミルクが8割入るというのに、スマート珈琲特有の深みは残り、「まったり、マイルド」でこれもまた美味。
◆スマート珈琲店
住所 京都市右京区太秦帷子ケ辻町11-22
公式サイト