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2025.12.05

京都で100年続く名店の手づくり・手揚げの確かなおいしさ「南禅寺豆腐屋 服部」【みんな大好き「おあげさん」6】

豆腐よりも日もちがして、栄養価も高い油揚げは日々のおかずに欠かせないもの。京都で油揚げといえば、今では全国区で知られる肉厚で大判の手揚げによる油揚げ。その代表的名店が【服部】さんです。

手づくり、手揚げの確かなおいしさ【南禅寺豆腐屋 服部】(黒谷町)

豆腐と油揚げを専門に営むこの店は、明治43(1910)年の創業。評判を聞きつけたスーパーのバイヤーから声がかかり、3代目(先代)が方針を変更。
町の豆腐屋さんから全国都市で販売する規模に拡大しつつも、「人間の手でつくれるだけの生産量に留めています」とは4代目主人の夫である営業部長の西島 寛さん。

大きくて、肉厚で、縁がふくらんでいるのが京都の昔ながらの油揚げ。
野菜と炊いた油揚げは家庭料理の定番ですが、おあげの縁から煮汁がジュワーッと染み出て食べ応えが増します。

「全体を均一にしない。このムラこそが油揚げを満足感の高いものに進化させた京都の食文化の歴史であり、手づくりの油揚げの真髄ですね」。
油揚げは炙ったときに味がわかる、と西島さん。大豆と米油の香りをまずは味わってほしいそうです。

大豆の濃い味がうちの自慢です!

左/油揚げの生地。すべて同じように見えて、油に入れるとふくらみ方がそれぞれに異なる。同じように商品にするのは技がいる。右/始めに低温の層に生地を投入。油をかけたり、柄杓の底で平らにならしたりと、形を整えるのに柄杓が大活躍。

生地を上手にふくらませて油から引き上げる。見極めが難しい

左/低温と高温の2層で生地を揚げる。こちらは高温で揚げている様子。「少しでも早く引き上げると、縮んでしまう。高温の層に入れたら、あせらないのがコツです」とは、揚げ場を担当する橋本城士(じょうじ)さん。右/ひと晩冷まして生地がしっとりとなじんだところで出荷。「油あげ(大判)」1枚280円。

町の豆腐屋さんの味わいを受け継ぐ、西島 寛さん

南禅寺豆腐屋 服部(なんぜんじとうふや はっとり)

住所:京都府京都市左京区黒谷町3
電話:075-771-0114
営業時間:8時〜16時
休み:水曜
公式サイト:https://nanzenjitofu.jp/
オンラインショップでも販売中。

【みんな大好き「おあげさん」】シリーズ一覧はこちら

※本記事は雑誌『和樂(2025年2・3月号)』の転載です。掲載価格はすべて税込です。価格や営業時間などは2025年11月現在のもので、変更される場合もありますのであらかじめ公式サイトなどでご確認ください。
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和樂web編集部


撮影/内藤貞保 構成/藤田 優
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