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2026.03.11

鰻料理の名店「わらじや」の看板料理―うなべ―|京都が誇る「国宝級うまいもん」【2】

時代を超えて人々から支持されている店には、名物と呼ばれるひと皿がある。その上、〝この味ひと筋に〟となったら、もはやそのひと皿は国宝級の味! と編集部の感嘆から始まった本企画。今回は鰻料理の「わらじや」の看板料理のひとつである「うなべ」をご紹介。名物料理にかける主人の心意気の詰まった逸品をご案内します。

看板料理「うぞふすい」で〆る前の、お楽しみ! わらじやの「うなべ」

七条通沿いの茶屋に始まり、長く料理を提供する宿屋(旅籠〈はたご〉)として続いてきた店。昭和26(1951)年より、鰻を軸にした専門店に転向しました。記録に残っているだけでも元和(げんな)10(1624)年より商いが続いてきたという歴史をもちます。
鰻料理といえば、丼や重箱に入った料理が王道ですが、看板料理は「うなべ」と「うぞふすい」。

「鰻を専門にした理由は、茶懐石料理を出していた名残と聞いています。ただ、店を再開したのは戦後まもなくのことですし、滋養のいいものを提供したかったのでは? そして雑炊は、雑炊がしたかったというよりは、米が満足に行き渡らなかったからだと思うんですよ」とは、料理長の三山口(みやまぐち)誠さん。

さて、本来ならのれんにも記されている「うぞふすい」を取り上げるところですが、「うなべ」の特異さを今回はご紹介。具は焼いた鰻、庄内麩(しょうないふ)、焼ねぎ、春雨とシンプルですが、鰻が筒状に焼かれていることに注目を。遠火で約40分かけて焼き上げた後、骨をすべて手で抜きます。鰻は身から出た脂に包まれて、揚げ焼きのような状態に。これだけでも絶品なのに、生姜と日本酒のたっぷり入った鰹(かつお)と昆布の出汁を吸い込んだお味は、別次元のおいしさ。体も芯から温まります。

代々家業を継いできた三山口家の若手料理人、三山口誠さん。のれんを守るべく、厨房に立つ。

「うなべ」の筒切りにして焼いた鰻がうまいのなんの

「うぞふすい」はこちら

「うなべとうぞふすい」1人前8,000円(突き出し、うなべ、うぞふすい、漬物、水物)。「うぞふすい」の鰻は開いた白焼き。※写真は各2人前。鍋単品は、丼などとセット注文可。昼限定コースに「うぞふすいランチ」4,500円がある。

左/開業当初の面影を伝える茶室。ここでの食事を好んだ谷崎潤一郎は著書『陰翳礼讃(いんえいらいさん)』で、「わらんじや」としてこの店を紹介している。右/この茶室も国宝級の佇まい!

わらじや DATA

住所:京都府京都市東山区西之門町555
電話:075-561-1290
営業時間:11時30 分~14時(L.O.)、17時~19時(L.O.)
休み:火曜、臨時休業あり
公式サイト:https://uzofusui-warajiya.kyoto/

京都が誇る「国宝級うまいもん」シリーズ一覧はこちら

※本記事は雑誌『和樂(2025年4・5月号)』の転載です。
※表示した価格は税込価格です。価格や営業時間などは2026年3月現在のもので、変更される場合もあります。あらかじめ公式サイトなどでご確認ください。
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和樂web編集部


撮影/石井宏明 構成/藤田 優、古里典子(本誌)
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※『和樂』2026年4・5月号 美術展カレンダーに誤りがありました。P.224で紹介しました、福岡県・久留米市美術館で開催中の「美の新地平ー石橋財団アーティゾン美術館のいま」の入館料は、正しくは一般1,500円となります。お詫びして訂正いたします。
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