割烹料理店が供する選び抜かれた素材のお椀|志る幸の「汁いろいろ」
割烹(かっぽう)料理店ですが、「汁(お椀)」に特化して品書きをそろえる唯一無二のこの店。具材の書かれた大きな黒い木札が、ずらりと並べられて壁を占める様子は圧巻です。汁の味噌は白、赤、合わせの3種類。すまし汁もあり、具材は季節で入れ替わります。
主人・小堂(こどう)修平さん曰く、「常連さんは、一品料理を召し上がって、お汁を1杯、2杯……と注文されますよ。汁を飲むのは一回きりの決まりはありません。うちはそういう店です」。
出汁の要である水は京都の地下水脈を流れるまろやかな井戸水を使用。利尻産の昆布、枕崎産の鰹節(かつおぶし)で、その日使う分の出汁を朝一番にとります。割烹料理の流儀にのっとり、すべての具材のこしらえは注文が入ってから。魚を切り、下ゆでするところから始まります。下準備を含めて、1人前ずつ小鍋で用意するのは、たとえば下ゆでで鯛から出る旨みと蛤(はまぐり)から出る旨みは異なり、それぞれ別々に汁に生かしたいから。その日の魚の状態を見ながら、基本の出汁や味噌の量を瞬時に調整できるのは、熟練の腕があってこそ。
無限に広がる味の組み合わせを、「志る幸」の汁に着地させる極意は、「のどを通ったときに出汁の味が勝つようにしています」。くじらや鯛のあらなど、具の味が強いほど、その真髄がわかります。
京都といえば白味噌ですが、ほかにも・・・
おとしいも×白味噌

鯛×すまし汁

蛤×赤味噌

もうひとつの名物「利久辨當(りきゅうべんとう)」につく汁は豆腐の白味噌。「利久辨當」を注文して、好みの汁に替えることもできる(差額代が必要)。春はたけのこに木の芽を浮かべた白味噌や、若竹汁もおすすめ。
具材の表記には「汁を濁らせない」心意気が!


志る幸 DATA
住所:京都府京都市下京区四条河原町上る一筋目東入る
電話:075-221-3250
営業時間:11時30分~14時(入店)、17時~20時(入店)
休み:第2・第4火曜 ※第1・第3・第5火曜は昼のみ。※懐石料理は要予約。
公式サイト:http://shirukou-kyoto.jp/
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※表示した価格は税込価格です。価格や営業時間などは2026年3月現在のもので、変更される場合もあります。あらかじめ公式サイトなどでご確認ください。

