あまり大きくは話題にはなっていませんが、2019年の春は、首都圏で西洋美術の展覧会が非常に充実しています。ギュスターヴ・モロー、ドービニー、キスリング、ル・コルビュジエ、ラファエル前派・・・等々、10展を超える西洋美術の展覧会が同時に開催中。まさに西洋美術ファンにはたまらない百花繚乱状態なのです。
そんな中、4月27日から渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで始まった「印象派への旅 海運王の夢 バレル・コレクション」(以下、通称『バレル・コレクション展』と記載)もまた、ほぼすべての作品が日本初上陸となるなど非常に見どころ満載の素晴らしい西洋美術展となりました。
ところで、和樂Webでは、展覧会が始まる2ヶ月前に、美術館を紹介したロングセラーのガイドブック「フランス人がときめいた日本の美術館」の著者、ソフィー・リチャードさんの来日時に、バレル・コレクション展についてインタビューさせて頂きました。
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「ソフィー・リチャードさんが語るバレル・コレクション展のみどころとは?」
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そんなご縁もあって、今回和樂Webとしてプレス向けの内覧会に参加させていただき、会場の見どころを取材させていただきましたので、見どころを紹介していきたいと思います!
日本人が見たことのない秘蔵のバレル・コレクション。その概要とは?!
バレル・コレクション展は、イギリス・スコットランドの港湾都市・グラスゴーを本拠地として海運業で大成功を集めた「海運王」ウィリアム・バレルが収集した9,000点を超える膨大な美術品コレクションの中から、19世紀~20世紀の西洋絵画の名品を精選して展示する展覧会です。日本では福岡、愛媛、東京、静岡、広島と約1年かけて5会場で開催される大規模な巡回展となっています。
ウィリアム・バレル氏(展覧会場写真パネルより)
ところで、ウィリアム・バレルは1944年に自ら収集した全てのコレクションを地元・グラスゴー市へと数千点寄贈しました。その時バレルがつけた条件が、コレクションを展示する専用施設を建設することと、自らが収集した膨大なコレクションの英国外への持出を禁止するということでした。
バレル・コレクションの美術館建物
専用施設はバレル没後となる1983年にオープンしますが、現在バレル・コレクションは建物の老朽化に対応するため、2020年頃の再オープンを目指して大規模な修繕改装中。この間、バレル・コレクションの関係者は、ニューヨークや東京といった国外で展覧会を開催することで、同コレクションの国際的な認知度を高めようと考えました。そこで、休館中期間を特例として、これまで門外不出とされた海外での展覧会を解禁し、印象派他数々の名作たちが大量に日本初上陸する運びとなったのです。
恐らく日本人の大半がまだ一度も観たことがない秘蔵のバレル・コレクション。いわゆる一般的な印象派展とは違い、良い意味で「意外な」見どころに溢れた展示内容は、見ごたえ充分でした。そこで、筆者が感じた5つの「意外な」見どころを紹介していきたいと思います!
5つの「意外な」見どころを一挙紹介!
アンリ・ル・シダネル「雪」 1901年 油彩・カンヴァス
バレル・コレクション展は、確かに正式なタイトル名こそ「印象派への旅 海運王の夢 バレル・コレクション」となっているため、チラシを一瞥した感じではドガやルノワールといった印象派の巨匠たちの作品がズラリと並んでいるように思えます。もちろん、この後ご紹介するように印象派の巨匠たちの傑作もあります。
しかし、本展は印象派以外にも沢山の見どころがあります。日本の西洋美術ファンには馴染みが薄いけれど、意外な実力派の作品をしっかり味わえる展示構成になっているのです。ウィリアム・バレルが独自の観点に基づいて大切に収集した西洋絵画コレクションの中から選りすぐられた全80点の魅力を読み解いていくことにしましょう。
見どころ1:印象派の巨匠たちの名品
まず、本展で絶対にチェックしておきたいのがチラシ画像にも選ばれたドガの名作「リハーサル」です。ウィリアム・バレルは印象派作品の中でも特にマネ、セザンヌ、ドガの3人を集中的に熱心に収集しましたが、特にドガについては22作品を購入するなど、印象派作家の中で一番のお気に入りでした。
ドガ「リハーサル」の前で解説する熊川哲也さん
ちょうど内覧会が開催された4月26日、Bunkamura オーチャードホール芸術監督の熊川哲也さんが特別ゲストとして展覧会に登場。お気に入りのドガ「リハーサル」の作品を見ながら、ご自身の美術鑑賞に対する思い入れを交えながらたっぷりと解説してくれました。
熊川さんの解説によると、プロの目から見ても、本作は室内で自主練習をしているダンサーたちが非常にリアルに描かれているそうです。たとえば、画面手前に憮然とした表情を浮かべ不機嫌そうに座っているダンサーや、衣装を直している劇場の関係者などは、まさに練習中ならではの舞台裏での日常風景なのだとか。ただ、絵の中で描かれている、練習中のダンサーたちの踊りは、プロの目でみると「崩れている」のだそうです(笑)
エドガー・ドガ「リハーサル」 1874年頃 油彩・カンヴァス © CSG CIC Glasgow Museums Collection
また、右端に描かれた指導者風の人物は実在する人物で、名作バレエの名作「ジゼル」の振付を考案したジュール・ペロー氏なのだとか。ちょうどご自身もあと30年ほどしたら、絵画の中に描かれたペロー氏のような立場になるのかなと感慨深く絵を見ていらっしゃいました。
ポール・セザンヌ「エトワール山稜とピロン・デュ・ロワ峰」1878-79年 油彩・カンヴァス
次にオススメなのが、セザンヌ「エトワール山稜とピロン・デュ・ロワ峰」です。セザンヌと同郷の出身であるソフィー・リチャードさんも、本作でセザンヌが描いた故郷エクス・アン・プロヴァンスで有名なこの小さな山を見て、南仏の明るさが感慨深いとおっしゃっていました。確かに事前にネットで見た画像に比べて、実物は非常に明るく感じました。
小品ですが、もう一つ本展のキーとなる作品を挙げておくとすると、冒頭で展示されている”グラスゴーの至宝”と呼ばれているゴッホが描いた小さな肖像画です。描かれているのは、ウィリアム・バレルが懇意にしていたグラスゴー生まれの画商、アレクサンダー・リード。
フィンセント・ファン・ゴッホ「アレクサンダー・リードの肖像」1887年 油彩・板
リードは、一時期フランスにおいてゴッホの弟で、画商を営んでいたテオが経営を任されていたパリのブッソ・エ・ヴァラドン商会で働いており、ゴッホ兄弟とパリのモンマルトルで一時期同居していたこともありました。ゴッホは親密になった周囲の人々をしばしばモデルとして描きましたが、ここにリードの肖像画があるということが、ゴッホとリードの良好な人間関係を雄弁に物語っています。
本作が描かれた2年後、リードは故郷・グラスゴーに画廊をオープンさせました。パリから遠く離れたグラスゴーにおいて、バレルがファンタン=ラトゥール、ブーダン、ドガ、シスレー、ピサロら良質なフランス人作家のコレクションを形成できたのは、パリにおいて作家たちと良好な人間関係を築き上げ、作品を買い付けるための強力なコネクションを持っていたリードの力によるところが大きいのです。
見どころ2:実力者揃い! 印象派以前に活躍したフランスの巨匠達!
左:テオデュール・リボー「勉強熱心な使用人」1871年頃 油彩・カンヴァス 右:テオデュール・リボー「会計士」1878年頃 油彩・カンヴァス
ウィリアム・バレルは、この2作品を描いたテオデュール・リボーのように、17世紀バロック絵画のような古典的な作風の作家を好むなど、同時代に名を馳せた欧米の大コレクターよりも幾分保守的だったようです。印象派よりも後の表現主義やキュビスムといった作品には興味を示さなかった一方で、新古典主義の香りがする静謐な室内画や静物画を描く画家や、印象派の前駆的な存在となったバルビゾン派など、落ち着いた色調の画面を構成する作家の作品を集中して買い付けました。その中には、日本人にとって馴染みの薄い、しかし確かな実力を備えた「知られざる」作家が多数含まれていました。
左:アドルフ・モンティセリ「初めてのブドウの収穫」1868年頃 油彩・板/右:アドルフ・モンティセリ「庭で遊ぶ子どもたち」1867年頃 油彩・板
たとえば、このモンティセリ。ドラクロワらロマン主義の作家たちと、印象派の作家たちをつなぐ、ちょうど中間的なスタイルが魅力的です。印象派ほど画面は明るくはありませんが、(ちょうどバルビゾン派くらい?)陽光の下、田舎の牧歌的で穏やかな情景が独自の厚塗りスタイルで描かれています。日本人には見慣れない独特の個性は、もっと注目されてもいいかもしれません。
フランソワ・ボンヴァン「狩りの獲物のある静物」1874年 油彩・カンヴァス
こちらもまた日本ではあまり知られていない、クールベらと共に活躍したフランス写実主義の作家・ボンヴァンが描いた静物画。本展冒頭でのオランダ風俗画風の「スピネットを弾く女性」など、落ち着いた画風で知られます。バレルは静物画を非常に好んだようで、本展でも絵画様式を問わず、幅広い作家の静物画が特集されています。
ギュスターヴ・クールベ「マドモワゼル・オーブ・ドゥ・ラ・オルド」1865年 油彩・カンヴァス
こちらは、クールベによる力の入った美しい肖像画。ノルマンディー地方の美しい海岸の風景を好んで描いたクールベですが、本作はノルマンディーの海をバックに黒髪の清楚な女性が描かれており、素直に「あぁ美しいな」と思える作品。図録の解説によると、風景と流行の衣装をまとった女性を組み合わせて描く手法は、同時代に活躍した「海景」のある風景画を得意としたブーダンの影響もあるのではないかとのこと。
見どころ3:水彩画先進国・イギリスの実力を堪能する!
西洋美術の入門書を読むと、18世紀~19世紀における西洋美術史は、ロココ派に始まり新古典主義vsロマン主義の対立を経てバルビゾン派や写実主義、マネ、印象派~後期印象派・・・と続く流れが紹介されるのが通例で、ほぼフランスにおけるアートシーンを追っていく形になります。
では、その間お隣のイギリスのアートシーンはどうなっていたのでしょうか?実は、18世紀~19世紀のイギリスでは、様々な潮流がありつつも、水彩画が盛んに描かれました。単なる油絵のための下絵や習作扱いだった同時期の日本とは違い、イギリスでは水彩画が油絵同様の地位を築いていたのです。絵の具の使い方や筆さばきなど技術面での蓄積も大きく、まさに水彩画先進国と言える盛況ぶりでした。
ウィリアム・バレルも、地元・グラスゴーで活躍した「グラスゴー・ボーイズ」と呼ばれる新世代の若手作家を中心に、お気に入りの水彩画家の作品を集中的に購入。本展でもクロホールやメルヴィルといった、個性的で優れた水彩画家の作品が展示されています。
左:ジョゼフ・クロホール「山腹の山羊、タンジールにて」水彩、グワッシュ・紙 /右:ジョゼフ・クロホール「杭につながれた馬、タンジールにて」1888年 水彩・紙
ネットで検索すると、愛媛展、福岡展を見た人がブログやSNSで感想として「良かった」と挙げているのがこのジョゼフ・クロホールの作品です。クロホールは、1880年代にモロッコやスペインを旅した後、油絵を捨てて水彩画一本で勝負しました。印象派のような明るく大胆なタッチで斬新かつ美しい作風を打ち立てました。気に入らない作品は破り捨てるクセがあったとされるため、現存する作品は他の作家に比べると少なめですが、それでもクロホールの作品は、約150点バレルが所蔵しているといわれています。
左:アーサー・メルヴィル「ホワイトホース・インの目印」1888年 水彩、グワッシュ・紙 /右:ジョゼフ・クロホール「二輪馬車」1894-1900年頃 水彩・グワッシュ・麻布
こちらは、クロホール同様、グラスゴーで活躍した若い芸術家たちの集団「グラスゴー・ボーイズ」の一員で、水彩画を得意としたメルヴィルの作品。点描で色鮮やかな色彩が散りばめられた華やかな作品。水分をよく含ませた筆を使い、計算して置かれたにじみの効果も非常に美しいです。
また、ウィリアム・バレルはイングランドで活躍したラファエル前派やターナーといった作家の作品は一切購入しませんでしたが、その一方でスコットランドの地元・グラスゴーで活躍した画家の作品はひいきにしています。
たとえば、こちらのサミュエル・ジョン・ペプローは、グラスゴー出身の画家で、当時「スコティッシュ・カラリスト」と呼ばれた地元スコットランドにおける4人の有力な画家のうちの一人。1891年~94年までパリのアカデミー・ジュリアンで学びました。
左:エドゥアール・マネ「シャンパングラスのバラ」1882年 油彩・カンヴァス/右:サミュエル・ジョン・ペプロー「バラ」1900-05年頃 油彩・カンヴァス
作品を見てみると、素早く大胆なタッチで静物の魅力を描き出そうとした作風は、隣に展示されているマネと非常に似ていますね。比較・鑑賞してくれといわんばかりのこの配置。知られざるスコットランドの巨匠を堪能してみて下さい。
見どころ4:ウィリアム・バレルが大好きだった川辺や海辺の景色
アンリ・ル・シダネル「月明かりの入江」1928年 油彩・カンヴァス
ウィリアム・バレルの生まれ故郷・グラスゴーは、近郊に多くの湖沼が点在し、街の中心地を流れ、外洋へとつながっているクライド川へと様々な渓流流れ込む「水郷の町」でした。こうした「水」のある風景を眺めて多感な時期を過ごしたバレルは、グラスゴーからクライド川河口にかけて発展した工業地帯で海運業を営み大成功を収めます。
そのためなのか、バレルは地元・グラスゴーの風景を連想させるような「川辺の風景」や「海景」が叙情的に描かれた作品を、フランス・イギリス・オランダなど、場所を問わず多く集めました。明るい快晴時よりも、夕暮れや薄曇り、夜といった、明るさを抑えたような作品を好んだのは、年間約200日前後も雨が降るグラスゴーで育ったバレルならではの審美眼だったのかもしれません。
ウジェーヌ・ブーダン「ブリュッセルの船着場」1871年 油彩・板
特に、バレルはブーダンが描いた川や海といった水辺の風景画を好んで収集しています。本展でも、どんよりと曇り空の風景から、空高く青空が広がる明るい作品まで複数の作品が展示されています。モネの師・ブーダンの作品をこれだけまとめて観られる展覧会は貴重かもしれませんよ。
ヤーコプ・マリス「ドルドレヒトの思い出」1884年頃 油彩・カンヴァス
見どころ5:オランダ・ハーグ派って?
本展では、室内画・静物画・風景画・人物画など様々なジャンルの作品が展示されていますが、バレル・コレクションの大きな特徴の一つとして、ハーグ派に属する絵画が多数収蔵されていることが挙げられます。
ハーグ派とは、1860年頃~1890年頃にかけて、フランスのバルビゾン派のように、郊外の自然を素早いタッチで写実的に描こうとして、オランダ・ハーグで活動した風景画家たちを指します。彼らの灰色を多用し、画面の明るさが程よく抑えられた作風を指して「灰色派」とも呼ばれましたが、彼らが好んで描いたオランダのどんよりした気候は、同じく年間を通じて快晴の日が少ないグラスゴーの風土と似ていたのでしょうか。ウィリアム・バレルの好みのスタイルだったようで、バレルはヤーコプ・マリス、ヨハネス・ボスボーム、ベルナルト・ブロンメルス、アントン・モーヴら多数のハーグ派に属する作家の作品を購入しています。
ヨハネス・ボスボーム「食卓の家族」水彩・紙
ボスボームは、1847年ハーグに芸術協会を設立するなど、ハーグ派の隆盛に貢献した同派の中心メンバー。画面右端から光が穏やかに差し込む室内の日常風景を描いた本作には、フェルメール達が活躍した17世紀のオランダ黄金時代の風俗画の伝統の影響を感じました。
ベルナルト・ブロンメルス「浅瀬を歩く」1901年 水彩・紙
こちらは、ハーグ派第2世代に分類されるブロンメルスの水彩作品。画面は灰色を基調としながらも、光の濃淡が柔らかく描かれており、印象派に近いような印象も受けます。ブロンメルスはこうした表情豊かな子供を描くのを得意としており、17世紀オランダ絵画で生き生きとした人間の表情を描く名手だったフランス・ハルスに匹敵するとも言われたそうです。
マテイス・マリス「蝶」1874年 油彩・カンヴァス
最後にもうひとり。マテイス・マリスの作品。本展で多数出展されているヤーコプ・マリスと2歳違いの弟です。マテイス・マリスは「褐色の画家」とのニックネームがあり、他のハーグ派同様どんよりした色使いで写実的な作品を描いていましたが、パリへ移住するとハーグ派の影響下を少しずつ離れ、明るい色使いへと変化していきました。本作は虚ろな表情を浮かべて寝そべる少女の傍らに、ビビッドな赤と黄色で描かれた2匹の蝶が幻想的な雰囲気を醸し出しています。
バレル・コレクション展をもっと楽しむ3つのコツを紹介!
第3章の約10作品が写真撮り放題!
本展では嬉しいことに、「第3章」の展示作品約10点が写真OK・SNSでの投稿OKとなっています。
第3章「川から港、そして外洋へ」の約10作品が撮影可能に!
ぜひ、お気に入りの作品を思う存分想い出に持ち帰って見てくださいね。
【混雑注意】会期終了直前は激混み!できるだけ早めに見に行きましょう!
Bunkamura ザ・ミュージアムでの西洋美術展は、特に会期末になると一気にお客さんが増える傾向にあります。本展は特に会場の出口付近の一角が写真OKとなっていることで、SNSで写真が拡散する会期終了直前は確実に混雑するのではないかと予想されます。できるだけ会期前半で早めに観に行かれることを推奨します!
併設の美術書専門店には豊富な書籍が。気に入った作家を掘り下げるチャンス!
Bunkamura ザ・ミュージアムの常設ブックショップ・ミュージアムショップ ナディッフモダンでは、展覧会ごとに関連書籍を大幅に入れ替えてくれるので、筆者も新しい書籍との出会いをいつも楽しみにしているのですが、特に今回の「バレル・コレクション展」では、西洋美術に関する関連書籍が充実。印象派の巨匠を取り上げた解説書や西洋美術史、美術鑑賞についての入門書が非常に多数用意されていました。
本展では、フランス、イギリス、オランダから、20名以上の画家の作品が出品されています。お気に入りの作家が見つかったら、関連書籍を購入して掘り下げてみるのも楽しいですね。筆者も今回ここで素晴らしい本と出会いました!
絵画鑑賞のすんごい面白い入門書見つけた!
ちくま文庫の西岡文彦「簡単すぎる名画鑑賞術」
マネ、セザンヌ、ゴッホ、クリムト、ピカソ、、、メジャーだけど今1つ絵の楽しみ方が分かり難い巨匠達を、美術史の流れを踏まえつつ、絵画の制作技法を中心に、鑑賞ポイントを明快に解説してくれています! pic.twitter.com/jzEkGlZqWJ
— かるび(主夫アートライター) (@karub_imalive) 2019年4月27日
英国外で観られるのは今回限り?!目に焼き付けたい珠玉の作品群!
ものすごく大きな作品はないけれど、カジュアルな至近距離でじっくり堪能できる意外性あふれる作品群は、まさにBunkamura ザ・ミュージアムらしい西洋絵画展となりました。冒頭でも書きましたが、本展で出品される作品全80点のうち、実に9割以上となる76点が日本初上陸となります。これを逃したら2度と日本では観られない可能性が高い貴重な機会ですので、ぜひ!
また、東京展が終わっても、まだ静岡展(静岡市美術館:2019/8/7~10/20)、広島展(広島県立美術館:2019/11/2~2020/1/26)と2会場巡回先が残っています。それぞれの会場ではまた見え方も違うはず。気に入ったら、複数会場へ足を運んで作品を追いかけてみるのもいいですね。
展覧会情報
展覧会名「印象派への旅 海運王の夢 バレル・コレクション」
会場 Bunkamura ザ・ミュージアム
会期 2019年4月27日(土)~6月30日(日)
休館日 5/21(火)、6/4(火)
公式サイト