今年2016年は〝天才絵師〟〝奇想の絵師〟と称される伊藤若冲の生誕300年!
東京都美術館で開催された「生誕300年記念 若冲展」は待ち時間の長さがニュースになるほど大評判となりました。
記念の年を飾るにふさわしい展覧会の場所は現在、若冲が生まれ育ち、絵師として大成した地・京都へと移り、細見美術館と相国寺承天閣美術館で開催されています。
伊藤若冲『鼠婚礼図』 紙本墨画 一幅 細見美術館蔵 「生誕300年記念 伊藤若冲 ―京に生きた画家―」(6月25日~9月4日)で展示される。
その先陣を切ったのは、若冲コレクションで知られる細見美術館で、6月25日(土)から9月4日(日)まで「生誕300年記念 伊藤若冲 ―京に生きた画家―」を開催中です。
若冲のユーモラスな視線が垣間見られる細見美術館蔵の『伏見人形図』(紙本着色 一幅)と『糸瓜群虫図』(絹本着色 一幅)は、「生誕300年記念 伊藤若冲 ―京に生きた画家―」(6月25日~9月4日)でぜひ観賞したい名画。
続いて、若冲が絵師人生のスタートを切った相国寺に隣接する相国寺承天閣美術館では7月1日(金)から12月4日(日)まで、約5か月にわたって「生誕300年記念 伊藤若冲展」が開催されます。
さらに、年末から2017年初にかけては、京都国立博物館で特集陳列「生誕300年 伊藤若冲」が開催予定。
メモリアル・イヤーも早や後半、若冲作品をじっくり鑑賞したいなら、ぜひ京都へ出かけてみましょう!
生誕300年記念
伊藤若冲 ―京に生きた画家―
細見美術館
細見コレクションの若冲作品のみならず、ゆかりの場所や作品の紹介、弟子たちの作品も併せて展示し、若冲の魅力的な世界を実感することができる展示が話題となっています。
●観賞できる若冲作品:『糸瓜群虫図』『雪中雄鶏図』『伏見人形図』『仔犬に箒図』『鼠婚礼図』『花鳥図押絵貼屛風』ほか
『動植綵絵』を思わせる丹念な描写と彩色が見事な『雪中雄鶏図』(紙本着色 一幅)と、軽やかな墨画の『仔犬に箒図』(紙本墨画 一幅)も細見美術館で決して見逃してはならない若冲の代表作。
生誕300年記念 伊藤若冲 ―京に生きた画家―
会期/前期:6月25日(土)~7月31日(日) 後期:8月2日(火)~9月4日(日)
開館時間/10時~18時(入館は17時30分まで)
休館日/月曜(祝日の場合は開館し翌火曜休館)
入館料/1,200円(学生1,000円)
細見美術館
京都府京都市左京区岡崎最勝寺町6-3 地図
下/『花鳥図押絵貼屛風』 紙本墨画 六曲一双(左隻) 細見美術館蔵 若冲が最も得意とした鶏をはじめとした鳥の躍動感や、咲き競う花を表した墨の筆致が素晴らしい!
生誕300年記念
『伊藤若冲展』
相国寺承天閣美術館
宮内庁三の丸尚蔵館所蔵の若冲の最高傑作『動植綵絵』は明治時代まで、毎年6月の相国寺の観音懺法法要の際に、方丈に掛けられていました。その『動植綵絵』が、最新鋭のコロタイプ印刷によって精密に復元され、30幅そろって展示されるというビッグ・ニュース! 東京都美術館の「若冲展」を見逃した人は必見です。
●観賞できる若冲作品:『鹿苑寺大書院旧障壁画50面』(重文)、『芭蕉小禽図』『鳳凰図』『亀図聞中浄復賛』『芭蕉図 梅荘顕常賛』『中鶏左右梅図 三幅対』『立鶴図』『鱏図』『龍図』『芦雁図』ほか、久保田米僊『伊藤若冲像』
伊藤若冲『鹿苑寺大書院旧障壁画』双鶏図貼付 重要文化財 鹿苑寺蔵
生誕300年記念 『伊藤若冲展』
相国寺観音懺法を荘厳する動植綵絵30幅を一堂に展示
(コロタイプ印刷による複製品)
開館時間/10時〜17時(入館は16時30分まで)
休館日/会期中無休
入館料/800円(65歳以上・大学生600円、中高生300円、小学生200円)
相国寺承天閣美術館
京都府京都市上京区今出川通烏丸東入ル相国寺門前町701 地図
特集陳列
「生誕300年 伊藤若冲」
京都国立博物館
古都・京都に伝わる名宝名画を収蔵する京都国立博物館では、若冲イヤーをしめくくる特集展示が予定されています。若冲作品を目にすることができる今年最後の機会を、決してお見逃しなく!
●観賞できる若冲作品:『墨竹図』『筍図』『蟹図』『石峰寺図』『石燈籠図屛風』『果蔬涅槃図』ほか
特集陳列「生誕300年 伊藤若冲」
会期/12月13日(火)~2017年1月15日(日)
会場/京都国立博物館 平成知新館2F-3~5
開館時間/9時30分~17時まで(入館は16時30分まで)
休館日/月曜(祝休日の場合は開館し翌火曜休館)、年末年始(12月26日~1月1日)
観覧料/520円(大学生260円) ※高校生以下および満18歳未満、満70歳以上の方は無料(年齢のわかるものをご提示ください)
京都国立博物館
京都府京都市東山区茶屋町527 地図