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最新号紹介

12,1月号2025.10.31発売

今こそ知りたい!千利休の『茶』と『美』

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馬場紀衣

文筆家。12歳で海外へ単身バレエ留学。University of Otagoで哲学を学び、帰国。筑波大学人文学類卒。在学中からライターをはじめ、アートや本についてのコラムを執筆する。舞踊や演劇などすべての視覚的表現を愛し、古今東西の枯れた「物語」を集める古書蒐集家でもある。古本を漁り、劇場へ行き、その間に原稿を書く。古いものばかり追いかけているせいでいつも世間から取り残されている。

全146件、1-18件を表示中

夜な夜な息を吹き返す死者たち。恐ろしき日本版ゾンビの物語

人は死んだらどうなるのだろう。魂の行方はいざ知らず、肉体は朽ちていずれ骨になる。死、それは肉体の終焉である。……ほんとうに?
その死体、もしかすると息を吹き返すかもしれない。そんな恐怖から生まれたのが生ける屍、つまりゾンビである。今回紹介するのは腐った肉体で動きまわる、日本のゾンビたち。
馬場紀衣

そんな理由で地獄行き!? 納得できたりできなかったりな「罪人」事情

自分を根っからの善人と信じているわけではないけれど、できることなら地獄へは行きたくない。地獄では罪人が釜ゆでにされたり、体の皮をはがされたりすると伝え聞いている。恐ろしい場所である。想像するだけで肌がチリチリ焼けそうだ。
でも、もし、万が一にも地獄行きが決まったのなら、せめて納得できる理由があってほしい。もちろん、道理にかなっていても地獄になんて行きたくはないけれど。
ということで、今回紹介するのは思わぬ理由で地獄行きが決まった者たちの物語。
馬場紀衣

歌舞伎にもなった江戸の刃傷事件「伊勢油屋騒動」。一夜のすれ違いが生んだ惨劇とは?

寛永八(1769)年五月四日の夜。遊郭「油屋」にて九人が立てつづけに刀で斬られ、うち三人が死亡。犯人は自殺。事件からわずか十日後、事件は芝居になった。巷でたちまち評判となった、その名も「伊勢油屋騒動」。
その夜、油屋ではいったいなにが起こっていたのか? 犯人の動機は? 被害者はなぜ殺されたのか? 恋に嫉妬に狂った男が引き起こした残忍な事件を紐解いてみよう。
馬場紀衣

The Miracle Remedy Bestowed by the mystical creature, Kappa: ‘Kappago’

When the weather is warm and sunny, we long to escape to somewhere cool—perhaps the sea or a river. You might just have a fateful encounter near the water. And that encounter might be with a Kappa (河童). If you should meet one, you'll definitely want to make friends. After all, they possess a secret, miraculous medicine. If you're lucky, they might give you the remedy or teach you how to make it. The medicine is called Kappago (河童膏), a legendary miracle cure directly from the Kappa, said to be effective for bruises, sprains, and fractures.
馬場紀衣

曲亭馬琴も参加!珍品を愛でる江戸の文人サロン「耽奇会」へようこそ

古いものには筆舌に尽くしがたい魅力がある。そのものに刻まれた歴史が、隠された物語が、目には見えない不可思議な力となって人を夢中にさせるのだ。それが世にも珍しいものなら、なおさらだ。

江戸時代、珍品奇物を持ちよって論評しあう「耽奇会(たんきかい)」という集まりがあった。古物好き珍品好きにとっては夢のようなサロンである。しかも参加メンバーは時代を代表する文化人ばかりときている。あぁ、私もぜひ参加したい!
馬場紀衣

生き埋め、身投げ、人柱。日本各地に残る、かなしき人柱伝説

世の中には理不尽なことがたくさんある。それが人によってもたらされたものなら腹を立てながらもどうにかやりすごせるが、海神や神の御使いによるものだとしたら泣きたくなる。泣くだけで済めばまだいい。釈然としないまま生贄として捧げられたり、生き埋めにされたり、人柱に選ばれでもしたら、泣くに泣けない。
今回紹介するのは、そんな不幸な死にかたをすることになった者たちの物語。海、沼、地中、橋のたもと……あちらこちらから聞こえてくる、亡霊たちの叫び声に耳をすませてみたい。
馬場紀衣

By the Water’s Edge: The Significance Of Riverside Encounters in Japanese Folktales

In classic Japanese folktales, the image of an old woman doing her laundry by the river is a familiar one. In Momotaro (桃太郎), the story begins with a line that has become iconic: “The old man went to the mountains to gather firewood, and the old woman went to the river to do the laundry…”
The riverside laundry spot is not only a place for washing clothes; it is also a place of encounters. In the tale of Momotaro (Peach boy), had the old woman not gone to the river, she would never have met Momotaro. In Hanasaka Jiisan (The old man who made flowers bloom), the puppy also comes floating down the river.

However, not every encounter leads to a happy ending. In Momotaro the old woman who was lucky enough to catch the peach at just the right moment might be considered fortunate, there are also examples where an encounter by the water has brought misfortune. Let’s begin by unpacking the gate of such folktales that start with 'laundry by the riverside'.
馬場紀衣

Why so small? Tiny but mighty – the miniature sized heroes of Japanese folktales

Folktales are fascinating. They feature strange heroes that couldn't possibly exist in the real world, leading us through unpredictable plots. Issun-boshi (一寸法師), Momotaro (桃太郎), Kaguya-hime (かぐや姫)... each is a unique character in their own right, but for some reason, it feels like many Japanese folktales have small protagonists. Despite their size, they accomplish more than any adult could—tiny but mighty.
So, why were they born so small? Let's explore the mystery of Japan's tiny heroes.
馬場紀衣

月のうさぎが作っているのは餅ではないかも? 伝説の起源と意外な友達も紹介

月にはうさぎが住んでいる。しかもそのうさぎ、餅をついているという。そんな伝承が日本には古くからある。
月を見たことは何度もあるが、月に住むうさぎの方には会ったことがないので事情は知らないが、うさぎはどうして餅をついているのだろう。それで生計を立てているのだろうか。というか、なぜ餅? 一説には、うさぎが作っているのは餅ではなく不老不死の仙薬ともいわれている。

今回紹介するのは謎に包まれた月兔の物語。餅つきするうさぎと仙薬を作るうさぎ。月にいるのは、どっちのうさぎなのか。いつから月にいて、どうして月にいるのだろう。
馬場紀衣

A senior’s guide to life: Is it wise to temper your desires? Lessons from an Edo-Period Medical Text, Rojin Hitsuyo Yashinaigusa

Japan is a country with a long life expectancy, but that’s a modern phenomenon. During the Edo period, the average life expectancy was around 40 years, which is considerably shorter than today. However, historical figures like Tokugawa Ieyasu (徳川家康) lived to be around 73, Sugita Genpaku (杉田玄白) reached 85, and Katsushika Hokusai (葛飾北斎) lived to be 90. This makes you wonder how senior citizens in the Edo period managed their daily lives.
馬場紀衣

だんごとサツマイモの三角関係? 「芋」にまつわる江戸時代の爆笑物語集

芋。それは私たちの胃を掴んで放さない食材である。芋の歴史は古く、江戸時代にはすでに日本人に馴染みのある食材だった。その事実を物語るように江戸時代に大流行した大人向けの絵入り本、黄表紙には「芋」と名の付く作品が多くある。
今回は数ある「芋話」の中から厳選した物語を紹介。美味しくて笑える、ユニークな芋たちの活躍ぶりをご覧あれ。
馬場紀衣

水死体、心中、惨殺事件…江戸時代にあふれた「異常死」列伝

病死、事故死、自殺……世に死にかたはいろいろあるが、江戸時代によく見られた死にかたがある。異常死である。
あるときは屋敷で、あるときは路上で、またあるときは川べりで、目を覆いたくなるような情景が目撃された。今回紹介するのは、おぞましい死の場面の数々。現代では考えられないような奇想天外な死体列伝をご紹介しよう。
馬場紀衣

アウトドア必携!? 河童が授けた伝説の妙薬「河童膏」がすごかった!

暖かくて天気の良い日が続くと涼しい場所へ出かけたくなる。海とか、川とか。水辺では、運命の出会いがあるかもしれない。相手は、もしかすると河童かもしれない。
もし河童に出合うようなことがあれば、ぜひとも仲良くしておきたい。なにせ彼らは秘伝の薬を持っている。運がよければ、その薬をもらい受けるか、作りかたを教えてくれるだろう。

薬の名は「河童膏」。打身、捻挫、骨折に効果を発揮するという河童直伝の妙薬である。
馬場紀衣

The yamamba who ate mum and brother… Japan’s Red Riding Hood, ‘Tendo-san’s golden chain,’ is too frightening

Everyone knows the Grimm's fairy tale ‘Little Red Riding Hood.’ A girl visiting her grandmother is eaten by a wolf disguised as her grandmother, but she's rescued by a passing huntsman, and the wolf is ultimately punished. It's a familiar story. In fact, Japan has a very similar tale, titled ‘Tendo-san's Golden Chain.’ However, instead of a wolf, it features a Yamamba (山姥, a mountain hag) with hairy hands entwined with plants. What's more, she's incredibly gluttonous, and she eats more than just one person. There's no kind huntsman who appears, and the dead aren't brought back to life. And the ending...
馬場紀衣

なぜ“川で洗濯”しているの? 日本昔話から読み解く水辺の意味

日本昔話に登場するおばあさんは、川で洗濯をしているイメージがある。『桃太郎』では「おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川で洗濯に……」行くところから物語は始まる。
洗濯場は衣類を洗う場でもあるが、出会いの場でもある。川へ行かなければ、おばあさんは桃太郎に出会うことはなかっただろう。『花咲か爺』でも、子犬は川上から流れてくる。

でも、すべての出会いが幸せな結末を迎えるとは限らない。流れてきた桃をタイミングよくキャッチしたおばあさんは幸運だったかもしれないが、水場での出会いが不幸を招いた例もあるのだから。そんな「洗濯する昔話」をまずは紹介しよう。
馬場紀衣

人肉好きの僧、腹で話す女……江戸の文献に残る“変わり者”たち

世の中は広い。いろんな人がいる。情報時代の今とちがって怪と珍が混在していた江戸時代なら、なおのこと、いろんな人がいただろう。というわけで今回は江戸時代の文献の中から、にわかには信じがたい変わり者たちを紹介。

人の肉を食べた僧侶、胆に毛を生やした男、天狗に雇われた少年……市井を騒がせたうわさ話は嘘か、それとも本当だったのか。会ってみたいような、みたくないような。江戸時代ならではの、ちょっと変わった人たちをご覧あれ。
馬場紀衣

今年の夏も暑すぎる…江戸時代の熱中症対策、試してみる?

暑い。暑すぎる。こんなに暑くては、なにもやる気が起きない。帽子をかぶる、日傘を差す、水と塩分をこまめにとる、体を冷やす……世に聞く熱中症対策はどれも試してみたけれど、暑さには勝てそうにない。高温多湿な日本の夏は生き抜くだけでも精いっぱいだ。昔の人たちは、いったいこの暑さをどうやって乗り切っていたのだろう?

そこで見つけたのが、古の熱中症対策「香薷散(こうじゅさん)」。江戸の働く人びとを支えた、暑気払いに効果があるとされる薬である。もしかすると香薷散がこの夏を変えるかもしれない。
馬場紀衣

小さいのには“ワケ”がある? 一寸法師にかぐや姫…昔話の小さな主人公たち

昔話は、おもしろい。なにせ現実には存在しえない風変わりな主人公たちが、予想もつかない展開をみせてくれる。一寸法師、桃太郎、かぐや姫……。どれも個性派ぞろいだが、どういうわけだろう。日本昔話には小さい主人公が多い気がする。とはいえ、体は小さくても働きぶりは大人以上。小さくても大物である。
いったい、彼らはどうして小さく生まれてきたのだろう? 日本の小さな主人公たちの謎を探ってみた。
馬場紀衣

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