伝統と現代が融合したカワイイ敷物!米沢緞通って何?

伝統と現代が融合したカワイイ敷物!米沢緞通って何?

米沢藩時代から絹織物の産地として有名な山形県米沢市。この土地で、1966年より手織り絨毯業を営む「米沢緞通 滝沢工房」は、かつて首相官邸や日生劇場などに絨毯を卸していたほどの一流ブランドです。近年はサイズを小さく、デザインもモダンに仕上げ、現代の住宅事情に合うコンパクトな敷物を提案。そのかわいさに注目が集まっているという噂を聞きつけ、さっそく工房に行ってきました。

米沢緞通とは?

「緞通(だんつう)」とは、高密度に織られた手織りの絨毯のこと。約3000年前から、中近東周辺で放牧民族が敷物や寝具としてつくられていたものが文化の発祥と言われ、それがやがて中国、江戸時代には日本へと伝わってきます。昭和になってその技術は山形にも伝承され、品質は世界的レベルに。


「滝沢工房」は、もともと米沢織りの織機の組み立てやメンテナンスを生業にしていましたが、先代が織りやすい手機織機を考案。1966年より本格的に手織絨毯業をスタートさせました。高度成長期には首相官邸をはじめ、大手企業の本社など名だたる建物の絨毯を手がけた過去も。しかし現在は、大きな絨毯の需要が減少したこともあり、「滝沢工房」は絨毯のクリーニングやメンテナンス業が主流に。

▲昔の米沢緞通の作品の数々。今見ても素敵です。

▲かつてはこんなに大きな絨毯も!

しかしながら緞通制作への情熱も途絶えることなく、工房では小さな織機のみを残し、現在の生活にフィットするコンパクトな敷物をつくり続けます。現在は2代目となる滝沢幹夫さんが社長に。世界各国の絨毯のクリーニングを手がける傍ら、米沢緞通も絶えることなく制作していました。「もっと世に広めたい」――そう考えていたところ3年前に出会ったのが、地元でグラフィックデザイナーをされている吉田勝信さん。彼にデザインを考案してもらい、完成したのがモダンな姿になった現在の「米沢緞通 滝沢工房」の商品です。

▲グラフィックな花柄は、さまざまなインテリアに合いそう。

▲武将の旗印をモチーフにした柄が新鮮!

▲一見してはわからないけど「雲と山」というネーミングに納得。

温もりのあるデザインに心がほっこりしますが、かわいいだけでなく、米沢緞通はしっかりした密度と厚みが特徴。毛が抜けづらく丈夫で、裏地がないので柄がそのまま裏にも表れるのもきれい。また接着剤を使用した絨毯は、時間が経つと粉状になって出てくることがありますが、米沢緞通はその心配もなし。いつまでも美しく、長く使えるのが緞通の魅力なんです。

▲先ほどの絨毯の裏側がこちら!表と変わらないくらいきれいですね!

さあ、そういうわけで「滝沢工房」に潜入してみました。

一生ものにふさわしい米沢緞通のできるまで

こちらが緞通の織機で、なんと鉄製。先代が開発したオリジナルで「滝沢織機」という名前で特許も取得しているのだとか。現在は2台稼働しています。

 

米沢緞通に使われているのは、おもにニュージーランド産の羊毛。色の種類も豊富です。

織機には、綿のタテ糸が前後2本ずつかけられています。

タテ糸が設定されたら、ウール糸を入れていくのですが、その方法は企業秘密だそう。写真上部にちらりと見えるデザイン画を参考に、色も細かく変えて。

ひと通り織ったところで、ヨコ糸の綿糸を通して固定し、表裏のタテ糸にからみ糸をからませて組織は完成。その後クシで毛並みをそろえていきます。

作業途中の織機を見せてもらいました。カラフルな色合いがきれいです。

織り上がった緞通を織機から外したら、表面を削りなめらかに。シャーリングという芝刈りのような作業ですね。

最後にブラッシングしながら洗いをかければ米沢緞通のできあがり。水と洗剤で洗うことで2%縮み、よりしっかりしたつくりに。毛羽も取れツヤが増し、風合いがやわらかく仕上がります。

デザインから織り、そして洗いまでを手がける工房は山形でもふたつしかないのだとか。また「滝沢工房」はメンテナンスも行なっているため、アフターケアも万全です。「一生大事にしてほしい」――そんな緞通愛を感じることのできる工房でした。

現在、茶の間ラボでは「米沢緞通 滝沢工房」との新商品を開発中です。またまた名品完成の予感⁉︎ 詳細についてはもう少しお待ちください。

写真協力/吉田勝信

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