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2024.09.30

時の芸術家─ヴァシュロン・コンスタンタンのクラフトマンシップを体感するワークショップを開催!『和樂』読者限定イベントをレポート

『和樂』と『和樂web』の読者およびユーザーの皆さま限定の会員組織「茶炉音(サロン)・ド・和樂」。世界最古の歴史を誇るウォッチメゾン、「ヴァシュロン・コンスタンタン」で特別なイベントが開催され、2組4名が参加されました。日本初開催となるワークショップの様子をレポートいたします。

ヴァシュロン・コンスタンタンの卓越したエナメル技法

1755年の創業以来、世界で最も歴史あるウォッチメゾンとしてその名を馳せる、ヴァシュロン・コンスタンタン。およそ270年に渡る歴史の中で培われた、卓越した技術で名品を生み出し続けています。同社を語る上で欠かすことのできないのが、エナメル技法。今回のイベントでは、その技術を体感できる、特別なワークショップが開かれました。

エナメルとは、金や銀などの金属にガラス質の釉薬を800℃前後の高温で何度も焼き付けたもの。日本では七宝(しっぽう)とも呼ばれ、古くからその芸術性や技術価値の高さで人々を魅了してきました。

エナメルは扱いが非常に難しく、焼く際の温度が高温になればなるほど割れやすくなるといいます。ヴァシュロン・コンスタンタンでは、「グラン・フー」とよばれる高温焼成のエナメル技法が採用され、800度前後という高温で、多いと数十回という焼き付けを行うため、非常に高い技術と経験が必要とされます。

ヴァシュロン・コンスタンタンでは主に、「シャンルヴェ」、「クロゾワネ」、「ミニアチュール」、「グリザイユ」という技法が用いられていますが、創業当初より培われたこの伝統工芸は、きわめて稀少なものであるため、そのコツに習熟しているのは世界中でもごく少数の職人たちのみ。ひとつの文字盤を作るのに、気の遠くなるような時間を要し、歴史の積み重ねの中で受け継がれた技術を持つ職人にしか作り出すことのできない作品が完成します。ヴァシュロン・コンスタンタンの時計師が「時の芸術家」と称される由縁がここにあるのです。

日本初のエナメルワークショップを体験


ワークショップは、銀座にあるSALON1755にて行われました。普段は完全予約制で、顧客さまへのホスピタリティの場所としてメゾンの世界観を体感していただく空間です。この日のために用意されたフィンガーフードやドリンクを楽しみながら、ゆったりとした雰囲気の中、スタートしました。


和樂web編集長の挨拶に続いて、ヴァシュロン・コンスタンタン兼松氏からご挨拶。1755年に遡る歴史や、本拠地であるスイス・ジュネーヴでの活動についての説明がありました。「高い技術を誇るヴァシュロン・コンスタンタンですが、実はヨーロッパにはエナメルに特化した専門学校というものはありません。(エナメルを含む)美術学校を卒業したものが時計業界のエナメル職人として採用されますが、我々ヴァシュロン・コンスタンタンでは、高い技術を持つエナメル職人を育てるためにインハウスでの雇用を行なっています。」と、唯一無二の技術を伝承することへの思いが語られました。

さらに、時計師の金城氏にバトンタッチされ、エナメル技法についての詳しい説明が続きます。今回体験していただく技法の説明がされると、参加者の皆様からは「難しそう!」との声が。

ワークショップで参加者の皆様が挑戦したのは、マルタ十字のプレート。この十字の周りを16色あるエナメルの中から最大4色選び、彩っていきます。ヴァシュロン・コンスタンタンを象徴するマルタ十字は、1880年にベルンの連邦工業所行有権局にて登録され、当時のムーブメントに使用されている部品がマルタ十字によく似ていたことからロゴに選ばれたと言われています。

まずは、色鉛筆でイメージを塗っていきます。まるで大人の塗り絵のよう!との声があがる中、思い思いに色選びが始まりました。

イメージを作り終えると、いよいよエナメルの色付けへ。ワークショップを体験した和樂web編集長曰く、「シンプルに見えるけれど、とても難しい!」とのこと。十字の縁に沿って綺麗に色を入れるのに非常に苦労したそうです。この頃になると、参加者の皆様の表情も真剣そのもの。時計師の金城氏からアドバイスを受けながら、少しずつコツを掴み色付けが完成しました。

メゾンの歴史を感じるアーカイブに想いを馳せて

色付け後のプレートを焼成している間には、サロンの2階、展示スペースの鑑賞も行われました。この空間では、メゾンの歴史に残る貴重なアーカイブが展示されています。圧倒的な芸術性と知的好奇心をくすぐる技法の数々に、参加者の皆様も興味津々。次々と質問が飛び出しました。

ある参加者様からは、「ワークショップでエナメル技法の奥深さを体験してからアーカイブを見ると、その技術に圧倒されますね。」との声も。例えば、アーカイブとして展示されている「メルカトル」は、メゾンが得意とするミニアチュール・エナメル技術を採用したシリーズ作品のひとつですが、非常に複雑な細工で地図の図柄が再現されています。

最後には、焼き上がったプレートとともにワークショップの修了証が授与され、世界にたったひとつしかない記念の品としてプレゼントされました。それぞれの個性が光るプレートの仕上がりに、参加者の皆様からは喜びの声があがっていました。

文/石川ともみ 写真(ワークショップ)/高橋マナミ

問い合わせ

公式ウェブサイト
0120 63 1755

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石川ともみ

神奈川生まれ、東京育ち。数年前、ひょんなことがきっかけ奈良興福寺のご近所さんに。以来、日本文化へ興味が深まり趣味で着物を嗜む。専門はファッション。アート愛が止まらない。大きい建物と小さいもの、旅が好き。
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