2018年10月28日まで、徳川美術館・名古屋市蓬左文庫で秋季特別展「もじえもじ-文字が絵になる、絵が文字になる-」が開催中です。
日本の絵画や工芸に見る文字と絵との幸せな結晶
徳川三代将軍・家光の長女、千代姫の婚礼調度総計70点は、一括して国宝に指定されています。うち、「源氏物語」の「初音」の帖にちなんだ意匠の「初音の調度」は47件を占め、写真の「初音蒔絵硯箱」もそのひとつ。
「初音蒔絵硯箱」(蓋表部分)国宝 徳川美術館蔵
硯箱、短冊、懐紙などを載せる文台とセットになり、「年月を〜」の和歌の上の句が硯箱の蓋表に、下の句が文台に表されています。日本の絵画や工芸品には、このように文字と絵が密接に関わりあったものが多くあります。国宝「平家納経」から幕末の浮世絵まで「文字絵」と「絵文字」をめぐる、知的で楽しい美の世界を、名品とともに紹介。