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2023.08.18

みずみずしく甘みくっきり!「むらさきや」の水羊羹【ひんやり! つるん! 水ようかんの名店】

シリーズ「ひんやり! つるん! 水ようかんの名店」でご紹介する東西7軒は、手づくりの生菓子を中心に商いをしている店。今回は「むらさきや」をご紹介します。

シリーズ一覧はこちら

ようかんと生菓子のみを扱う店の夏の大人気商品
むらさきやの「水羊羹」

桜が終わると、この店では水ようかんの始まり。例年は4月から売り出すところを今年は3月末と早めのスタートに。「早く食べたいというお客様の声に、年々前倒しになってきています」と困ったような、うれしそうな表情を見せる3代目主人・清野雅義(きよのまさよし)さん。名古屋と東京のいくつかのデパートに納める以外は、店頭での販売のみ。それなのに暑い盛りには1日200本も出ることがあり、「あんを炊くのは毎日のことですが、大変なのはようかんを冷やして型に流すとき。職人総出で、ひと息にやります」。

昭和3(1928)年に創業。創業者は清野さんの祖父にあたり、屋号にある「むらさき」はあんの色から。生菓子(中生菓子と呼ばれる小さな生菓子も含めて9種から10種)とようかんのみという商いを続け、名古屋特有のもっちりした生地にこしあんの菓子を大小展開するなど、あんこ好きにはたまらない品ぞろえ。あんはしっかり甘みを残しつつも、後味がすっきり。その美味しさの裏には「大きな鍋に少量の小豆を炊くこと」「煮上がった小豆はかなり細かい〝とおし〟で濾(こ)します。歩留(ぶど)まりは考えずに(笑)」という初代の教えがありました。

水ようかんにもこのあんの旨みは生かされていて、みずみずしくも甘みがくっきりした味わいに。〝ふるん〟とした食感も相まって、虜になる人が多いのもわかります。

多い日にはなんと1日200本出るという!

1本2,160円(税込)。消費期限は3日(要冷蔵)。予約したほうが確実。4月初旬から9月末ぐらいまでの販売。カップ入り1人前もあり、これは店の喫茶室でもいただける。

主人が用意した1人前は1本を5~6等分した大きさ。茶席菓子として成り立つよう、黒文字が使えるギリギリのやわらかさに仕立てている。

店舗情報

むらさきや
住所:愛知県名古屋市中区錦2-16-13
電話:052-231-5427 
営業時間:9時~17時(土曜は15時まで) 日曜・祝日休

撮影/石井宏明 構成/藤田 優、後藤淳美(本誌)本記事は雑誌『和樂(2021年8・9月号)』の転載です。

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