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2017.04.27

「在野の巨人」と称された近代日本画家、川端龍子の展覧会が開催!傑作『草の実』の魅力に迫る

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川端龍子没後50年記念展

2017年6月24日(土)より山種美術館で川端龍子の没後50年を記念して、『川端龍子-超ド級の日本画-』展が開催されます。展覧会の前に龍子の傑作『草の実』の見所をチェックしてみましょう!20170602103946

こんな名画があった!

〝在野の巨人〟〝近代日本画の異端者〟と評されてきた川端龍子は、大正から昭和にかけて活躍した日本画家です。

龍子は幼いころから画才を認められ、洋画を志してアメリカに渡るも行き詰まりを感じて断念。ボストン美術館でたまたま目にした『平治物語絵巻』に魅せられてから日本画の独学を始め、4年後には早くも横山大観率いる日本美術院の同人になっています。

しかし当時の日本画は小空間で個人的に絵を楽しむ〝床の間芸術〟と呼ばれ、繊細巧緻な作風が主流。龍子が描く強烈な配色や筆致は否定されます。それを機に龍子は同人を辞し、展覧会などの会場で鑑賞者に直に訴えかける〝会場芸術〟を提唱。日本画の枠にとらわれない奇抜で豪放な大画面作品を次々に発表する龍子は、まさに異色の存在でした。
DMA-草の実(左隻)-min川端龍子『草の実』(左隻)六曲一双 絹本着色 各177.2×382.7㎝ 昭和6(1931)年 大田区立龍子記念館

その代表作『草の実』の紺地に金泥で描くという手法は斬新ながら、筆致の美しさには並外れた画才とテクニックが横溢。今また注目を集めている龍子の面目躍如たる名画です。

名画のみどころ①

中国伝来の装飾経にならい紺の絹地に焼金、青金、白金の金泥を使い分け、荘厳な王朝美を現代日本画で表現。

名画のみどころ②

扱いにくい金泥を自在に操り、金彩だけで空間の広がりを描出できるのは、龍子の画才と熟練した筆使いの賜物。

名画のみどころ③

従来、金色を特別に用いてきた日本美術において、金色を絵具として使った初の作品と龍子自身が自賛。

-2015年和樂8・9月号より-

『川端龍子-超ド級の日本画-』展

会期/2017年6月24日(土)〜2017年8月20日(日)
会場/山種美術館
開館時間/10時〜17時
休館日/月曜日
住所/東京都渋谷区広尾3-12-36 地図