2017年12月24日まで、細見美術館で「末法 / Apocalypse -失われた夢石庵コレクションを求めて-」が開催中です。
一度は失われた謎多きコレクションが再集結
末法とは、釈迦の入滅後、仏の教えが廃れ暗黒の時代が来るという仏教思想。日本では永承7(1052)年に末法に入る、という言説があり、摂関政治の全盛期だった当時、貴族たちは荘厳な阿弥陀堂を建てたり、装飾を凝らした料紙に経典を書写したりして、極楽浄土への往生を願いました。夢石庵は、そんな時代精神のなかで生み出された美術作品を愛し、蒐集した戦後のコレクター。彼の死後、コレクションは散逸しましたが、今回、再びそれを集結。平安時代の仏教美術を中心に、長く秘されてきたそのコレクションを初公開します。
弥勒菩薩立像(部分) 鎌倉時代 個人蔵
風鐸付経筒 平安時代 個人蔵