2018年6月24日まで、東北歴史博物館で開催中の東日本大震災復興祈念特別展「東大寺と東北-復興を支えた人々の祈り」。現在、国宝「誕生釈迦仏立像及び灌仏盤」を公開中です。
ムチムチ体型の誕生仏
釈迦は生まれてすぐ7歩歩き、右手で天を、左手で地を指し、「天上天下唯我独尊(この世に我よりも尊いものはない)」と唱えた。誕生仏はその様子を表した仏像である。本作は、4月8日に営まれる花祭り(灌仏会)で用いられたもので、そのときに注がれる香水を受けるための灌仏盤とセットで伝わっている。
誕生釈迦仏立像及び灌仏盤 国宝 銅造鍍金 8世紀中頃 像高47.5cm 灌仏盤径89.2cm 東大寺 奈良 展示期間:展示中~6月24日 写真/奈良国立博物館(撮影 佐々木香輔)
腕や胸にくびれをつけて丸みを強調することで、幼児のムチムチとした体型を巧みに表している。完成度の高さ、そして、誕生仏の作例のなかではサイズがひときわ大きいことから、天平勝宝4年(752)の東大寺大仏開眼供養に合わせ、特別に造られた可能性が指摘されている。
◆ここで見られる!
東北歴史博物館 公式サイト