Gourmet
2021.02.25

冬と春の間を楽しむために「たどり着いた」自由で楽しいおでんの巾着アイデア

この記事を書いた人
この記事に合いの手する人

この記事に合いの手する人

冷たい北風にさらされると、「ああ、飴色の大根が食べたい……」と思います。限界までお出汁を含み、かろうじて形を保ったおでんの大根の贅沢さ、想像するだけでたまりませんよね。

出汁がじゅわ〜と滲み出る大根、もうたまりません!

最近、気付いたのが冬と春の間のおでんが好きなこと。大根やコンニャクに、ふきのとうで作った甘くてほろ苦い蕗味噌を付けて食べると、旬の良いところを一度に味わって思わず笑みがこぼれてしまいます。

冬と春の食材、夢のコラボレーションだ!

そう、おでんの季節はまだまだこれから!

おでんを更にご馳走にしたくて、夢中になっているのが巾着作りです。冷蔵庫の余り物を入れたり、特別な素材を使ったり、楽しさも無限なのです!

「白子と春菊の巾着」

(材料)
鱈の白子、春菊

ボウルに水を張り、白子を静かに洗います。血やぬめりを洗いましょう。濁ったら時々お水を変えると良いですよ。

フライパンにお水を入れ、沸騰させ火を止めて日本酒を大さじ2入れます。白子の匂いが抑えられます。白子を入れて、全体が白っぽくなるまで約30秒ほどお湯にさらしましょう。

ざるにあけ、ハサミで食べやすい大きさに切ります。

半分に切ったお揚げに、生の春菊と詰めて、爪楊枝で止めます。

おでん鍋でお出汁が含むように煮たら出来上がり。食べるときに少しポン酢をかけても。

白子がお出汁を含んで、プツンと噛んだ後にトロトロととけちゃう!優しい春菊のほろ苦さが後味を爽やかにします。これはたまりません……! 最高!

想像しただけでよだれが! たまらない〜!

白子を見つけるとおでんを作りたくなるという逆転現象も起こってしまいます。しかし、巾着の底力はまだまだ! 簡単に出来る巾着をご紹介します。

「お餅と桜海老」

(材料)
切り餅、桜海老、万能ねぎみじん切り

薄切りしたお餅、桜海老、万能ねぎのみじん切りをお揚げに詰めます。お出汁を含んだ桜海老がまるで釜揚げのように瑞々しく。クリーミーなお餅に絡んで美味しい!

巾着の中に桜海老を入れるなんてアイデア、思いつかなかった〜!

「アボガド」

(材料)
アボガド

皮と種を取ったアボガドを半分に切り、更に1/3ほどの大きさをお揚げに入れます。
なんで、もっと早くしなかったのだろうという相性の良さ! アボガドは溶けず、ほっくりしてお出汁がしみます。切って詰めるだけなのにこの美味しさったら!

アボカド大好きなので、もうこの巾着だけず〜〜っと食べていたいです。

「ロールキャベツ風」

(材料)
鶏胸ひき肉、ちぎったキャベツ

おでんのロールキャベツも巾着に一緒に詰めれば大丈夫。簡単にできちゃいます。
お肉を練ったり、味付けもいりません。お揚げを広げ挽肉をスプーンで入れて、ちぎったキャベツで表面を覆うようにし、楊枝で止めます。

ちょっぴり面倒なロールキャベツも、こんなに簡単に!

胸肉の挽肉であればギュっとしたお肉感、モモ肉の挽肉ですとジューシー。マスタードや辛子をつけて。

例えば、きのこだったり、青菜だったり、そういう半端に余っているものを入れても良いんです。新玉ねぎもいいかもしれません。トマトやモッツァレラチーズも美味しそう。
色々と考えて想像すると楽しいですよね。

創作お料理やさんのようにいろんな素材で、自由におおらかになると、おでんはもっと美味しくなります。これからの季節も、まだまだ楽しんであなたのオリジナルの巾着を見つけてくださいね。

アイデア次第で無限に広がるおでんの可能性! 今井さんのおかげで、おでんがもっと楽しみになりました。

(写真 今井裕治)

書いた人

料理家。神戸市生まれ。3度の飯よりお肉好き!キャンプで塊肉を焼くのが一番のストレス解消法。 東京都世田谷区で料理教室を行っている。雑誌、web媒体、広告などでレシピ作成、スタイリングを担当。

この記事に合いの手する人

我の名は、ミステリアス鳩仮面である。1988年4月生まれ、埼玉出身。叔父は鳩界で一世を風靡したピジョン・ザ・グレート。憧れの存在はイトーヨーカドーの鳩。