猫好き、平安好きにはたまらない! 伝統工芸・江戸木目込人形(えどきめこみにんぎょう)の名店「柿沼(かきぬま)人形」が、和樂とのコラボレーション企画で、驚きの新作を発表。人気のラッキーモチーフ・招き猫に、平安の襲(かさね)衣装を着せてしまいました!
発想は奇想天外ですが、そこは人形職人の巧みな技術によるもの。衣装にも、こだわりや意味が、きちんとあるのです。インパクトたっぷりな姿に心奪われる、「KASANE猫」の魅力と秘密について迫ります。
人気のフォーチュンキャットがタイムスリップ!?人形職人の巧みな技が光る平安の招き猫が生まれました
わっ! 何これ!? そう驚かれた人も多いはず。江戸木目込人形の招き猫は、これまでも、数多くの種類を和樂で発表してきましたが、ひさしぶりに大胆な新作が完成しました。こちらも、平安衣装の「襲」がテーマの「KASANE猫」です。
江戸木目込人形は、江戸時代に、京都で発祥した人形の制作技法が江戸に伝わり、発展したもの。人形の型に1〜2㎜の筋を彫り、そこにのりを入れて布をヘラで押し込み、“決め込む”ことで人形ができるの で、「木目込」という名前になりました。ひな人形や五月人形で、その存在を知る人も多いのではないでしょうか。
この伝統工芸を、もっと世界に発信したいと、誕生したのが柿沼人形の招き猫です。最初は海外の見本市で高い評価を受け、最近では「東京2020オリンピック」の選手村に、お土産物として置かれたことでも話題に。そんな招き猫に、襲衣装をまとわせたのが「KASANE猫」です。平安時代、実際に身につけていたとされる王朝の襲を、木目込人形に使われる正絹(しょうけん)生地を使って立体的に再現。もともと、色の組み合わせを楽しむために、一枚一枚の大きさをわずかに変えて仕立て、襟元やそで、すそをずらして着用した襲衣装。
柿沼人形は、木目込とは異なる技術でありながら、その佇(たたず)まいを見事に表現しました。背後へと流れる衣装の美しいシルエットに、人形職人としての美学が光ります。
衣装は、染色家・吉岡幸雄氏の著書『王朝のかさね色辞典』から、金襴(きんらん)をイメージした「比金襖(ひごんあお)」と、春らしい「桜」の襲を参考に製作。
生地は植物染めではありませんが、麗しい色彩と、正絹ならではの光沢と素材感が、平安貴族の雰囲気を醸しています。衣装を外すと、ベーシックな招き猫になるので、季節によって飾り方を変えても。おうちの中を楽しく彩る、新しい仲間として、迎え入れてはいかがでしょうか。
季節や場所によって、飾り方を変えても素敵 「KASANE猫」の魅力をおさらい
和樂と柿沼人形が製作した、インパクトたっぷりな招き猫。襲衣装の華やかさも手伝って、晴れやかな季節にぴったりの2匹が生まれました。
華やかな襲を生かすよう、招き猫本体は、シンプルな黒と白のものを製作。時期や場所、もしくは気分で、衣装を外して飾ることもできます。
SAKURA(白)
襲を外すと……
HIGON-AO(黒)
襲を外すと……
柿沼人形×和樂
和樂の招き猫Fortune Cat「KASANE猫」
商品番号 29202-003-01 HIGON-AO(黒)
商品番号 29202-003-02 SAKURA(白)
各¥18,370(税込)
約幅8.5×奥行き7.5×高さ13㎝、145g。
高機能樹脂、正絹、化繊、クリスタルガラス。化粧箱付属。座布団のサイズは約幅11×奥行き11cm。日本製。
※色柄の出方やサイズに若干の個体差が生じます。
柿沼人形
かきぬまにんぎょう/1950年、人形師の初代・柿沼東光(とうこう)によって創業。日本有数の江戸木目込人形の名店で、製作はすべて職人の手で行っている。卓越した技術による繊細かつ大胆な作風は、国内外から注目が。
☎048・964・7877
http://www.kakinuma-ningyo.com