〝あんこ〟名店東西11店の中から、第5弾は東京の名店「中里」揚最中をご紹介します。
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特集 美味しい!美味しい!あんこ銘菓店GP!
ごま油で最中を揚げる新発想
御菓子司 中里の「揚最中」東京
江戸っ子好みの歯切れのいい、洗練されたあんこ菓子を明治6(1873)年から提供している和菓子店。
「揚最中(あげもなか)」は名前に最中とあるものの皮はもち米製で、薄いせんべいのような食感。皮にころもをつけてごま油で揚げ、つぶあんを挟み、仕上げに塩をふっています。
昭和初期に3代目が考案したこの菓子の味の決め手は、ごま油と塩の風味。「ここが定まらないことには、あんの味も生きてこない」と5代目主人・鈴木俊(たかし)さん。ということで凝り性の5代目は材料を自分の代で一新。
「ごま油は日本一美味しいものに替えました。塩は『海の精』の『やきしお』です。焼き塩は粒子が細かい上に旨みが強いのがいい。あんの製法はこれまでと変わらず、ごま油の風味に引けをとらないキレのいい甘みを残したつぶあんですが、あんの味がこれまで以上に引き立つようになったと思います」。
段違いに美味しくなった最新の「揚最中」、お試しを。
ごま油の風味と塩味は酒のアテにも好評です
店舗情報
御菓子司 中里 おんかしづかさ なかざと
住所:東京都北区中里1-6-11
電話:03-3823-2571
営業時間:10時~17時(土曜・祝日は16時まで)
休み:日曜
※大丸東京店にも店舗あり。
撮影/石井宏明 構成/藤田 優、後藤淳美(本誌)※本記事は雑誌『和樂(2019-2020年12・1月号)』の転載です。