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2024.11.29

旨みが濃い贅沢出汁おでんと、料理長目利きの絶品寒ぶり・のどぐろで一杯。「三幸」【金沢おでん・新旧名店1】

実は金沢は、人口比で日本一おでん屋が多い町。年間営業の専門店が数多くあり、中には創業50年を超す店も。海の幸、山の幸に恵まれ、地酒も豊富な金沢は、〝おでんで一杯〟が日常に。北陸新幹線開通後、おでんブームは加速中ですが、一度食べたぐらいではつかめないのが、この町のおでん屋の奥深さ。そこで、金沢で今行きたいおでん屋を、常連客と観光客が適度に入り交じる人気の店から4軒厳選。週末に比べれば、平日は予約が取りやすいのですが、遅めの時間(2軒目以降)は意外と穴場だったりします!

「金沢おでん」シリーズ一覧はこちら

自慢の出汁と、地物の魚料理を味わう「三幸 犀川店」

昭和42(1967)年、掛上(かけがみ)とみ子さんが開業した「三幸」。注文が入ってからすり身を揚げる「三幸あげ」、「とろろの鉄板焼」など名物料理を生み出し、〝おでんと一品料理〟という新ジャンルを確立。
その後、とみ子さんは息子・努さんに本店を任せ、娘・晴美さんの犀川店オープンを支え、一緒に店を盛り上げました。

店のウリは、先代とも異なる独自の出汁(だし)。
金沢では澄んだおでん出汁が定番ですが、同じ黄金色でも旨みが濃く、上品。「贅沢に出汁をとっていますし、穏やかな甘みも意識しています。塩気だけの店も金沢は多いのですが、地元の人は甘口が好みだから」と晴美さん。
魚市場に長年勤めていた料理長の目利きによる魚料理も大好評。
毎日、4~6品が品書きに加わり、今の時期なら寒鰤(かんぶり)! のどぐろも、この店なら手が届くのもうれしいところです。

出汁の内訳は秘密。カニ面の副産物の茶碗蒸しも絶品!

左/おでん種はひとつ165円から、約30種ほど提供。「カニ面」は毎年夏から予約可。右/「カニ面」の副産物、余分な内子(うちこ) や外子(そとこ)、カニの出汁を茶碗蒸しに贅沢に混ぜ込んだ「香箱(こうばこ)入り茶碗蒸し」660円。こちらは春先まで提供、事前予約が確実。

〆の一品!「おでんラーメン」

「おでんラーメン」660円。品のいいおでん出汁に生細麺がぴったり。すじ、玉子入り。

左/繁華街・片町に店を構える。カウンター6席、小上がり20席。右/「おでんにお酒…3つぐらい幸せを感じてもらえたら、の願いが屋号の由来です」(掛上さん)

DATA「三幸 犀川店」

みゆき さいがわてん
住所:石川県金沢市片町1-9-8
電話:076-262-1332
営業時間:18時~22時30分(L.O.)※おでんの提供は当日仕込み分が売り切れ次第終了
休み:日曜・祝日 ※要予約

撮影/宮濱祐美子 構成/藤田 優
※本記事は雑誌『和樂(2024年2・3月号)』の転載です。
※掲載価格はすべて税込で、価格や営業時間などは変更される場合があります。お出かけの前にご確認ください。

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和樂web編集部

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