平野藩主御用達「日本でいちばん大きなお菓子」雲水堂の「松風(まつかぜ)」@田原本
豊臣秀吉の天下取りを支えた7人の武将のひとり、平野長泰(ひらのながやす)。秀吉から5000石を拝領して田原本(たわらもと)に拠点を置いた平野氏は、ここに京の和菓子職人を招きます。
それが「雲水堂」の始まりで、創業は慶長8(1603)年。代表銘菓「松風」は、平野氏が日本一大きな菓子を所望したことから生まれました。
「松風」とつく伝統菓子は全国に数あれど、これは珍しい。
知る人ぞ知るものであり続けたのは、「廃藩置県の後、明治4(1871)年から一般にも販売が許されることになったので」と19代目・福岡真人さん。
焼き上げるのは、この道50年超の凄腕職人。備長炭を詰めた専用窯の前に陣取り(体感温度は50℃超!)、大きな鍋を手で回しながら表と裏を焼いていきます。
生地の中央から端まで、満遍(まんべん)なく火を入れるために、つど鍋の置く位置を考えて。焼き上がると、熱いうちに円筒状に丸めて整えます。
巧みな手わざにほれぼれ。これぞ奈良の至宝、食べる文化財と呼びたい!
ケシの実が香る風味豊かな玉子煎餅「松風」。お好みに割ってどうぞ!

直径、なんと一尺八寸(約54㎝)!


雲水堂 DATA
うんすいどう
住所:奈良県磯城郡田原本町堺町434
電話:0744-32-2103
営業時間:8時30分~18時
休み:水曜
※近鉄橿原線田原本駅すぐの「駅前店」もあり。
公式サイト:http://www.unsuido.co.jp/
★お取り寄せ:公式サイトより購入可
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