「冨美家 錦店」の冨美家鍋
滋賀羽二重糯の餅がふたつも入ります!

食べ終わるまで温かい、深さのあるこだわり土鍋
女性向けの小間物屋に始まり、終戦直後に甘味処を開業。時代に応じて人々の求めるものをつねに提供してきたこの店。昭和38(1963)年に考案された「冨美家鍋」は、鍋焼きうどんといえば高値という常識を覆す、手ごろな価格と満足度の高い具材で大人気に。
滋賀羽二重糯(しがはぶたえもち)でつくる餅が贅沢に入るのは、甘味処を営んできた店の歴史ゆえ。出汁を吸って伸びるお餅の味わいは格別です。
3代目社長・藤田 健さんの代になって土鍋を改良。土から見直し、すり鉢状の見映えもよく保温性も高いこだわりの土鍋が完成したそう。底冷えの続く京都の冬、お腹に沁み入る味わいです。


「冨美家 錦店(ふみや にしきみせ)」DATA
住所:京都府京都市中京区錦小路通堺町西入中魚屋町493
電話:075-221-0354
営業時間:11時~17時30分(L.O.)
休み:火曜、1月1日・2日
公式サイト:https://www.kyoto-fumiya.co.jp/
「黒うどん山長 本店」の煮込みうどん
塩分控えめ、旨みは深い特別注文の八丁味噌

家族だけで食べられていた、秘伝の平打ち黒うどん
名古屋近郊で明治20年代から続く精麦・製麺業の5代目として生まれた稲垣長義(いながきながよし)さん。
東京で飲食業を生業にすると決めたとき、頭に浮かんだのは自家用として食べていた小麦の粒を丸ごと挽いた栄養価の高い麺。
祖母からうどんの打ち方を譲り受け、〝黒うどん〟の商品化にあたっては、煮込んでも伸びないような食感に工夫したとか。開業した昭和半ばは、まだ東京に名古屋の煮込みうどんがなかったころで、結果は大当たり。とはいえ本場の味とは異なり、独自性を求めるのが稲垣さんの信条。
理想の味を追求してさまざまな材料で試作を重ね、ようやく完成したという鶏ベースの秘伝の出汁。その出汁で伸ばした八丁味噌のスープはとろみもつけず、軽やか。歯応えのある平麺との相性もよく、あっさり食べられます。
うどんつゆは「関西風醬油味」も選べるので、より麺の味わい、出汁の旨みを感じたい人はこちらもおすすめです。
「製麺も自分でやっています」と、稲垣さん。


「黒うどん山長(くろうどんやまちょう)本店」DATA
住所:神奈川県小田原市扇町3-1-17
電話:0465-32-7954
営業時間:11時30分~14時30分、17時30分~20時
休み:火曜夜・水曜・第3火曜
公式サイト:http://www.yamacho-kuroudon.com/
※支払いは現金のみ。
「うさみ亭マツバヤ」のおじやうどん
保温力の高い南部鉄器も自慢!

元祖きつねうどんの名店が、戦時中に考案した傑作うどん
明治26(1893)年創業。初代考案「きつねうどん」と2代目考案「おじやうどん」の2大名物で知られる店です。
おじやうどんは、戦中お腹をふくらませるために、ごはんとうどんをつゆで煮込んだもの。お腹も心も満たすこの味をなつかしんで、終戦後に品書きに復活したという逸話が残ります。
飽食の時代ともいわれる今、このうどんが人気の理由は、自家製麺とごはんのいいとこどりでつゆを余すところなく味わえる点にあります。
利尻昆布に特注の鰹本枯節(かつおほんかれぶし)、鯖節(さばぶし)などを合わせた力強い出汁と島根・松江産の醬油といったこだわりの調味料を合わせたつゆは、まったりと味わい深い。
いちばんの名物は実はうどんつゆでは? と思うほど贅沢な味です。
生の鰆(さわら)や海老の入る豪華版「大阪おじやうどん」も近年は人気だそうですが、「基本の味に代わるものはありません」と3代目主人・宇佐美芳宏(うさみよしひろ)さんも太鼓判を押します。


「うさみ亭マツバヤ」DATA
住所:大阪府大阪市中央区南船場3-8-1
電話:06-6251-3339
営業時間:11時~18時
休み:日曜・祝日
※支払いは現金のみ。
「ぎをん 権兵衛」のなべ焼きうどん
熊本天草産・車海老の天ぷらが入ります!

京都一の花街で愛される、贅を尽くした鍋焼きうどん
京都・祇園町(ぎおんまち)といえば国内外から一流人が訪れるところ。
錚々(そうそう)たる著名人がこの鍋焼きうどんを口にしてきたそうですが、「ぎをん 権兵衛(ごんべえ)」4代目主人・味舌輝明(ましたてるあき)さんがいちばん気を使うのは、実は「祇園町の住人さん」なのだそう。
2日に1回は注文する人もいて、たくさんの具材が入る鍋の中を一定の味に保つことに心を砕きます。
天ぷらは揚げたて、地鶏はその日の朝に挽いたものと、数々の配慮がありますが、味を決めるのはうどんのつゆとベースになる出汁。
「朝、店に来て出汁をとり終わるまではなにひとつ口にできません。味がぶれるのが怖い」とのこと。
鍋焼きうどんの場合は、湯がいたうどんを煮込むこともあり、つゆの味が弱いと後味が残らない。そのため前日から繰り越した角のとれたつゆを上手に合わせて、コクを生むそう。
つゆとからんだうどんのやわやわな食感は煮込むことでまた味わいも増します。
毎日のように食べたくなるのも納得です!


「ぎをん 権兵衛」DATA
住所:京都府京都市東山区祇園町北側254
電話:075-561-3350
営業時間:11時30分~15時、17時~20時(土曜・日曜・祝日は通し営業)
休み:木曜(祝日は営業)
Instagram:@gion_gonbe
※支払いは現金のみ。
※掲載している価格は税込価格です。

