極上の口どけ、白さは唯一無二のもの|千本玉壽軒のきんとん「雪餅」
山芋が旬を迎える冬、これを蒸して裏ごしし、砂糖を加えて練り上げた真っ白な生地できんとんに仕立てた「雪餅(ゆきもち)」。非常に手間がかかるため、限られた店でしかお目にかかれない極上の味です。通常はつくね芋を使いますが、この店では大和芋を選択。芋の香りも優しく、ホワッとした口どけに身も心もやわらぎます。
「梅の雪」、「雪餅」

「雪餅」
最初の製作依頼は「除夜釜(じょやがま)」の一席。暗がりに浮かぶ雪の美しさに魅入られ、たどり着いた白さとはかなさ。
「梅の雪」
雪餅のそぼろあんを2色で重ね出し、雪の下で萌える緑を表現。梅はごく細かいそぼろあんで可憐に。
【この手から美味が生まれます】現当主が広げた生菓子が好評!「雪餅」は冬の看板菓子に
つくる手間もかかる上に、味の出来も明快な「雪餅」。
3代目主人・元島真弥(もとじましんや)さんの肩を押してくれたのはお茶の先生でした。
「長年、雪餅を依頼していた店がやめられることになって。でも冬のお茶席にはこの菓子が必要だと」。
試行錯誤の末、納得のいくものが完成したのが約20年前のこと。
「ひっそりと続けていけたら」との思いとは別に、ほかの店にはない“とろける食感”を求めて、近年では販売開始の問い合わせが来るほどに。
茶席向きの干菓子や半生菓子が先代までの商いで、生菓子の種類を増やし、力を入れるようになったのは現当主から。
初夏に登場するういろう製「さくらんぼ」も京菓子の新定番として大人気。「心が動くお菓子をつくりたい」と創作に励むご主人です。
大和芋を蒸して裏ごし。口どけのために生地を何回もこします



「菓子は一期一会だからこそ思いをのせたい」

●千本玉壽軒(せんぼんたまじゅけん)
住所:京都府京都市上京区千本通今出川上ル上善寺町96-2
電話:075-461-0796
営業時間:8時30分~17時
休み:水曜
公式サイト:https://sentama.co.jp/
※価格は税込、2026年9月現在のものです。
※この特集でご紹介した菓子のうち、特に明記のないものは通年販売になります。

