この春東京都美術館で大フィーバーを巻き起こした若冲展のことは記憶にあたらしいところです。小学館では、展覧会に合わせて、ジョー・プライスさんが所蔵する「鳥獣花木図屏風」のトラをモチーフにした「じゃくちゅうぬりえコンテスト」を上野動物園と開催。このほど、漫画家のおかざき真里さん、イラストレーターのみうらじゅんさん、日本美術コレクターのジョー・プライスさんら豪華審査委員による審査が行われました。不肖私、セバスチャン高木も和樂編集長として審査に参加させていただきました。(ちなみに和樂公式キャラクターのアンドリュー橋本もです!)
下は3歳上は87歳の”ジャクチュリアン”からご応募いただいた800以上の作品は、どれも力作ばかりで審査員一同びっくり! 塗るだけでは飽き足らず、トラをビーズでデコったり。毛糸をあしらったり、エッチングで色を削り出したり、もうほんと、若冲もびっくり!な力作ばかりです。
作品を見た審査員の方も、「このぬりえのスマホケースがほしい!」(おかざき真里)、「若冲も喜んでいるでしょう」(ジョー・プライス)、「毛糸って手があったかと若冲も悔しがるよ!きっと」(みうらじゅん)と言うようにレベルの高さに圧倒された様子でした。
各審査員による受賞作と応募作品の一部は上野動物園のこども動物園曲屋にて一部展示されますが、展示パネルはスタッフの手作り。私の展示見本を見てその圧倒的な汚さ感に不安を覚えた審査員のおかざき真里さんは、なんと!ご自身でパネルを製作しました。そんな秘話もある展示に先駆けて作品を少しご紹介しましょう。ほんと、若冲がこれを見たらどう思うでしょう?
じゃくちゅうのぬりえを塗ってみたくなったらこちらをどうぞ!
「若冲ぬりえどうぶつえん」
若冲の大作「動植綵絵」をぬりえで楽しめる決定版です。
https://www.shogakukan.co.jp/books/09682217
「じゃくちゅうぬりえコンテスト」の応募作は「100%若冲!」のフェイスブックページからもご覧いただけます。
https://www.facebook.com/jakuchu100/
小学館「100%若冲!」プロジェクト×恩賜上野動物園
「じゃくちゅうぬりえコンテスト」作品展示
展示期間:2016 年8 月9 日(火)~8月31日(水)
開催場所:恩賜上野動物園こども動物園曲家
展示内容:「じゃくちゅうぬりえコンテスト」受賞作品、および、応募作品の一部
恩賜上野動物園
東京都台東区上野公園9−83
原淳太くん 3才の作品。指先に絵の具をつけて描きました。好きな色をいっぱいつかったとのコメント付きです。いやはや末恐ろしいですねぇ!私なんて3歳の頃はまだ、すみません、何にも覚えていません。
でたー! めらめライオンならぬめらめトラ。巨人の星も真っ青な作品は山科知穂さんによるもの。青いトラ、周りの炎のような赤、下に散らされた黄色がたまりません!
「神は細部に宿る」。建築家のミース・ファンデルローエこう言いました。私はこのA-TyNさんの作品を見たときこの言葉を思い出しました。なんという細やかな作業でしょう!
なんだこの色彩感覚は! ”色彩の魔術師” アンリ・マティスも”びっくりポンやわ”な作品は宮内禎高さん。どうやって色を選んだのか、私にはさっぱりわかりません。
ちなみに私のぬりえは「若冲がぬりえになった!」でご覧いただけますが、その違いに圧倒されますよ!
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石田能里子さんの作品は一見王道に見えますが、よーく眼を凝らすと一ます一ますが、グラデーションや升目描きになってますよ! こんな正面から若冲に挑んだ作品もいいですよね!
というように800以上の応募作がどれもこれもアイディアに満ち溢れたものばかり! 8月9日〜8月31日は上野動物園こども動物園へGO!