Travel

2024.11.11

昔と今がほどよく混ざる、アートな〝暮らし〟を。「奈良町宿 紀寺の家」【大人が選ぶ〝奈良ステイ〟1】

歴史的観光地にもかかわらず、実は宿泊客が少ないといわれる奈良。 でも最近は、昔の建物が改装されていたり、古都が一望できたり、鹿を見ながら朝食をいただけたりと、奈良の歴史や文化と触れ合える、稀有な体験が叶う宿が増えているのです。 「この宿に泊まるために奈良に行きたい!」と、思うような、今、絶対に訪れたい5つの宿を厳選しました。

左/「奈良町宿 紀寺の家」の玄関を開けると、アーティスト・町谷武士(まちやたけし)さんの作品がお出迎え。軽やかに、アートを取り入れる生活を提案。右/もともとは土間だったところを、寝室に改修。北欧家具を並べて、洋の要素を加えている。ベッドスローも開業時に手づくりしたもの。

昔と今がセンスよく共存する〝暮らし〟を旅する宿「奈良町宿 紀寺の家」

町家や古民家の改修を手がける建築事務所が、奈良に住まうように旅してほしいと、13年前に宿をスタート。
閑静な住宅街である紀寺町(きでらちょう)に残された、築100年以上の町家群を、趣の異なる5棟に改修しました。

建物の雰囲気はそのままに、北欧家具や現代アートを取り入れるなど、今の暮らしに合うしつらえも。
昔と今がほどよく混ざるバランスのよさに、宿泊客も肩ひじ張らず、心地よく過ごすことができます。

さらに朝食には、近くの田んぼで自ら育てている玄米を使用。
梅干しや味噌も自家製と、ていねいで温かみのあるおもてなしにも、心が和みます。

ふだんからこんな暮らしができたなら…帰宅後も自分の生活を見つめ直したくなる、記憶に残る宿といえそうです。

宿では朝食のみが提供される。旬の野菜を中心に、焼き魚や味噌汁など。うつわは骨董や作家もので、漆の椀は赤木明登(あかぎあきと)さんが、この宿のために制作したものだそう。

泊まらなければ見ることができない、そんな景色に出合えます!

左・アイキャッチ画像/「奈良町宿 紀寺の家」の一棟「前庭(まえにわ)の町家 」の居間。部屋に入った途端に感じる畳の香りに、懐かしさが込み上げる。床の間には現代アーティスト・呉本俊松(くれもととしまつ)さんの石榴(ざくろ)の絵が。季節ごとにアートは変わるそう。右/「前庭の町家」には、唯一、庭に面した掘りごたつ式の書斎が。旅の思い出を記したり、大切な人へ絵はがきを書いたり。思い思いの時間を過ごすのに最適。

奈良の住民になった気分で過ごしてね♡

同じ敷地内に5棟の町家が並んでいる。どれもが個性豊かなので、選ぶ楽しみも。

DATA「奈良町宿 紀寺の家」

「ならまちやど きでらのいえ」
住所:奈良県奈良市紀寺町779
電話:0742-25-5500
料金:1泊朝食付き24,200円~(税込)/2~3名1室利用の場合の1名料金。宿泊は13歳以上のみ。
公式サイト:https://machiyado.com/
※2024年10月現在、予約受付を一時停止中。

撮影/伊藤 信 構成/湯口かおり、後藤淳美(本誌)
※本記事は雑誌『和樂(2022年12月・2023年1月号)』の転載です。
※掲載した価格は2024年10月現在のもので、税込です。

Share

和樂web編集部

おすすめの記事

「日帰りなんてマジカ」ポスターを勝手に検証!実際に奈良に泊まってみた結果は…?

東郷 カオル

天平美人が現代によみがえった!服・髪・メイクなど奈良時代の美の秘訣大解剖

いずみゆか

自分史上最高級の肌に! 石井美保さんがライン使いする「クレ・ド・ポー ボーテ」の最高峰スキンケア「シナクティフ」

PR 和樂web編集部

【奈良】もう悪役とは呼ばせない!森を壊すどころか育てるのに役立っていた吉野杉の割り箸

伊藤 公一

人気記事ランキング

最新号紹介

12,1月号2024.11.01発売

愛しの「美仏」大解剖!

※和樂本誌ならびに和樂webに関するお問い合わせはこちら
※小学館が雑誌『和樂』およびWEBサイト『和樂web』にて運営しているInstagramの公式アカウントは「@warakumagazine」のみになります。
和樂webのロゴや名称、公式アカウントの投稿を無断使用しプレゼント企画などを行っている類似アカウントがございますが、弊社とは一切関係ないのでご注意ください。
類似アカウントから不審なDM(プレゼント当選告知)などを受け取った際は、記載されたURLにはアクセスせずDM自体を削除していただくようお願いいたします。
また被害防止のため、同アカウントのブロックをお願いいたします。

関連メディア