【ルイ・ヴィトン】細やかに配されたクリスタルが高貴な輝きを生み出して

背景は「正倉院」文様の唐紙。蝶や鳳凰などが舞い、雅で瑞兆が現れる様子を描く。
約250ものパーツを、何百もの工程を経て組み立て、ひとつひとつのバッグの完成へと至る、匠の技が凝縮された“ルイ・ヴィトン”のアイコン「カプシーヌ」。なかでも「MINI」は、その優美なフォルムとコンパクトなサイズ感が、イブニングシーンや和装の際のバッグとしても、人気を博しています。
砂漠の光の変化から着想を得たという、デザートサンドカラーのサテン地には、職人が10時間以上をかけて、スワロフスキークリスタルをひと粒ずつ装飾。大きさの異なるクリスタルが織りなす複雑な輝きで、モノグラム・パターンを立体的に描き、より特別感のあるデザインに仕上げています。
LVイニシャルの縁取りやハンドルをつなぐ金具はゴールド調に。華やかでいながら幅広い装いになじむ、ディテールの調和も見事です。
Close-up!

大きさの異なるクリスタルで、モノグラム・パターンを正確に表現。
【エルメス】あでやかな姿はそのままに耐久性も備えた逸品

普遍的な存在として君臨し続ける“エルメス”のシルクスカーフ。美しい図案は、工房にある7万5千色以上のカラーレシピを用い、色ごとに版を分けながら、伝統的なシルクスクリーン技術でプリント。芸術性の高さはもちろん、自在なアレンジが叶うアイテムとして愛されていますが、その自由さが発展して生まれたのが、このバッグ「シルキーシルク」です。
プリントされたシルクツイルに無地のシルクを貼り合わせ、耐久性を向上させた点が、このバッグの新技術。さらにプレタポルテに採用されている「バータック・ステッチ」技法を取り入れ、使用時に負担がかかる部分を補強。エレガントな佇まいはそのままに、実用性を高めています。
軽量で持ち運びにも優れて。スーツケースに忍ばせれば、旅先での心強い相棒になってくれそうです。
【フェンディ】贅沢なユーモアを演出する煌びやかなスパンコール

背景の唐紙は「観世水」。水が渦巻く様子を図案化した、未来永劫の意味が込められた吉祥文様。
2008年の誕生以来、メゾンを代表するバッグとして愛され続ける「ピーカブー」。ワンハンドルの両サイドが2層になった構造が特徴的ですが、この春、内側にドラマティックなスパンコールが配された、「ピーカブー インナービューティー」が登場しました。
煌めく水面のようなアクアマリンブルーのスパンコールは、楕円や流線形と独特な形をしており、片方の収納部分の内側すべてに、手作業で縫い付けられています。この装飾だけで作業は55時間以上を要し、いかに手が込んでいるかを証明。留め具を閉めている際にはシックな佇まい、しかしながらいざ開けると、予期せぬ華やぎが顔をのぞかせ、一瞬にして違うムードに。
高い芸術性の中にも遊び心が見え隠れし、楽しみの中に真の豊かさがあることを、表すかのようです。
Close-up!

複雑な装飾は、ブランドの中でも最も熟練した職人の手仕事によるもの。
【ボッテガ・ヴェネタ】小さなお家を編み込みで模した愛らしい逸品

バッグに描かれているのは、小さなお家。立体的なノット型の金具がアクセントの「アンディアーモ」に、レザーの編み紐を縫い付けることで、手仕事感溢れる、唯一無二のバッグへと変貌しました。玄関のドアや窓、ピンクや赤の花が咲いた植木鉢は、まるで幼少期にスケッチブックに描いた絵のよう。懐かしさに満ちたデザインは、和樂読者の心に、強く響くのではないでしょうか。
“ボッテガ・ヴェネタ”といえば、レザーの編み込み技法に長けたブランド。“レザー3Dエンブロイダリー”と呼ばれるこの表現は、職人たちがまず、約0.2㎝という極細のレザーを編んで1㎝幅の紐をつくり、さらにそれを長い時間をかけて本体に縫い付けていくことで、完成させていきます。縫い付けが、編み紐の切れ目がわからないよう美しく仕上がっているところにも注目。レザーを自在に操ることができる、世界トップクラスの技術の賜物です。
Close-up!

横から見ると、縫い付けられた編み紐の立体感がよりわかる。
問い合わせ先
ルイ・ヴィトン 公式サイト
https://jp.louisvuitton.com
エルメス 公式サイト
https://www.hermes.com
フェンディ 公式サイト
https://www.fendi.com
ボッテガ・ヴェネタ 公式サイト
https://www.bottegaveneta.com
※本記事は雑誌『和樂2026年(4・5月号)』の転載です。
※価格表記はすべて税込です。
※価格は2026年2月28日時点の価格です。

