Gourmet
2019.09.27

六花亭の人気商品!お取り寄せNG、お土産におすすめ、北海道限定の「ポテチ」はどんな味?

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北海道帯広市に本社を構える「六花亭(ろっかてい)」。
デパートなどで開催される北海道物産展でも、ひときわ賑わいを見せる日本中で人気の製菓メーカーです。

誕生から40年以上のロングセラーである「マルセイバターサンド」をはじめとした数々のお菓子の美味しさはもちろんのこと、地元の草花が描かれた可愛らしい包装紙も魅力です。

私もそんな六花亭ファンの1人。
先日、北海道で六花亭帯広本店と、花柄包装紙に描かれた草花でいっぱいの「六花の森」を訪ねました。

六花亭 帯広本店

六花亭帯広本店。エントランスには、包装紙柄のマスキングテープのオブジェが飾られていました。かわいい!

バター香る六花の森

六花の森。小川が流れる森の中にはクロアチアの古民家を移築した美術館が点在しています。同社のビスケット工場のそばにあるので、バターの甘い香りが森中に広がっていました。どこかにお菓子でできた家が見つかりそう……と、おとぎの国に迷い込んだような気分になりました。

六花亭には、北海道でのみ購入できる商品があるのだそう。
心躍らせての訪問で、さっそく目に飛び込んできたのがこちら!

山積みされた六花亭ポテチ

山積みされた六花亭柄の袋……

お取り寄せNGのポテトチップス

袋の中身は、なんと「ポテトチップス」。

六花亭ポテチ

パッケージ正面に文字は一切なく、六花亭の花柄のみ。洗練されたデザインは、ちょっとした手土産にも喜ばれそう。1袋60g 150円(税込)とお手頃です。12個入りのダンボールは1箱1,800円(税込)で販売されていました。

六花亭は甘いお菓子のお店というイメージでしたが、まさかスナック菓子もあるなんて……。驚きました。

ポテトチップスは「割れやすい」という理由から配送はしておらず、北海道内の一部の店舗でのみ販売されています。(お出かけの際は、文末の取扱店一覧をご参照くださいませ)

この土地でしか手に入らない上に、このかわいいパッケージ。北海道を訪れたら、ぜひ連れて帰りたい商品です。

素材の味を堪能できるシンプルさ

さて、喜び勇んで持ち帰った六花亭のポテチ。
お味はどうでしょう。

六花亭ポテチ

原材料は、国産のじゃがいも、米油、食塩のみ。

癖のない米油で揚げられていて、じゃがいもの味と香りをしっかりと感じられます。適度な厚みによるザクっとした歯ごたえも嬉しい。
塩加減もちょうどよくて、手作りのポテトチップスをいただいているようです。美味しい……。

「ただただシンプルなポテトチップスですので、食べ方もシンプルが良いかと思います」と広報の方にアドバイスをいただきましたが、シンプルな味付けがこんなに生きるポテチがあるなんて!と感激しながら、ペロリと平らげてしまいました。

なにしろお芋ですから、うっかりお野菜感覚でサラダの上に乗せても美味しそう。もちろん、ビールのおつまみにもぴったりです。秋の夜長に映画でも観ながらゆっくり過ごすリラックスタイムのお供にも……と、食べたくなるシーンがとめどなく思い浮かびます。

また北海道に行ったら買って帰ろう。

絵のコラージュで生まれたパッケージ

食べ終わった後の袋すら愛おしくて、名残惜しくなる六花亭のポテトチップス。
この可愛らしいパッケージの由来もご紹介しましょう。

六花亭ポテチ

ポテトチップスの袋にも描かれている包装紙の柄は、1961年(昭和36年)から使われ始めました。デザインしたのは、北海道出身の画家である坂本直行(さかもと なおゆき)氏。

直行画伯は7種類のパターンを制作。全部で69種類もの十勝ゆかりの山野草が描かれています。実はこの柄、描いた山野草を画伯自身が切り抜いてバラバラにし、改めて台紙の上にレイアウトして作られているのです。
1枚の台紙レイアウトの完成までに1週間もかかった大作なのだそう。

六花亭 包装紙

六花の森にある「花柄包装紙館」の室内。花柄包装紙の7種類の原画レプリカも展示されています。

北海道で生まれ開拓農民を経験し、花のいのちを知りつくしていた直行画伯。六花亭の包装紙は、同氏の「永遠の名デザイン」として使い続けられています。
(NHK連続テレビ小説「なつぞら」で、帯広の製菓店「雪月」の包装紙を描いた天陽くんのエピソードを彷彿とさせますね。)

まだまだたくさん!六花亭の北海道限定品

北海道限定の六花亭のお菓子は、ポテトチップスだけでなく、まだまだたくさんあります。今回私が味わった限定商品の中から、オススメのものを3つご紹介します!

現地ならではの贅沢!「できたて」のマルセイバターサンド

まずは、きっと誰もが食べたことのある人気商品「マルセイバターサンド」の現地ならではの楽しみ方を。
バター香る六花の森にあるカフェ「 六’café(ロッカフェ)」では、「できたて」を味わえます。

六’café

六花の森にある六’café。マルセイバターサンドの工場のお隣に位置しています。

出来たてマルセイバターサンド

できたてのバターサンド「六’Caféマルセイバターサンド」1個125円(税込)

クリームを挟んでしっとりと馴染ませる前のバタービスケットはサクサクの歯ごたえ。たっぷりのクリームに混ざったレーズンからは、ラム酒の香りが口の中でフワーっと広がります。至福。

出来たてマルセイバターサンド

包み紙には「バターは生きています」の文字!

出来たてマルセイバターサンド

機械でこねた生地を最後は職人が仕上げることで均等なサクサク感を生んでいるこだわりのバタービスケット。焼きたてのビスケットはパリッと二つに割れました。クリームの柔らかさとラムレーズンの存在感も嬉しい。

それぞれの香りと味がしっかりと感じられるのは出来立てならではの魅力。落ち着く前のお酒の風味が印象的で、いつものバターサンドとはまた違った「大人の贅沢」のような味わいを感じました。

濃厚なベイクドチーズケーキを挟んだ「雪こんチーズ」

続いては帯広本店にて。レジカウンター横に、なにやら魅力的なショーケースが。
帯広本店のショーケース

「雪やこんこ」という、六花亭の中でも私が特に好きなお菓子があるのですが、その北海道限定商品を見つけました。

雪やこんこ

「雪やこんこ」。ブラックココア入りのビスケットで、すっきりとした甘さのホワイトチョコレートをサンド。ビスケットの表面の模様は、冬の夜空から舞い降りる雪を表しているのだそう。

雪こんチーズ

こちらが限定商品の「雪こんチーズ」1個220円(税込)。普段の「雪やこんこ」より分厚い!

ビスケットの間に挟まれているのは、ベイクドチーズケーキ。
かじるとホロホロと崩れるビターなココアビスケットと、濃厚なチーズの甘さと塩気がぴったり!賞味期限は当日中ですが、オススメは2時間以内というのも頷けます。ビスケットの歯ざわり、チーズケーキの滑らかな口当たりと濃厚な味で攻め入られ、メロメロになりました。

賞味期限は3時間!「サクサクパイ」

「雪こんチーズ」と同じ棚に並んでいた商品にもう1つ気になるものがありました。

賞味期限3時間!サクサクパイ

「サクサクパイ」1個200円(税込)

シンプルで美味しそうな「サクサクパイ」。
何が気になったかと言うと、賞味期限が衝撃の短さだったのです。

賞味期限3時間!サクサクパイ

商品と一緒に渡される注意書き。さ…さんじかん!!

購入早々、店内のイートインスペースでさっそくいただきました。しっかりと分厚いパイ生地がサックサクに焼き上げられていて、かじるとパリパリっとほどけてクリームと混じり合います。パイに「歯ごたえあるお菓子の楽しさ」を感じたのは初めてかもしれません。
六花亭の「美味しく食べて欲しい」という思いが伝わってくる1品です。

地元の人に美味しいものを届けたい

日本全国で知られる六花亭ですが、店舗は北海道にしかありません。店舗では180種類の商品が販売されており、訪れると物産展やwebのお取り寄せでは見ることのない店頭だけの商品にたくさん出会います。

生ケーキのショーケース

帯広本店のショーケースに並ぶ生ケーキ。

六’caféのメニュー

六’café の限定メニュー。

また、どの商品もバラ売りがされており1個から購入可能です。価格も普段使いできるリーズナブルな設定で統一されています。
食材についても「美味しいかどうかが一番」がモットー。必ずしも北海道産にこだわらず、世界中から選りすぐりの食材を集めているのだそう。
「北海道土産」のお店ではなく、地元の人々に愛される身近な「おやつ屋さん」であり続ける六花亭。

2018年の震災の時には、震災当日からお店を開けて地元の人々を励ましました。地域に根を張り、地元の人々と共にあることを大切にする六花亭の姿勢が伺えます。

地元の人々のことを考えたお菓子づくりを続け、地域から愛されてきた六花亭だからこそ、数々のロングセラー商品が生まれ、地域を超えて私たちの舌と心を魅了するのかもしれません。

六花亭がつくる、北海道のおやつの味。
現地を訪れたら、ぜひ味わってみてください。

ポテトチップス取扱い店

2019年9月現在、下記のお店で販売されています。
札幌本店、小樽運河店、帯広本店、西三条店、六花の森、中札内美術村、新千歳空港内 小笠原商店

※記事内の価格、取扱店舗の情報は、2019年9月時点のものです。

六花亭 基本情報

店舗名: 六花亭 帯広本店
住所: 北海道帯広市西2条南9-6
営業時間: 9:00~19:00 ※2F喫茶室は11:00~17:30(定休:毎週水曜日)
公式webサイト: http://www.rokkatei.co.jp/

店舗名: 六’café(ロッカフェ)
住所: 北海道河西郡中札内村常盤西3線249-6(六花の森内)
営業時間: ※季節によって異なりますので公式サイトでご確認ください。
定休日: 無休(10月中旬~4月下旬は休館)
公式webサイト: http://www.rokkatei.co.jp/facilities/index2.html

店舗名: 中札内村美術村
住所: 北海道帯広市西2条南9-6
営業時間: ※季節によって異なりますので公式サイトでご確認ください。
定休日: 毎週水曜日
公式webサイト: http://www.rokkatei.co.jp/facilities/index.html

書いた人

淡路島生まれ、横浜育ち。海が見えると安心する。ある夏、腕に火傷を負って治療のため長袖必須に。猛暑に溶け落ちる窮地を浴衣に救われ涼しく過ごす。以来、昔ながらのものを日常に取り入れるのが面白くなり、入り口探しがライフワークとなる。紙でできたものと小さいものに目がない。旅先の美術館カフェでぼんやりする時間が好き。 https://linktr.ee/omata_shoko