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2020.02.06

これ全部、約1000円!旅行の前にメモっておきたい、47都道府県の伝統工芸品

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消えものお土産はもう飽きた。旅行・出張の手土産としてお菓子は職場で配るには最適ですが、「自分用にも長く愛用できるご当地の工芸品を買って帰りませんか」と提案したい! 「伝統工芸 青山スクエア」さんに撮影協力していただきましたが、こちらのショップのほか旅先でも探してみてくださいね。

旅先で伝統工芸品を買ってみよう

旅に出てその土地のお菓子や調味料を買うのって嬉しいですよね。でも、どんなにおいしいものでも食べたらなくなっちゃう(当たり前)。そこで、「旅先で伝統的工芸品を買い普段使いする」という暮らしの楽しみを見つけました。使うたびに、「これは○○のときに買ったんだよなー」など、思い出すのも幸せですよね。

そこで、この企画では、

1.伝統的工芸である
2.1000円前後で買える
3.出張カバンに入れてかさばらない

を条件に全国47都道府県のアイテムを選んでみました。おすすめは軽い紙ものや布もの。陶器や漆器でも、豆皿や箸置きなどの小物なら軽くて壊れにくいですよ。さすが、美しさとタフさを兼ね備えた伝統的工芸品。

さっそく次から、「紙もの・布もの」、「木工品」、「その他日用品」に分けてご紹介します。大量生産品ではないので品ぞろえや価格などは変わることがありますが、一期一会の精神で楽しんでください。ちょっとした小物でもその産地ならではの技術が光る小粋なアイテムを探しましょう!
※価格は税抜き。伝統工芸 青山スクエアにて2020年1月末取材時のものです。

軽くてかわいい「紙もの・布もの」

日本古来の手法で作られる和紙。大量生産ができる洋紙に実用品の地位を奪われてしまいましたが、温かな風合いを活かした愛らしい紙小物も続々誕生。同様に、紬(つむぎ)や絣(かすり)などの日本古来の織物も和装とともに衰退しましたが、こちらもハンカチなどの小物が広く好まれています。

【左列上から】
◆徳島県 阿波和紙 手もみ和紙ブックカバー/手もみでしわ加工をしており、手にやさしくフィットする。650円。
◆福岡県 久留米絣 ハンカチ/しっかりとした生地で、所有欲をしっかり満たしてくれる。900円。

【右列上から】
◆鹿児島県 本場大島紬 がま付キーホルダー/流行中のミニ財布に合わせて、硬貨はこちらにいかが。900円。
◆福井県 越前和紙 鳥の子名刺入れ/革製が主流だが、紙製でも強度は申し分なし。質感も楽しい。1700円。
◆島根県 石州和紙 本藍染しおり/日本屈指とも称される強さとやわらかな風合いを兼備。400円。

木工の国日本の技を感じる「木工品」

森林資源に恵まれた日本ならではの伝統的工芸といえば木工。木は削ったり磨いたり、つなぎ合わせたりすることで、さまざまな実用品や美術品に変化します。最近は若い職人の自由なアイデアにより、おしゃれなアイテムが生み出されています。

【左列上から】
◆神奈川県 箱根寄木細工 ピンブローチ/木の風合いと幾何学模様に心惹かれる。1300円(1個)。
◆大阪府 大阪唐木指物 紫檀菓子切り透かし彫り/透かし彫りとほどよいフィット感が手仕事の妙味。1000円。
◆兵庫県 播州そろばん カラー玉合格お守りそろばん/玉が「五か九にしかならないので[ごう]か[く]」。1200円。

【右列上から】
◆秋田県 樺細工 茶箕(さじ)・ひょうたん桜/抗菌作用に優れた桜の木の皮を使用。軽く使いやすい。600円。
◆山形県 天童将棋駒 根付/銀将、桂馬、絆などのバリエーションあり。縁起物や昇進祝いに人気。700円。
◆新潟県 加茂桐箪笥 カード立て(小)/驚くほど軽い桐を使用。200円というプチプラが嬉しい。
◆宮城県 宮城伝統こけし(鳴子) こまバラ/小さくカラフルなこまをインテリアのアクセントにいかが。350円(1個)。

暮らし・食まわりを彩る「その他日用品」

生活に必要な道具を作るために発展してきた伝統的工芸品。長い歴史の中で大陸伝来の文化も取り入れつつ、日本のライフスタイルに合わせて独自の進化を遂げました。そのため、暮らしにすっとなじむ便利な道具が満載。焼き物なら小皿や箸置きなどの小さなものを気軽に買って使ってみませんか。

【左列上から】
◆福島県 会津本郷焼 目皿(小)ブルー/わさびなどの薬味をおろしてそのまま食卓へ。709円。
◆愛知県 豊橋筆 イタチ実用書用/絵手紙や宛名書きなどのために、1本は持っておきたい。1200円。
◆岩手県 南部鉄器 鉄野菜・きゅうり/高価な鉄瓶は無理でも箸置きなら安価。煮物の鍋に入れれば鉄分プラス。700円

【右列上から】
◆長崎県 波佐見焼 墨はじき箸置/「墨はじき」という白抜きの技法が使われている。1000円。
◆香川県 香川漆器 フォーク/「漆は赤や黒」という思い込みを一新。1100円。スプーンは1000円(各1本)。
◆東京 江戸木目込人形 珠かざり/ひな人形に添える愛らしいつるし飾り。ストラップ使いもOK。1450円。

伝統的工芸品ってなんだろう?

「伝統的工芸品」として経済産業省の指定を受けるには、「技術・技法が100 年以上の歴史を有する」などの条件を満たす必要があります。全235品目のうち、「伝統工芸 青山スクエア」では130品目ほどを扱っています。

宮本愛子さんと吉澤果菜子さんは、次のように教えてくれました。

「高度成長期に入ってから、ライフスタイルの変化とともに伝統的工芸品のニーズが低下。公害や大量消費などの問題も発生する中で、国の取り組みとして『伝統的工芸品産業を立て直し、将来にわたって受け継いでいこう』という動きが生まれました。私たちの使命は、産地支援や需要開拓に取り組みつつ、お店で一般の方に実物を見て、使っていただき普及すること。二週間おきの特別展や伝統工芸士を招いての実演なども行っています」。

今回紹介できなかったものもありますが、以下の表に経済産業大臣指定「伝統的工芸品」235品目をまとめました。※2019年11月20日時点。

北海道:二風谷イタ 二風谷アットゥシ
青森 :津軽塗
岩手 :南部鉄器 岩谷堂箪笥 秀衡塗 浄法寺塗
宮城 :宮城伝統こけし 雄勝硯 鳴子漆器 仙台箪笥
秋田 :樺細工 川連漆器 大館曲げわっぱ 秋田杉桶樽
山形 :山形鋳物 置賜紬 山形仏壇 天童将棋駒 羽越しな布
福島 :会津塗 大堀相馬焼 会津本郷焼 奥会津編み組細工 奥会津昭和からむし織
茨城 :結城紬 笠間焼 真壁石燈籠
栃木 :結城紬 益子焼
群馬 :伊勢崎絣 桐生織
埼玉 :江戸木目込人形 春日部桐箪笥 岩槻人形 秩父銘仙 行田足袋
千葉 :房州うちわ 千葉工匠具
東京 :村山大島紬 東京染小紋 本場黄八丈 江戸木目込人形 東京銀器 東京手描友禅 多摩織 江戸和竿 江戸指物 江戸からかみ 江戸切子 江戸節句人形 江戸木版画 江戸硝子 江戸べっ甲 東京アンチモ二ー工芸品 東京無地染 江戸押絵
神奈川:鎌倉彫 箱根寄木細工 小田原漆器
新潟 :塩沢紬 小千谷縮 小千谷紬 村上木彫堆朱  本塩沢 加茂桐箪笥 新潟・白根仏壇 長岡仏壇 三条仏壇 燕鎚起銅器 十日町絣 十日町明石ちぢみ 越後与板打刃物 新潟漆器 羽越しな布 越後三条打刃物
山梨 :甲州水晶貴石細工 甲州印伝 甲州手彫印章
長野 :信州紬 木曽漆器 飯山仏壇 松本家具 内山紙 南木曽ろくろ細工 信州打刃物
岐阜 :飛騨春慶 一位一刀彫 美濃焼 美濃和紙 岐阜提灯
静岡 :駿河竹千筋細工 駿河雛具 駿河雛人形
愛知 :有松・鳴海絞 常滑焼 名古屋仏壇 三河仏壇 尾張仏具 豊橋筆 赤津焼 岡崎石工品 名古屋桐箪笥 名古屋友禅 名古屋黒紋付染 尾張七宝 瀬戸染付焼 三州鬼瓦工芸品
三重 :伊賀くみひも 四日市萬古焼 鈴鹿墨 伊賀焼 伊勢形紙(用具)
富山 :高岡銅器 井波彫刻 高岡漆器 越中和紙 庄川挽物木地(材料) 越中福岡の菅笠
石川 :加賀友禅 九谷焼 輪島塗 山中漆器 金沢仏壇 七尾仏壇 金沢漆器 牛首紬 加賀繍 金沢箔(材料)
福井 :越前漆器 越前和紙 若狭めのう細工 若狭塗 越前打刃物 越前焼 越前箪笥
滋賀 :彦根仏壇 信楽焼 近江上布
京都 :西陣織 京鹿の子絞 京仏壇 京仏具 京漆器 京友禅 京小紋 京指物 京繍 京くみひも 京焼・清水焼 京扇子 京うちわ 京黒紋付染 京石工芸品 京人形 京表具
大阪 :大阪欄間 大阪唐木指物 堺打刃物 大阪仏壇 大阪浪華錫器 大阪泉州桐箪笥 大阪金剛簾 浪華本染め
兵庫 :播州そろばん 丹波立杭焼 出石焼 播州毛鉤 豊岡杞柳細工 播州三木打刃物
奈良 :高山茶筌 奈良筆 奈良墨
和歌山:紀州漆器 紀州箪笥 紀州へら竿
鳥取 :因州和紙 弓浜絣 出雲石燈ろう
島根 :出雲石燈ろう 雲州そろばん 石州和紙 石見焼
岡山 :勝山竹細工 備前焼
広島 :熊野筆 広島仏壇 宮島細工 福山琴 川尻筆
山口 :赤間硯 大内塗 萩焼
徳島 :阿波和紙 阿波正藍しじら織 大谷焼
香川 :香川漆器 丸亀うちわ
愛媛 :砥部焼 大洲和紙
高知 :土佐和紙 土佐打刃物
福岡 :小石原焼 博多人形 博多織 久留米絣 八女福島仏壇 上野焼 八女提灯
佐賀 :伊万里・有田焼 唐津焼
長崎 :三川内焼 波佐見焼 長崎べっ甲
熊本 :小代焼 天草陶磁器 肥後象がん 山鹿灯籠
大分 :別府竹細工
宮崎 :本場大島紬 都城大弓
鹿児島:本場大島紬 川辺仏壇 薩摩焼
沖縄 :久米島紬 宮古上布 読谷山花織 読谷山ミンサー 壺屋焼 琉球絣 首里織 琉球びんがた 琉球漆器 与那国織 喜如嘉の芭蕉布 八重山ミンサー 八重山上布 知花花織 南風原花織 三線

実用美に満ちた伝統的工芸品。惜しまずどんどん使うことで、しみじみとしたよさを実感できるのがいいところ。旅先でその土地のものを選んでもいいし、たまたま出会った工芸品をきっかけにその土地に出かけるのもいいもの。世界がぐっと広がりますよ。

◆取材・撮影協力=伝統工芸 青山スクエア
東京都港区赤坂8-12-2
https://kougeihin.jp/

書いた人

出版社勤務後、編プロ「ミトシロ書房」創業。著書に『入りにくいけど素敵な店』『似ている動物「見分け方」事典』など。民謡、盆踊り、俗信、食文化など、人の営みや祈りを感じさせるものが好き。四柱推命・易占を行い、わりと当たる。