平安時代の初め、嵯峨天皇は自然豊かな嵯峨野の地を愛し、離宮を建立。そこにはいつしか貴人たちが集い、風雅な文化が華開きました。京都を旅するなら、少し足を延ばして四季折々の景観が楽しめる嵯峨野と、御所風の佇まいが美しい大覚寺へ。イタリアの高度な職人技から生まれる「マリナ リナルディ」の服が、格式のある場所にふさわしい品格を与えてくれます。
イタリア伝統のテーラーリング技術が生み出す「マリナ リナルディ」の最新コレクションを纏って「大覚寺」へ
晩秋の旅に欠かせない、軽く暖かなロングコート

上質のワードローブに身を包んで、嵯峨野を旅する
大覚寺境内の東に位置する「大沢池」は、日本最古の人工の林泉(林や泉水などのある庭園)で、国の名勝に指定されている。嵯峨天皇が離宮嵯峨院を造営するにあたり、中国の洞庭湖を模してつくらせた。これからの季節、旅にはシルエットの美しい軽やかなコートが欠かせない。バージンウールのみを使用したダブルフェイスのロングコートは、まさに理想の一着。コート¥295,900・ブラウス¥57,200・パンツ/参考商品・レザーネクタイ¥61,600・ブローチ¥14,300(マックスマーラ ジャパン〈マリナ リナルディ〉) 靴/スタイリスト私物
あらゆるシーンで華やぐツイードジャケットは永遠

悠久の時を超えて御所の雅やかな趣を伝える「村雨の廊下」に佇んで…
縦の柱を雨に、直角に曲がる回廊を稲光にたとえた「村雨の廊下」。天井は刀が振り上げられないように低く、床はうぐいす張りになっている。格式のある場所を訪れる旅には、ジャケットがあると安心。ツイード素材で長めの着丈を選べば、カジュアルなアレンジも楽しめる。ツイード柄のシルクブラウスを合わせて、装いをよりエレガントで華やかに。ジャケット¥158,400・ブラウス¥111,100・パンツ¥102,300(マックスマーラ ジャパン〈マリナ リナルディ〉)
素材と仕立てにこだわって、真に美しいジャケットを

重厚でいて壮麗な「勅使門」、名匠による障壁画が示す、門跡寺院の特別な美
勅使の来山など、特別なときにのみ開かれる「勅使門」。大覚寺の格式高い四脚門で、「唐門」とも呼ばれる。晩秋の旅に似合う、キャメルのワントーン・コーディネート。シンプルなジャケットこそ、上質の素材と仕立てにこだわった選択を。オーバーサイズの着こなしが、今季の気分。ジャケット¥268,400・タートルニット¥50,600・スカート¥83,600(マックスマーラ ジャパン〈マリナ リナルディ〉) イヤリング¥682,000(ブチェラッティ) グローブ、ブーツ/スタイリスト私物
優美なワンピースで、格調高い「牡丹の間」へ

門跡寺院特有の建物である「宸殿」(重要文化財)。その「牡丹の間」を飾る18面の障壁画は、桃山時代から江戸時代初期にかけて活躍した絵師、狩野山楽によるもの。気品に満ちた黒のワンピースは、適度な透け感が軽やか。シルクシフォンを模したポリエステル素材でシワになりにくく、旅先でのドレスアップに重宝する。ワンピース¥102,300(マックスマーラ ジャパン〈マリナ リナルディ〉) イヤリング¥473,000・リング¥946,000(ブチェラッティ)
※通常、室内に立ち入ることはできません。今回は、特別な許可をいただいて撮影しています。
’60年代風のスタイルを再解釈してモダンに昇華

自然との調和を重んじた平安貴族の美意識を宿す、寝殿造の「宸殿」にて
江戸時代、御水尾天皇より下賜され、大覚寺に移築された「宸殿」の建物。見事な障壁画で飾られた4つの部屋で構成されている。その広縁に佇むと、四季の移ろいを身近に感じることができる。ダークネイビーのコートは、考え抜かれたデザインと着心地のよさが魅力。’60年代風のスタイルでも、アームホールは広く、身頃もゆったりとられている。それでいて、ボタン位置は高めにするなど、スタイルをよく見せる工夫も…。コート¥191,400・パンツ¥50,600(マックスマーラ ジャパン〈マリナ リナルディ〉) 帽子/スタイリスト私物
今、世界で注目される素材「エコファー」の魅力とは?
現在、世界では毛皮製品に対する考え方に大きな変化が起きています。毛皮製品の需要は2006年のピーク時から減少を続け、毛皮動物の飼育を禁止する法律が施行されてからは、特にその傾向が強くなりました。そうした世の流れは、世界のファッションブランドをも動かし、今や、多くのトップブランドがリアルファーを製品に使用しないことを宣言。「マリナ リナルディ」が属すマックスマーラ グループも、その考えに賛同しています。
そんな状況のなか、ファッションブランドの多くが高品質のフェイクファーに注目。その開発は飛躍的に進み、最近は本物と見紛うほどのフェイクファーが存在しています。それを実際に手に取ってみると、見た目も肌触りも驚くほどリアル。違うのは軽さとお手入れのしやすさだけかもしれません。
「マリナ リナルディ」では、100%ポリエステルを用いてつくられるフェイクファーを「エコファー」と呼び、それを服だけでなく、バッグなどのファッション小物でも展開。年を追うごとに、アイテムの数を増やしてきました。おしゃれで機能的な製品がより充実した今シーズン、そこから厳選したアイテムをご紹介します。
リバーシブルのムートン風コートが軽くて秀逸!

見た目も肌触りも、ほぼムートンと変わらない高品質のポリエステル・スエードを用いたコート。リバーシブルで2パターンの着こなしが楽しめるため、旅のアウターにも最適。そして、暖かさはもちろん、その軽さはなんといっても魅力! コート¥99,000(マックスマーラ ジャパン〈マリナ リナルディ〉)
トートにもショルダーにも、簡単に変化!

エコファーを用いた2WAYバッグは、そのまま大きめのトートバッグとして使用できるほか、ふたつ折りにしてショルダーバッグやクラッチにも。ジェンダーレスで愛用でき、圧倒的なボリュームも装いのモードなアクセントに。バッグ¥52,800(マックスマーラ ジャパン〈マリナ リナルディ〉)
こだわりのポイントはここ!

左/ファー職人の技術力が試される、素材を接ぎ合わせた部分。職人たちはすでにポリエステル・スエードの特徴を熟知しているため、仕上がりの美しさは完璧。
中央/上からも下からも開閉ができるため、コーディネートの幅が広がるダブルジップ。ボタンやホックよりも機能的で、スポーティなデザインが洗練された印象に。
右/想像以上に便利な大きめのポケット。わずかにマチもとられ、スマートフォンや小さめの財布なら余裕で収まる。リバーシブルの両面にあるのもうれしい!
問い合わせ先
マックスマーラ ジャパン 0120-030-535
撮影/熊澤 透(人物)、小池紀行(CASK、静物)
スタイリスト/押田比呂美 ヘア&メーク/川原文洋(UM)
モデル/熊沢千絵 撮影協力/大覚寺
※この特集での価格表記は、すべて税込価格です。
※本記事は『和樂』2024年12月,2025年1月号の転載です
※価格は2024年11月1日時点のものです
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