2017年夏の美術展といえばこれ。幽霊・妖怪画展覧会6の見どころをご紹介

2017年夏の美術展といえばこれ。幽霊・妖怪画展覧会6の見どころをご紹介

目次

この夏は、幽霊や妖怪たちが全国で大活躍。鬼や閻魔大王が描かれる地獄絵も、妖怪画の源流といわれています。こうした怖い絵には、私たち日本人の豊かなイマジネーションが表れているのでしょう。「怖いもの見たさ」という言葉どおり、恐怖への好奇心は永遠。暑気払いをかねて、美術館へ足を運んでみてはいかがですか。

秋田県立博物館

特別展 妖怪博覧会〜秋田にモノノケ大集合!〜

【7月15日(土)〜8月27日(日)】

秋田といえば民俗行事「なまはげ」が伝えられてきた地域。なまはげは、悪事を諫(いさ)め、災いを祓(はら)いにやってくる異形(いぎょう)の神で、鬼のような扮装をしています。妖怪は、時代や地域によって伝承の内容や姿を変化させました。
DMA-百鬼夜行絵巻(国立歴史民俗博物館蔵)「百鬼夜行絵巻」国立歴史民俗博物館蔵

本展は県内の絵画史料や冊子とともに、魅力的な妖怪について考察。「久保田城下百物語」(秋田県公文書館蔵)「ムジナの書」(秋田市専念寺(せんねんじ)蔵)などを紹介します。

秋田県立博物館 企画展示室

住所 秋田県秋田市金足鳰崎字後山52
開館時間 9時30分〜16時30分
休館日 月曜(8月14日は開館)
入館料 500円

三井記念美術館

特別展 地獄絵ワンダーランド

【7月15日(土)〜9月3日(日)】

水木しげるの絵本『水木少年とのんのんばあの地獄めぐり』の原画で、八大地獄を巡るところからスタート。南宋(なんそう)時代に描かれた「六道絵」【地獄・餓鬼・畜生(ちくしょう)・阿修羅(あしゅら)・人(じん)・天(てん)のそれぞれを描写 新知恩院(しんちおんいん)蔵】をはじめ、熊野比丘尼(くまのびくに)が絵解きをして持ち歩いたといわれる「熊野観心十界曼荼羅(かんじんじっかいまんだら)」(日本民藝館蔵)など、さまざまな展開を見せた地獄にまつわる絵画を展示。
スクリーンショット 2017-06-30 10.34.20「六道絵」6幅のうちの2幅「地獄」(右)と「阿修羅」(左)南宋時代、重要文化財滋賀・新知恩院蔵(8月8日〜9月3日の後期展示)

どこか笑える民衆的な地獄絵や十王(じゅうおう)像とともに、憧れの極楽へと誘います。

三井記念美術館

住所 東京都中央区日本橋室町2-1-1 三井本館7F
開館時間 10時〜17時(入館は16時30分まで)、毎週金曜日は19時まで(入館は18時30分まで)
休館日 月曜(7月17日は開館、翌日休館。8月14日は開館)
入館料 1,300円

太田記念美術館

特別展 月岡芳年 妖怪百物語

【7月29日(土)〜8月27日(日)】

月岡芳年(つきおかよしとし)は幕末から明治にかけての浮世絵師です。武者絵(むしゃえ)、歴史画、美人画など幅広いジャンルの作品を手がけて第一線で活躍し、また凄惨(せいさん)な「血みどろ絵」を描いたことでも知られています。
DMA-①月岡芳年「和漢百物語 頓欲ノ婆々」太田記念美術館蔵

自身も幽霊を見たという逸話が残る芳年は、妖怪が登場する浮世絵も数多く制作しました。この展覧会では「和漢百物語(わかんひゃくものがたり)」や「新形三十六怪撰(しんけいさんじゅうろっかいせん)」などのシリーズのほか、代表的な妖怪画約100点が並びます。ダイナミックな楽しい浮世絵で、暑い夏をひんやりと楽しんで。

太田記念美術館

住所 東京都渋谷区神宮前1-10-10
開館時間 10時30分〜17時30分(入館は17時まで)
休館日 月曜
入館料 1,000円

全生庵

幽霊画展

【8月1日(火)〜31日(木)】

山岡鉄舟(やまおかてっしゅう)が開いた臨済宗(りんざいしゅう)のお寺、全生庵(ぜんしょうあん)では、毎夏の1か月間、落語家の三遊亭圓朝(さんゆうていえんちょう)が蒐集(しゅうしゅう)した幽霊画の掛け軸約40幅を公開しています。
DMA-P23-02 ??? 延 - 海坊主歌川芳延(よしのぶ)「海坊主(うみぼうず)」全生庵蔵

怪談噺(かいだんばなし)が得意だった圓朝のコレクションは、伝円山応挙という作品から歌川広重や鰭崎英朋(ひれざきえいほう)、伊藤晴雨(いとうせいう)、柴田是真(しばたぜしん)など、ほかに類のない質量を誇ります。これほどの幽霊画をいっぺんに見られるのは、全国広しといえども全生庵だけかもしれません。鑑賞者の7割が女性とのこと。8月11日の圓朝忌には盛大な供養や落語の会も行われています。

全生庵

住所 東京都台東区谷中5-4-7
開館時間 10時〜17時(入館は16時30分まで)
休館日 無休
入館料 500円

奈良国立博物館

1000年忌特別展 源信 地獄・極楽への扉

【7月15日(土)〜9月3日(日)】

平安時代の天台僧(てんだいそう)・恵心僧都源信(えしんそうずげんしん)は、若くして比叡山(ひえいざん)に入り、研究に打ち込みました。よく知られているのは、極楽往生についてやさしく説明した『往生要集(おうじょうようしゅう)』。以後、これをもとに宗派を超える多くの美術が生まれました。
DMA-04 国宝 地獄草紙(奈良国立博物館)「地獄草紙」平安〜鎌倉時代(12世紀)、国宝奈良国立博物館蔵 (8月8日〜9月3日の後期展示)

本展は、特に地獄と極楽にまつわる仏教美術を紹介。「六道絵」全15幅【聖衆来迎寺蔵(しょうじゅらいごうじ)】をはじめとした国宝約30点、重要文化財約65点をふくむ約140点を通して、後世に大きな影響を与えた源信の功績を振り返ります。

奈良国立博物館 東新館・西新館

住所 奈良県奈良市登大路町50
開館時間 9時30分〜18時(入館は閉館30分前まで)、毎週金・土曜日と8月6日(日)〜15日(火)は19時まで
休館日 月曜(7月17日は開館、翌18日は休館。8月14日は開館)
入館料 1,500円

美術館「えき」KYOTO

ゴールドマンコレクションこれぞ暁斎!世界が認めたその画力

【開催中〜7月23日(日)】

東京で大きな話題を集めた河鍋暁斎の展覧会が京都に巡回中。明治のはじめ、暁斎は浮世絵の番付で一番をとりました。そんな彼の評判を聞いて弟子入りしたのが、イギリスからやってきた建築家のジョサイア・コンドルです。
DMA-《鍾馗と鬼》「鍾馗(しょうき)と鬼」明治15(1882)年、紙本着彩、金泥イスラエル・ゴールドマン コレクション Israel Goldman Collection, LondonPhoto:東北芸術工科大学 杉山恵助

コンドルは暁斎のことを「すべての日本画法の技術に通じた達人」と讃えました。本展は、世界屈指の暁斎コレクターとして知られるイスラエル・ゴールドマン氏所蔵の作品を展示。暁斎が描いたユーモアたっぷりの妖怪・幽霊画をどうぞお見逃しなく。

美術館「えき」KYOTO

住所 京都府京都市下京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町ジェイアール京都伊勢丹7F
開館時間 10時〜20時(入館は閉館の30分前まで)
休館日 無休
入館料 1,000円

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