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2023.08.02

笹の香りが涼を呼ぶ! 明治15年創業「塩芳軒」の「笹水羊羹」【ひんやり! つるん! 水ようかんの名店】

シリーズ「ひんやり! つるん! 水ようかんの名店」でご紹介する東西7軒は、手づくりの生菓子を中心に商いをしている店。今回は「塩芳軒(しおよしけん)」をご紹介します。

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笹の青い香りが蒸し暑い京都に涼を呼ぶ
塩芳軒の「笹水羊羹」

夏ならではの風情を愛でるのも、日本で生まれた涼菓の楽しみ。こと水ようかんは、東京では桜の葉が、京都では竹や笹が好相性とされてきました。笹で包む水ようかんはあっても、たっぷりと一枚の葉を贅沢に使うのは、この店独特の演出。一文字に留められた黒文字と伸びやかな笹の対比が美しい。凜とした水ようかんの姿は、西陣に明治15(1882)年から長のれんを掲げてきた風格ある店のたたずまいと重なります。

さて「笹水羊羹」には、この店ならではの味が隠されています。それは、あんに配された「和三盆」。まろやかな甘み、独特の香りをまとったあんがひんやりとのどを伝うのは格別です。「和三盆の風味、口どけを好んだのは私の祖父です」と5代目主人・高家啓太(たかやけいた)さん。「その特徴を生かしたお菓子を考案することに励み、早い時期から和三盆だけでできた干菓子もつくるようになりました」。旧来より上菓子、特に干菓子で知られてきた塩芳軒。菓子づくりには、和三盆、上白糖、糖蜜ほか10種類ほどの糖を使い分けます。「和三盆を水ようかんに使うには注意が必要です。加える瞬間の見極めが難しい」そうですが、味わうほうには風味絶佳の記憶だけが残ります。

青笹に黒文字がアクセント

1個440円(税込)。消費期限は当日(要冷蔵)。事前予約したほうが確実。6月から8月末ぐらいまで、本店限定で販売。箱の中に5個縦詰めのものがお遣い物に好評だとか。

寒天のコシも旨みに感じる水ようかんの正統派。冷やしすぎると和三盆の香りが抜けてしまうので、常温に戻したぐらいが食べごろ。

店舗情報

塩芳軒 しおよしけん
住所:京都府京都市上京区黒門通中立売上ル飛弾殿町180 
電話:075-441-0803
営業時間:9時~17時30分 日曜・祝日・月1回水曜(不定)休

撮影/石井宏明 構成/藤田 優、後藤淳美(本誌)本記事は雑誌『和樂(2021年8・9月号)』の転載です。

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※『和樂』2026年4・5月号 美術展カレンダーに誤りがありました。P.224で紹介しました、福岡県・久留米市美術館で開催中の「美の新地平ー石橋財団アーティゾン美術館のいま」の入館料は、正しくは一般1,500円となります。お詫びして訂正いたします。
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